まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

それを言うなら

2003年09月13日 19時07分00秒 | 日々雑感
子供の頃は、抜群の記憶力を誇ったわたしであるが

ピークは高校生のときで、一晩に100個くらいは軽く単語を覚えることが出来た。

また、くだらないこともよく覚えていて、何年前のご飯がなんだったとか

挙句に人のことまでよく覚えているので、姉は一時期わたしを「記憶係」にしていたくらいだ。

しかし、それも年々衰えてきて、最近じゃ些細なこともすぐに忘れる。

仕事で大事なことはメモをとるので、それ以外で忘れてしまうことは

どうでもいいことだから忘れてしまうんだろうと、さほど気にしていない。

最近多いのは、倉庫まで来て「何しに来たんだっけ」というやつである。

今日もそれをやっていたら、わたしよりいくらか年上のTさんが、さも嬉しそうに

「それは老化現象よ」と言う。

だからなんだ、と思いながらも何をしに来たのか考えていると

「老化っていくつから始まるのかな」と愚問を投げかけてくるので

「老化なんて思わなければいつまでも老化しないのよ。うふふ」と不気味に微笑んで見せると

「でも実際、老化するわけでしょう」と食い下がってくる。

そうか、そんなに答えを聞きたいか。

仕方ないのでわたしは答えた。

「それはね、生まれたときからよ」





人好きずき、だけどね

2003年09月12日 22時37分00秒 | 日々雑感
「松茸の季節到来」らしい。

テレビでは「うわぁ、いい匂い。庶民には高値の花ですね!」と興奮気味だ。

高値の花なら取材に行かなきゃいいのに、こんなの見てるの庶民なんだから。

大体、松茸ってそんなにいい匂いか?そんなにうまいか?

わたし、キノコ類は好きだけどシメジとエノキが好きなんであって

松茸とシイタケはさほど好きじゃない。

百歩譲って、松茸がうまかったにしても、松茸と同じくらい

いや、それ以上にいい匂いでうまい食べ物なんていくらでもあるだろうに。

ただ珍しくて高いだけで大騒ぎされるんだから、野菜の中じゃ一種のブランドである。

ブランドといえば、わたしはブランド物に全く興味がなくて

それどころか嫌いで、ちょっとデザインがいいと思っても

ロゴが入ってるだけでげんなりしてしまう。

しかし、世の中にはこのロゴが好きな人がいっぱいいるのだな。

素敵なバッグだから欲しいんじゃなくて、グッチのバッグだから欲しい。

ヴィトンの財布だから欲しい。

エルメスのスカーフだから欲しい。

大体、ブランド物が値段に見合うほど質が良いのなら

人々が熱狂するほどデザインが素敵なら、簡単にコピー商品なんて作れないんじゃないの。

それが、鑑定しなけりゃ分からないくらい精巧に偽物が出来ちゃうってことは

その辺のバッグメーカーでも作れちゃうってことじゃないのか?

まあ、ブランド品がその名前ゆえに高いってことは誰でも知ってることなので

今更こんなことを言うのは、お約束の通じない世間知らずって感じですかね。

そういえば、歌手やタレントの低年齢化ってのも一種の「ブランド」じゃないかしら。

13、4歳で「天才」などといってデビューさせちゃう。

なにも、あと数年待って18歳くらいでデビューさせたって遅くはないのに

そこにあるのは「こんなに幼いのにこの歌唱力、表現力」と宣伝したい気持ちではないかしら。

年端もいかない子供に愛だの恋だの歌われてもしらけるし

もう少し一般的な経験を積んだほうが表現力というのは深まるはずなのに。

美空ひばりって人は別格であるけれど、あれは時代背景もあるわけで。

天才なんてのは50年、100年にいっぺんしか出ないから天才なんだからさ。

人を惹きつける力と歌声があれば、綾戸智絵さんみたいに

40歳過ぎててもブレークしちゃうんである。

本当の力がないものに限って、メッキでハクをつけたがるのかもね。