ぼちぼち日記

シニアの暮らし方や思い、猫たちのことなどをマイペースで記録しています。

最近感動した映画。

2024-06-24 09:48:31 | 映画、音楽
映画館に観に行きたかった作品を見逃したため、自宅で観た作品2点。
いずれもネットフリックスで。
ひとつは「アバンとアディ」
2023年のマレーシアのヒューマンドラマ映画。
クアラルンプールで、身分証明書を持たず過酷な日々を生きる兄弟の話だが、アバン役の俳優さんの演技は秀逸。
後味は良くないけれど、涙なくしては見れない作品だった。


それから二つめは「クレクス先生のふしぎな学校」
1946年にポーランドのヤン・ブジェフハによって書かれた児童書「そばかす先生のふしぎな学校」が原作。


すでに映画化はされているが、今年ネットフリックスで制作されたものは、映像がとても美しくて大人でも楽しめる。
登場人物のセリフからも教えられることが多かった。

「怒りの感情は、本心じゃない。なぜ戦うの?」
「子どもにもどろう。おとぎ話を作って想像して雲を動かす。戦争を止められるのは私たちだけ。」

作者がこの本を書いたのは第二次世界大戦のさなかであったこと、そして今この作品が新たに映画化されたことに大きな意味があると思う。

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「ひとくず」

2024-05-25 19:14:51 | 映画、音楽
この作品あまりに暗い内容すぎてためらっていたが、観て良かった。
最後に希望の光があった。



子どもの虐待が一つの軸になっているが、タイトルにあるようにくずとしか言いようのない人間たちがこれでもかと登場し、虐待は連鎖する、という短絡的な感想では済まない世界が描かれている。

監督、脚本も手掛けている上西雄大さん。良い人物評価ばかりではないようだが、本物と勘違いするほど徹底した役者さんだった。
親から愛情を注がれず、むしろ日常的に暴力を振るわれ、何も学ばせてもらえなかった人間がどんな大人になるのか。
この人は視線や激しい言葉使い、態度ですべてを表現しきっていた。
凄い役者さんだと思う。
2022年の作品で国際的にも注目された映画だ。


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『痛くない死に方』

2023-07-18 21:44:12 | 映画、音楽
前から気になりながら見逃してきた映画。
これは2021年制作(高橋伴明監督)で、医師で作家でもある長尾和宏さんの同名の本が原作。(長尾さんの本には『痛い在宅医』もある)
在宅死、在宅医がテーマの、地味だけれど考えさせられる良い作品だった。

柄本佑が演じる在宅医。どこでも見かけるダメ医者が、あることをきっかけに少しずつ心ある医者に変わっていく。

私も日頃から多くの医師と会うけれど、正直残念な人が多いので、この映画はある意味気持ちの救いになった。

柄本さんもよいけれど、宇崎竜童さんの演技がいい。
ターミナルの患者を演じているのだけれど、温かみがありニンゲン臭くてとても魅力的だった。



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ルイス・ウェイン

2023-01-03 17:13:33 | 映画、音楽
正月休みの最終日。
友人に誘われて映画を観に行く。
この映画は実話で、ルイス・ウェインという画家の生涯を描いたもの。

たった一人の女性と猫をこよなく愛したが、晩年は精神疾患を患い、療養病院で亡くなった。
常人では考えられない発想や行動に驚きながらも、彼が描いた数々の夢のある猫の絵に魅了された。


登場人物の言葉や映像が美しくて、間違いなく私にとっての大切な映画の一つになるだろうと思う。


機会があれば是非観てほしい映画だ。
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PLAN75

2022-07-21 21:51:14 | 映画、音楽
どうしても観たかった映画。
テーマがかなり重いので、一部からは辛口のコメントが寄せられているが、映像も音楽も素晴らしかった。
演じる人たちが等身大で、ドキュメンタリー映画と勘違いしそうになるほど。
早川千絵監督の思いをまとって、役者たちが正面から問いを投げかけてくるような不思議な臨場感があるので、観客は傍観者になることが出来ない。



役に立たなくなった高齢者は国民のお荷物。
世界の多くの国で、生産性のない人を排除する考えが増殖しているように感じる。
荒唐無稽な話などではなく、今の時代ならこんな国を挙げてのプランが出来ても不思議ではないかもしれない・・・考えさせられる映画だった。
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