MARINKA日々の記録

2019年4月男児出産しました。
主に育児記録になったけど時々読書、毎日のごはんも。

最近観て良かった映画 その1

2018年10月31日 | 読書・映画






カリートの道/1993年/アメリカ


一度裏社会に入っちゃうとかたぎには戻れない

出所後まっとうな生き方をしようと奮闘するカリートだけど

様々なしがらみが邪魔をする⤵


寄りを戻した女性と新たにできた命

南の国で仕事をしながら共に暮らしていく夢を見るけど


最後まで切ないけどハラハラドキドキもあり2時間半もあるとは思えない程あっという間だった!












太陽がいっぱい/1959年/フランス・イタリア



最初は男同士の友情ものかと思ったけど

進むにつれてどうも金持ちのフィリップは貧乏なトムを露骨に見下している


他人の前でも平気でトムのプライドを傷つけるようなことをやるし

小間使いの様に扱う




そんなトムがフィリップを殺して彼になりすましお金を手にすることを計画

勿論大変な犯罪者なので良くはないのだけど

始終トムに感情移入をしてしまう




イレギュラーなハプニングも起こり上手くいくか!?いかないか!?と

犯罪者目線でドキドキ

最後はあぁ~… 終わりまで目が離せない












太陽は光り輝く/1953年/アメリカ


昔のアメリカにはこんな善良な判事がいたのかしら!


選挙活動中の判事とその街の中で起こる問題を映し出した映画


ただ単に選挙活動に余念のないおじさんかと思いきやとんでもない



人種・身分関係なく困っている人間には例え自分の票が危ういことになりそうでも

ちゃんと対処して救い出す。


素敵!😻スッとする映画












緑の光線/1986年/フランス



フランスの片田舎の風景は本当に素晴らしいばかり✨


デルフィーヌという若い女性が主人公。

ヨーロッパ特有のバカンスが若い女性にとってどれだけ重要なのかが分からないけど

バカンスを一人で過ごす事になりそう!てなことでくよくよウジウジ…



女友達たちに相談(という名のただ自分の話を聞いて貰いたいだけの集まり)するも

アドバイス貰ったところで

「でもでもだって…」で全然受け入れない。




もう見る人が見たらイライラMAXだと思うこの主人公😂


美人だけど、頑なな性格のせいで大変生きづらい思いをしており、

自分自身もそれを分かっているからでもどうしようもなくて足掻くばかり



でも最後の方、ちょっと成長できて良かった❕

彼女の読んでいる本がドストエフスキーの『白痴』だったのでちょっと親近感(笑)













暗黒街のふたり/1974年/フランス




カリーノの道と同じく出所後まっとうに生きて行こうとする男を描いた話


カリーノと違うのは、ちゃんと刑期を全うし本当に犯罪関係とは一切手を切ろうと頑張っているところ




それなのに昔の仲間はまた誘ってくるわ、

昔逮捕された刑事に偶然見とめられて、また犯罪を犯すだろうと執拗に付け回され



本当に理不尽で仕方がない…😱





良いフランス映画だけど、もの悲しい











ギルバート・グレイプ/1993年/アメリカ



若いジョニーデップとディカプリオがほんとに良かった!!


最初知的障害者役の弟がディカプリオだとは気がつかなかった





父親が家で自殺、

ショックの母親は過食症で動けないくらい太って何年も引きこもり


弟は一時も目が離せない知的障害者




家族というしがらみの中で自分の人生を生きられない主人公・ギルバート・グレイプ(ジョニーデップ)




トレーラーハウスで旅を続ける少女・ベッキーとの出会いから

徐々に運命が動き出します。



ギルバート、家族がいるせいで街から出られないけれど

でも家族を何よりも一番大切にしていて、心が温まるし切ないしで色々考えさせられる



悲しみもあるけれど観て良かった~!と晴れ晴れする作品😊








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2018年度9月の読書 その2

2018年10月07日 | 読書・映画







はつ恋/ツルゲーネフ



16歳の少年・ウラジーミルが恋した相手は隣家の年上の公爵令嬢👸

ジナイーダは美貌と魅力に溢れていて取り巻きの男たちの多いこと!


