リーマンの鯉釣り日記

鯉釣りを始めて、もうかれこれ40年、鯉釣りが好きなんですと言える気持ちを持ち続けていたいです。

センター試験自己採点、リサーチ、出願、受験

2020年01月21日 | 教育
 恥ずかしながら、これまでもセンター試験の問題は全部きちんと解いたことがなかったのですが、それには訳があって、すぐに分析や解答も予備校等で発表されるので、まあいいかなって感じでいました。東大や京大などは注目されるので毎年解いたりしていますが、センター試験はどうもって感じでした。
 ここ数年は、出版社からの依頼もあってある大学の数学の問題の解答を作っていました。著作権は、出版社にあるという契約のもとで。もちろん、正規の仕事としてですが。そんなこともあって、昨年は、高校の先生向けにある大学の入試問題の講評を依頼されて、その大学の文系、理系の両方の問題の解答を作って講評を行いました。4月から仕事も変わって、比較的時間も余裕ができたことも、そういう依頼を受けたことの要因でもあります。
 今回は、はやり時間もあるし、どこかでまた解説や分析も必要になるのではと思ったからです。さらに、最後のセンター試験であり、来年度からは共通テストと名称も変わるので、それではという思いからです。
 実際きちんと解いてみると、予備校が書いている問題の分析等とは違う印象も受けるものです。大学入試の予備校の解答などは何人かの講師が手分けして、作っています。しかし、実際の入試は一人の受験生が全部の問題を解くので、解く順番であったり、時間配分であったりして、様々な要因が出来不出来に影響すると考えられます。それはすべての問題を一人で解いてみることでわかることであります。
 最近は動画で素早く解いて解説することもあるようですが、こんなに簡単に解けるんだと言わんばかりの動画にはちょっと首をひねりたくなります。大切なことは、解くことを見せるのではなく、その問題を解説することで、それを聞いている、観ている受験生の数学的な力をつけるというのが本来の目的であるはずですが、最近のそんな動画を見るにつけて疑問を感じています。
 さて、実際にセンター試験の数学1A,ⅡBを解いてみると、時間に追われて計算ミスが起きる箇所とか、時間に追われて、焦る中でミスを犯すようなところ、さらには、前の問題に影響を受けて次の問題でミスを犯すようなところを見つけることができます。2次試験のような記述式だと自分の考えの中で式変形等を行うので、計算ミスなどは少ないのですが、センター試験ではそこに書かれた解き方に従って、行うので、違和感があったり、式変形にしても要求される形式にするので、そこで計算ミスは起こったりします。
また、選択問題で、3題から2題選択する場合、3通り場合の数があるのですが、選択問題によって要する時間が変わってきますので、結果的にどれを選択するかも点数に響いてきます。そんなことを考えながら、1A,ⅡBの問題を全部解いてみました。解く過程で、色々感じたり思ったことを講評としてまとめて、機会があれば受験生に話しできればと思います。これが昨日から今日にかけての私の仕事内容でした。
 一番大変なのは受験生で、よくできた子もいれば、できなくて沈んでいる子もいたり様々です。自己採点の結果、思ったよりできた受験生の中には、昨日の朝一番に85%取れましたとメセージを送ってくれました。だいたいできた子はそんな感じですが、できなかった子は辛く、気持ちを切り替える間もなく、出願という現実に向かわないといけません。志望校を変更するのか、そのまま突っ込むのか、人生の岐路に立ち、数日のうちに決断しなくてはいけないという厳しい現実を経験するのです。
 親も初めての経験になる場合が多く、本当にこの時期は様々な、そして一番厳しい現実との直面を経験するのですが、ある意味その経験はその後の人生にも大きな影響を与えます。従って、経験した人は、いつになってもその時のことは忘れることなく心の片隅と脳裏に刻まれていると思います。そんな状況の中で、静かにそして暖かく見守っていることで、教育に携わるものとしての良心が問われているのかもしれません。
 まだまだ、これからが受験の本番になります。毎年経験しますが、毎年この時期は背筋が伸びるような気がします。そんな気持ちを胸にしまって、行き交う受験生に「がんばれよ」と心の中で声をかけていました。


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