まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

やっぱり、くたばっちまえ

2019年03月19日 21時51分33秒 | 日々雑感
「ザ・カセットテープミュージック」という番組を楽しみにしているのだが

今、手元にカセットテープを残している人はどのくらいいるのだろう。

実はわたし、結構残しているのである。

しかもいまだにラジカセで聴いているのだ。

半世紀も前に友人からもらった、80年代のヒット曲を集めたテープがあるのだが

これは、その友人が編集したものだ。

そう、昔は自分好みに編集したテープというものがあったのだ。

今だって、好きな曲だけダウンロードして聴いている人は多いだろうけど

テープ編集の手間といったら、DLの比ではなかった。

しかもカセットレーベルやインデックスに凝ったりして。

昔の曲を聴いていると、リアルで聴いていた時には

あまり意味が分かっていなかったり、勘違いしていた歌がある。

シュガーの「ウェディングベル」という曲があるのだが

当時は子供だったため、「昔の彼女を(しかもフッた?)結婚式に呼ぶひどい男の歌」だと思っていたのだ。

しかし、大人になってから聴きなおしてみたら、たぶんこの彼女の片思いなのである。

思わせぶりな態度を取ったひどい男のように歌われているけれど、

それも片思い特有の妄想というか勘違いというか。

それで「くたばっちまえ」はないだろう、と思ったけれど

ああそうか。

彼女はもちろん分かっていたのだ。

片思いだったことも、勝手な期待をしていたことも。

彼女がやりきれないのはそこじゃない。

この男は彼女の気持ちにまったく気づいていなかったのだ。

だからこそ、親しい友人か後輩か知らないけど、平気で彼女を結婚式に呼んだのだ。

彼女が腹立たしいのはそこである。

鈍感だから?

いいえ、彼女に関心がなかったから。

彼女を恋愛対象として見たことがなかったから。

一度でも彼女をその対象としてみたならば、どんなに鈍い男でも

(俺に気があるのでは?)と思うはずである。

多くの男は、うぬぼれ屋でちょっとしたことで勘違いするのに。

それすらなかったなんて。

いや、知ってて知らぬふりをしていたとしたら?

だって面倒くさいから。

友達だよという駄目押しのために結婚式に呼んだとしたら?

ああ、わたしだって言うだろう。

くたばっちまえって。