11月に入り,余呉の山肌も秋の装いを始め、これから一番綺麗な余呉湖の季節になります。釣果に関係なく、平等に楽しめる景色は余呉を訪れる釣り人の心を和ませてくれます。そういえば、余呉に来ると鯉釣り師も皆優しい気持ちになるような気がします.場所取りでトラブルになることは各地では聞きますが,余呉では狭いのにそういう話しは聞きません。そこには釣り人の心を和らげてくれる余呉の景色があるのでしょうね.
今回は、連休ですが,金曜の夜は用があったので,土曜の早朝に三重を出発して、余呉湖に着いたのは朝の6時頃です。ゆっくり車を走らせながら先客の車を確認しながらポイントを定めていきます.今週は釣り人も少なくなり3人程です。
風も無く、湖面には先週以上の数の水鳥が羽を休めています。秋の余呉の風物詩でもあります.
殆ど鯉釣り師が入らないポイントに先週に引き続き入りました.先週の帰りにボイリーを300g程フィーディングしておいたので,もう一度このポイントをと考えていました.他の釣り場と違って、昨年ぐらいからの余呉湖は魚の警戒心が強く、そのことを自然の気候等に加味した攻め方が必要になって来ました.初めて出すポイントや擦れていない鯉のいるポイントとは違った工夫をすることで、少し違った面白さも感じます。
今回も先週と同じく、繊細な仕掛けです。餌もアピールする事とは逆の発想で,アピールすると警戒されるので,アピールされていないのが喰わせ餌という考え方です.そもそも、アピールした餌で釣られて、それで警戒心が増している所ではアピールすることは警戒せよとこちらからアピールしているようなものと考え、フィーディングするボイリーは20mmにして、喰わせはシングルで15mmという具合です。PVAに15mmのシングルベイツと同じ15mmを2個、20mmを3個入れ、餌交換はしないというやり方です。ハリスはコーティングなしで、シンプルに6号のハリです。以下が,今回のタックルです.
竿:Century C2 13ft 3.5lb 3本
リール:Shimano medium baitrunner XT-A long cast
BiteAlarm:DELKIM
ロッドポッド:UKDaiwa ランチャー
道糸:よつあみ FC disk 300 フロロカーボン 4号 16lb 300m
レッドコアライン:Taska Camo Brown 45lb
オモリ:30号
ハリス:GARDNER TRICKSTER HEAVY CAMO-BROWN 20lb
ハリ:EuroCarp Wide Gape no.6
喰わせ餌:Dynamite Baits ロビンレッド15mmシングル
朝から天気はどんよりとした曇り空で日曜は雨になるらしい。このような状況が鯉釣りでは経験上一番期待できる状況ですが,この湖は上述したように鯉の警戒心がかなり強いので単純には行きません。期待した時合の8時から9時には当たりも無く、時間だけが過ぎていきます。午前中に遠くから来られているという初めてお会いする方とお話しする機会があり、気がつけば1時間近く話し込んでいました.
午後になって、地元の常連のKRさんが車で来られ、明日のためのフィーディングをされに来られたという.地元ならではの狙い方で,遠征組にはどうしても真似のできないやり方です。二人で,今の余呉湖の状況を分析しながら、狙い方を話している一時はこの釣りのもう一つの楽しみでもあります.暫く話していると、バイトアラームの連続音!。いいタイミングです。二人で釣り座に行くと、右の竿に当たりがあり,リールのスプールから連続的に糸が出て行っています.ドラッグを確認しながらリアーのレバーを上げフロントドラッグでの対応になります。引きは強いものの先週程の重さは無く、80cmクラスとの鯉と直感的に感じました.手前には湖面に向かって木が張り出していて、その枝に絡まれるので慎重なやり取りが必要なのが、このポイントです.また、漁師の仕掛けにも気を配りながら10分程のやり取りでしたが、KRさんにネットに入れてもらって一安心です。
引きの強さは尾びれの太さから伺えました。KRさんにも明日の楽しみを与えられたかな?
その後は当たりも無く、日が暮れてから今回は帰ることにして、ゆっくり片付けて秋の余呉を後にしました。