まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

腹立ちのわけ

2020年10月13日 20時31分43秒 | 日々雑感

オレオレ詐欺とか還付金詐欺とかキャッシュカードを取られるとかいう詐欺に遭った話を

事件として見聞きすると「なんでだまされるかねぇ」と思うけど

多分、だます側がかなりのプロなんだと思う。

知人(60代後半)も還付金詐欺の電話を受けたが

本当にまことしやかで、話し方も怪しさをみじんも感じさせず

財布を持ってATMに向かおうとして「なんかおかしい」と気付いた、という。

貯金の残高まで聞かれていたのに、その瞬間までだまされていたと言うから恐ろしい。

数日前の夜、うちにおそらくリフォーム詐欺の人(というのも変な言い方ですが)が来た。

知人以外が20時を過ぎてインターホンを鳴らすことは珍しいので

ドアを開けずに「どちらさま?」と尋ねた。

ー工事のものです。

「こんな時間に?」

ー昼間も伺ったんですけどお留守だったもので・・・

怪しい・・・とは思った。

ただ、近所で実際に工事が行われていたり、最近も水道工事の知らせがポストに入っていたりしたので

もしかして・・・と開けてしまったのだ。

本当は絶対開けちゃだめだったのに。

開ける瞬間、(押し入られたらどうしよう)とまで思っていたのに開けてしまったのは

昼間に留守だったから、もう一度来た・・・と言われたことに対し

本当だったら何度もすまないな、と思ったからだ。

今思うと、全くどうかしてる。

で、開けると二十歳そこそこの若者が作業着姿で立っていた。

ー近くで工事をするので、ご迷惑おかけすることがあると思ってご挨拶に来ました。

この時点で(あ、嘘だ)と気付いたのは実は前にも同じことを言ってきた人がいたからだ。

その人も同じことを言った。

しかし、かなり近くで工事をするときも、なんなら自分ちの裏で工事をするときも

そこの家の人が「うるさくてすみません」とか「ご迷惑かけます」と言ってくることはあるが

工事をする人が直接挨拶に来ることはない。

ただ住宅メーカーが近くに建売住宅を建設するときにタオルを持って来たので

絶対、必ず来ないとはいえない。

前に来た人の時に怪しいと分かったのは近くで工事なんかやっていなかったからだ。

自分ちから見えないところの工事する業者が、挨拶になんて来るはずがない。

変だなーと思っていたところ、新聞か何かで知ったのは

そうやって挨拶をしておいて、数日経ってまた訪ねてくるのだそうだ。

「屋根に上って作業してたら、お宅の屋根が見えたんだけど瓦がはがれて落ちそうですよ。

放置すると危ないから、今見てあげましょうか」

そうして、うっかり頼むと剥がれてもいない瓦を剥がし高額な作業代を要求するのだそうだ。

で、今回の若者ものたまうのだ。

ー向こうに住宅街ありますよね。

「あるわね」(って、この辺全部が住宅街だけどね)

ーで、大きな車両も入るんで、すれ違いとかでご迷惑かけることもあるかと思って。

(向こうの住宅街なのに?)

「今、お仕事の帰り?」

ーそうなんです、現場からそのまま来ました。

(雨がそぼふるのに、どんな現場だ?)

「どこの会社なの?」

ーあ、リフォーム屋です。

こちらが会社名を聞いているのに、名乗らないことが不自然に聞こえない返事だ。

(リフォームって、こんな時間までやるかなあ)

そんなに長い時間ではないのだが、よどみなく話すのでなんとなく話を聞いてしまっていた。

こういう人間と話すとき、絶対に長く会話してはいけない。

話せば話すほど、だましやすくなるのだ。

向こうはプロである。

ー手ぶらですみません。

あどけなさの残る口元から、しゃあしゃあと常識的な言葉が流れる。

が、その程度の工事の挨拶に手土産持ってくる方が不自然だ。

「じゃ、分かりました。ご苦労様」

ーよろしくお願いします!

