ぼちぼち日記

シニアの暮らし方や思い、猫たちのことなどをマイペースで記録しています。

「蚊学入門」 編著:一盛和世

2024-07-08 13:32:15 | 
上唇と下喉頭の先端はナイフの先のように鋭くとがっています。特に、上唇の先端は注射針よりもはるかに鋭く、10度以下の角度です。皮膚に挿入された4本の管ですばやく血管を探して上唇から吸血します。下咽喉の真ん中には唾液管が通っており、吸血に先立ち唾液を注入します。・・・唾液は毎秒6回の速さで断続的に注入されます。もし、マラリア原虫などの病原体を保有している感染蚊から吸血された場合は、唾液と一緒に病原体も注入され、吸血された動物が感染することになります。・・・・蚊の唾液中には、複数の局所麻酔物質、消化液、血液凝固抑制剤などが含まれています。麻酔物質の効果は約3分以上かかることもありますが、知らない間に吸血されて、痒くなって初めて気がつくことはよくあります。また、血液凝固抑制剤で血液が固まる時間を遅らせ、0.03㎜の極細の上唇が詰まらないように、消化液を使って血液を消化吸収しながら効率よく吸血します。刺された後に痒くなるのは、これらの異物のタンパク質である唾液成分がアレルギー反応を起こすからです。

この吸血の場面。
蚊を甘く見すぎていた自分を反省したくなる。
麻酔って・・。まるでお医者さん。
江戸時代の人も蚊に悩まされていたことが浮世絵に描かれていたり、あの蚊帳の起源がエジプトにあったことや、歴史の有名人が結構な数、蚊を媒介にする感染症で苦しんでいたことなど、そのほか沢山の豆知識が紹介されていて、楽しい一冊だった。


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