その中で女王のごとく君臨し毎日遊びほうけています

取り巻き連中たちは、誰がジナイーダをものにできるか!?牽制し合う💥



16歳のウブな恋心知ってかうま~い距離感を保ちつつ自分の取り巻きの一人に…




結局、ジナイーダが本気で恋した相手はウラジーミルの父親





甘酸っぱい恋のお話なんて✨キラキラ✨したものではなく、

ドロドロヒューマンドラマに思う煮え切らない物語



『はつ恋』、16歳のウラジーミルにも当てはまるけど

ジナイーダにもかかってくるタイトルではないでしょうか




















クオ・ワディス 上巻/シェンキェ―ヴィチ




買ってずっと積読になっていた作品😅
ようやく着手



古代ローマ帝国が舞台!

皇帝・ネロの時代がモチーフに展開されていきます





この時代、まだキリスト教は無名の宗教だったんだね。



色々な神を崇めて結構好き勝手するローマの人たちと対照的に

一神を崇めて質素な暮らしを重んじるキリスト教徒⛪




ローマの兵士・ウィニキウスが恋した女性・クリスチャンのリギア


この2人の恋愛を中心に古代ローマの様子が描かれていてちょっと歴史の勉強?にもなりました





結構生々しくて下品な描写も多いけど

図書館の児童書でクオ・ワディス見かけた

子供用はさすがにマイルドに訳してあるのかしら??


























郷愁/ヘルマン・ヘッセ




出会いと死と恋愛と失恋と…

主人公・青年ペーターの成長物語。



出会いも死も恋愛も失恋も誰もが通る道

失って絶望的になってもちょっとずつ前に進んでいく


なんて滑らかで心にすとんと入ってくるお話なんでしょう




母の死と孤独だったペーターの唯一の親友・リヒャルトの死はとってもショックだった





人間、いつ別れがくるのか分かりません。





身障者・ボビーとの出会いと友情を育む部分は一番好き✨


引き取り手に鬱陶しがられていて居場所のなかったボビーと共に暮らすところ

人間に対する愛情が詰まっていて心洗われる





『車輪の下』も良かったけど、こっちも良いな~。

またヘッセの作品は読んでいこう。












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2018年度9月の読書 その1

2018年10月04日 | 読書・映画






奔馬 豊饒の海2巻/三島由紀夫




1巻『春の雪』の悲恋とはうってかわって若く純粋な志が一本の柱となっている『奔馬』



1巻で主人公・清顕の友人だった本多が38歳の大人になって再登場❕



あれ~これ主人公不在で物語が進んでいくのかな??


と思った矢先、




なんと!清顕の生まれ変わりとして



18歳の『勲』が登場。





これ、輪廻転生もののお話だったのね~







かつて清顕の書生だった飯沼の息子だ。


飯沼好きだったので再登場してくれて嬉しい👏




…と思ったけど、大人になった飯沼は若い頃と比べて魅力が落ちたというか


家庭を持って、良くも悪くもただの大人として描かれている。


まぁ大人になるとはこういうことか😐









主人公・勲は神風連(熊本で実際起こった役人を殺した後切腹するという事件を起こした連中)


