白い巨塔 DVD-BOX 第一部 | |
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ポニーキャニオン |
「白い巨搭」
唐沢寿明さんが演じた、財前五郎は、患者を助ける医者になりたい、母親を喜ばしてやりたいと言う一心から医者になったけど、大学病院の白い巨塔に巻き込まれ、登りつめ、教授になったものの、転移や進行の早い食道癌で亡くなってしまう医療ドラマ。
けっこう生々しい医療現場が描かれている。
財前五郎が、医者として余命に気づき、受け入れていく、逝き方を考えさせられた、ドラマでした。
最期には、敵対していた石坂浩二さんが演じた、東教授に手術を頼み、手術後、周囲が告知しないが、よそよそしい明るさ・身体の変化に、癌の転移・進行を感じる。
親友の江口洋介さんが演じた里見医師に、検査を頼み、余命3ヶ月を宣告されるが、「僕の診断と同じだ。死ぬのは怖くない、無念なだけだ。」と毅然として受ける。
財前が生前にしたためた「遺書」は、自らの運命を受け入れ、死後の生き方を記した遺書でした。
「自分の遺体をくまなく調べ、今後の癌治療に役立ててほしい。」
最後には、「癌治療の最前線にある者が、自らの癌を早期発見できず、手術不能の癌で死すことを心から恥じる」と。
最近「自分が生きていたことを、早く消したい。」と思っている方が、増えているように思います。
「葬式はいらない、戒名もいらない、早く火葬してほしい、墓はいらない、海や山に撒いてほしい。」
それじゃ、なんか淋しいですね。
財前五郎の遺体が、スーツにネクタイで、ストレッチャーに乗せられ、病室から長い廊下に並んだ、医師、看護士に見送られて、解剖室に運ばれるシーンは、思わず手を合わせてしまいました。
死してなお、医者として、後輩の指導に役立ちたいという、凛々しい死。
「死ぬなら現役で」という、ことばがありましたが、「死んでも現役で」とありたいもの。
死ぬことは、決まっています。
「どうせ死ぬなら、死んでも逝きる(いきる)」
一生懸命に育てた子供に、「オレ(わたし)の葬儀は派手にして!立派な墓にしてほしい!」それぐらい言ってもいいんじゃない。
自分が働いてためた貯金なんだから、自分で決めておいた方が良いし・・・
プライドを持って、逝きてほしい・・
凛々しく逝きましょう!