あと2秒くらいでドアが閉まるというとき。

ーあ、奥さんそう言えば。

(この年頃の子が奥さんて言葉をさりげなく口にするのは相当言い慣れているなあ)

もうこの時点でわたしは完全にこの子が怪しい子だと分かっていたが、仕方なく

「あら、なあに?」

ー上の壁、ボコッとなってるのって台風ですかね?

それが言いたかったのだ、この子は。

そのために今まで小雨の降る中で、小芝居を続けていたのだ、この子は。

どこのことを言っているのかボコッとなってるのかなってないのかも知らないが

「そうなの。ここ、賃貸だから」

ーあ、そうですか。

顔色ひとつ変えずに去って行った。

軽みたいに小さな車に乗って。

本当の業者はたいてい、大きな車に乗っているのだ。

現場帰りならもっと作業着は汚れているだろう。

母親は「若いのに、なんか可哀想」と言ったけど、わたしは下手に同情なんてしない。

彼はいっぱしのワルだった。

よどみない話し方からは、昨日今日始めたんじゃない慣れが感じられた。

上から目線で同情なんかしたら、大変な目に遭わされる。

自分がしていることがどういうことか、もちろん分かってるでしょう。

罪悪感も、悪事がばれることへの恐れも何ひとつ感じなかった。

それどころか、自分みたいな若者がきちんと挨拶して常識的なことを話せば

大人なんて簡単にだまされることを面白がっているんじゃないかと思えるほど堂々としていた。

ああいう子は大抵、頭がいい。

こういうことを長く続ければどうなるか分かっているし、長く続ける気もないし、やめどきも知っているのだろう。

彼にとってはそれまでの、スリルに満ちたゲームに過ぎないのかもしれない。

そしてきっと、だましたんじゃなくて、勝手に信じたんじゃないかと

だました相手をせせら笑うのだ。

わたしが何に腹を立ててるって、あのときドアを開けた自分の間抜けさ。

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踊りたい!