に憧れて、『昭和の神風連』になるため密かに同志を集める。




腐敗した数人の財閥を殺した後で自刃することに異常に✨憧れて✨いるのだ。



勲は腐敗を正すことよりも自刃すること自体に対しての憧れが強すぎる気がする


この巻は三島由紀夫自身の思想がたくさん詰まったものかなと感じるとちょっと引き締まる思いがしました。







1巻では蓼科


2巻では槇子が女のおそろしい~部分を発揮😱


それにしても、三島の主人公の恋人はいつも年上な気がする。年上好きかしら





「純粋な志」を大人達の手で穢された勲ですが、最後は~。。。




次は南国の、女性に生まれ変わると匂わせて終わり




















暁の寺 豊饒の海3巻/三島由紀夫




タイのお姫様、ジン・ジャンが

清顕・勲の生まれ変わりとして登場。


7歳の小さな女の子ですが、『自分は日本人の生まれ変わりだ、日本に帰る!!』と

勲の時とは違い、前世の記憶が残っている様に思えます。




衛星のごとくこの転生に接点を持ってしまう本多。


まだ7歳の異国の姫と今後どう絡んでいくのか、不思議でなりませんでしたが…




一気に数十年と時が経ってジン・ジャン再登場はなんと18歳❕

日本に留学という形で本多と再会👏





この巻が今までと違うのは、本多がほぼ主人公であること。

そしてとにかく本多が気持ち悪い!😱💦


若い頃の清顕程とは言わないけれど、綺麗だった本多くんの姿はもうどこにも見当たりません


これが歳を取るということなのか…




小さくて可愛かった頃から知ってる近所の子供が

大人になって事件起こし捕まって、

『ええ!?あの子が!?!?』ってショックを受ける住民の気分。









50過ぎた良い歳のおっさんが、のぞきしたり18歳の異国美女に本気で恋したり…


あの日本的な良い奥さんだった梨枝も、そりゃ嫌な女になってきますわ😒




本多だけでなくこの巻は良い歳した大人たちが道徳心とかそういうの飛び越えたことを色々やらかしてて

大変気持ち悪いんですが、暇な金持ちたちの終着点ってこういうことなんかしら??






そして驚いたことに蓼科、まだご存命だったんだ…!

やっぱり存在感が圧倒的だわ。









本多の恋も結局意外な形で終わってしまい、

ジン・ジャンも知らぬ間に20歳で亡くなったと聞きます。


前回までは生まれ変わりの予告を本人たちが残していたけど、今回は何も手掛かりなし😐

最終巻、どうなるんだろう??














天人五衰 豊饒の海4巻/三島由紀夫




豊饒の海、最終巻❕❕



いやこれ、ほんと読んで良かった…



終わりがもう心にぽっかり穴が開いたかの様になってしまったけど、

あのラストを持ってくるなんて三島由紀夫の手腕に打ち震えた…!!






本多76歳で登場。


妻の梨枝は他界しており、友人の慶子と時々旅行をしながら余生を送る日々


ある日三保の松原へ行った時、清顕・勲・ジン・ジャンの生まれ変わりかもしれない『透』と出会います。




なんと!1回会っただけの透を何の確証もないのに養子に迎えてしまいます。



透は容姿端麗・頭も良い素晴らしい好青年✨



しかし本性が現れるにつれ、本多にとって地獄の様な生活が始まる…


精神的・肉体的に虐待!😱

本多が騒いだとしても外面の良い透、外部の者からは本多の老人性被害妄想だと決めつけられます。





なんて恐ろしい展開…!!





だ~れも信じず他人を傷付けることしか考えない透が、唯一心の拠り所にしている人…


それが狂女・絹江



絹江は三島作品にしては珍しいタイプの登場人物。

この世のものとは思えない程の醜い容姿だけど、自分のことを絶世の美女だと思い込み、
全ての男は自分を狙っていると勘違いし毎日被害妄想で過ごしています。



そんな狂女・絹江が透のストッパーになっていただろうに、

本多が養子にしたことによって一時期絹江と離れ離れになってしまったので透の中の悪が暴れ出した様に思えます。







途中から絹江を本多の屋敷に住まわせるようにはなるけど、透の悪は平気で本多を痛めつけるまま

破滅に向かうのは止められず…




最後、慶子が手を下したことにより透は絶望し、自殺未遂で完全失明。




本多は本多でのぞきで捕まり週刊誌に叩かれ世間から冷たい目で見られていたし、

狂女・絹江には妊娠の兆候が…



本多家は完全にこの代で零落してしまいましたとさ…








ラスト、本多が清顕の死と聡子の出家以来足を踏み入れていなかった月修寺に行きます。

今まで避けて通っていたあの場所




1巻以来出て来なかった聡子の、満を持しての再登場❕


清顕の話をすると、『清顕さんとはどなたですか??』と聡子さん…




えっ😱


本当に忘れているのか、忘れたふりをしているのか、はたまたそんな人は最初からいなかったのか、

死期の近い本多には相当ショックな返答だったでしょう。。。



この靄にかかったような幻想的な終わり方…

素晴らしい読了感が味わえました。













三島由紀夫のこの作品読んで、別の小説も読みたくなりました😄




楡家の人びと 北杜夫 (にれけのひとびと)


三島が感銘を受けた!そうで

これも3巻に渡りある一家の生活と零落とが描かれている





そしてこの北杜夫はトーマス・マンに影響を受けてるんだって😆

『ブッデンブローク家の人々』まだ読んでないけどこっちも読まなくっちゃね!

『魔の山』は大好きな小説。これも読み返したいの












読みたい小説、第一軍だけ絞ってみても全然読み切れる気がしないよー💦

今後どれだけの作品が読めるかな。














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