2020年10月10日 17時56分22秒 | 日々雑感

10月10日は、体育の日だったな・・・と思い出したが、いつから変わったかは忘れてしまった。

市民運動会もこの日にやっていたけど、運動嫌いのわたしには大して関係ないことだ。

今は春先にすることが多くなった運動会だが、今年は秋にずれ込んでいる学校が多いらしい。

いっそ運動会なんか、なくなってくれればいいのに・・・と思っている子の幸せを願う。

運動が苦手なことと嫌いなことは同じではないけれど

やっぱり苦手だと嫌いになることが多いし、得意ならばたいてい、運動好きなのだ。

わたしにとってスポーツは、何から何までよく分からないものだった。

走れば苦しいし、おなかが痛いし、目が回るし。

球技は周りの動きについていけないし。

唯一、人並みに出来たのは跳び箱だけだ。

そして、どういうわけかダンスが全く覚えられないので

嬉し恥ずかしのフォークダンスもギリギリまで覚えられなかった。

おまけに好きな子の一人手前で音楽が終わるという、漫画のような展開だったし。

なんのために苦労して覚えたんだか。

そんなわけで最近テレビで放映された「踊りたくない芸人」という企画の番組はもう

自分も全く踊れないくせに、いや、踊れないからこそ

踊れない人の気持ちが分かりすぎて、どうしてそんなに踊れないか分かりすぎて、思いっきり笑った。

スポーツは見るのも嫌いなのだが、ダンスは好きなのだ。

実は決められてない振り付けなら適当に踊ったりする。

上手に踊る人を見るのも好きで、クラシックバレエ、タンゴ、チアダンス、エアロビクス、コンテンポラリー・・・

色々なダンスを見るのが好きで、特に映画のダンスシーンで気に入っているのは

「パルプ・フィクション」でユマ・サーマンとジョン・トラボルタが踊るシーンだ。

ただ、あまりにも揃いすぎているダンスは「すごい」とか「うまい」と思いはするけど

整然としすぎのような気がしてあまりぐっとこない。

といって、可愛い女の子がゆらゆらと集団で、上手くも下手でもないダンスをしているのにも惹かれない。

モーニング娘。のライブパフォーマンスには、ちょうどわたしの気持ちをぐっとさせる個性とパッションがあるのだ。

なんといっても高橋愛。

顔も可愛い、ダンスもエモーショナル、そして以外と線の太い歌声。

リアルタイムでライブに行きたかったなあ。

身長が揃ったきれいなダンスより、背の高い子も低い子もいるのがモーニング娘。の魅力。

それにしても、youtubeのおかげで、いろんな子のデビューから見られるのだけど

素人っぽかった子が、どんどんとパフォーマンス能力が上がっていくのはすごいなあ。

ダンスも歌も、表情も。

そう、踊れない芸人も何年かやっていると段々とダンスレベルが上がってくるらしい。

わたしもダンス習いたいな。

恋のダンスサイトとか、恋愛レボリューションとか踊りたいなあ。

中年女性向けダンス教室、意外とこの選曲はウケると思うんだけど。

 

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母心?

2020年10月03日 18時54分01秒 | 日々雑感

最近、youtubeで、モーニング娘。ばかり見ているのである。

わたしの知っているメンバーというと、本当に初期の頃のメンバーで

その後は、名前だけは知っているけど・・・という子が高橋愛とか道重さゆみとかで

その次の世代は全く知らなかったのだ。

今もあんまり詳しくない。

ただふとしたきっかけで、後藤真希が歌っていて、辻ちゃんと、あと二人が踊っているという

結構前のライブ映像を見て、ちょっとびっくりしたのだ。

後藤真希の歌とダンスのセンスにも驚いたけど、何より辻ちゃんのパフォーマンスが激しくて

わたしの中では小っちゃくてかわいい女の子・・・だったから、

(辻ちゃん、やるじゃん)と驚いたのだ。

その後、今のメンバーの去年のロッキンの映像を見て、やっぱりアイドルもテレビで見るだけじゃ分からないなーとしみじみ思ったのだ。

そして今は初期のメンバーも含め、いつのメンバーか誰だかもよく分からないライブ映像を毎日のように見るようになった。

30代の知人男性に「今モーニング娘。にちょっとはまってて」と言ったら

「モー娘。って、まだ活動してたんですか?」と言われた。

わたしも、そう思ってたけど。

そんなわたしが、モーニング娘。のライブ映像を見ながら涙ぐんでしまったりするのだから・・・

「ぐるぐるジャンプ」という、それで泣くか?と言われそうな曲で、しかも誰だか分からないのに。

ロッキンの「ここにいるぜぇ」でも涙ぐんだけど。

女の子のファンが多いというのも分かるなあという感じ。

初期の頃のメンバーはこれ、ファンの人は怒るかもしれないけど

ショーパブっぽいというか、キャバクラのショータイムっぽいというか。

わたし、どっちも行ったことないのでイメージでしかないんだけど。

でもキャッチーな曲が多いし、振り付けも面白かったりして楽しいから

決して、悪い意味で言ってるんじゃないんだ。

今のメンバーの子らは歌もダンスも上手くて、ダンスボーカルグループって感じ。

歌い方が思いっきりなところが好き。

あと、痩せすぎてないところも今の子らはいい。

その中間・・・なのかどうかも分からないけど高橋愛の時代も充実してて

ああ、この頃は全然リアルタイムで見てなかったなーなんて思いながらyoutube見てる。

先日、後藤真希がAKBのセンターで歌うというので録画して(そのためだけに録画した)

仕事から帰っていそいそと見たら、後藤真希の美しさとダンスのキレの良さにすっかり参った。

昔のライブ映像を見てしみじみするのは、もしかしたらその後の彼女たちのあれこれを知っているせいかもしれない。

全盛期のように活躍してる子は多くないし、スキャンダルのあった子もいるし。

わたしは思うのだ。

今も、多くのアイドルグループに少女たちはいるんだけど

周りの大人は、その後の道筋まで考えてあげてほしいなーって。

それを自己責任というのはちょっと酷だと思うのだ。

どんなに華があっても才能があっても

楽曲とプロデューサーに恵まれなければ、厳しい世界なんだろうなーと

全くのド素人ながら思う。

青春の一時期のきらめき、として終わりにするのも悪くないけど

周りの大人たちは、彼女たちを大事にしてほしい。

なんて、母親か。

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