神園良輔の『マンション展望』

安全、安心、そして快適なマンションに・・・

赤ちゃんの“営業スマイル”~ヒトはなぜ集団で暮らすか(2)

2009年12月29日 | 社会
赤ちゃんがニコニコしていると、わが子でなくても、「かわいい」と抱きしめたくなりますね。あれは、生きるための術(すべ)だそうです。

心理学の本で発育と社会性の獲得に関する記述を読んでいたら、「三か月微笑」なる言葉が出てきました。新生児は、生後3ヶ月ころになると、誰に対しても微笑む。養育を促進するためである――という趣旨。

これは、ヒトの進化と密接な関係があるようです。二足歩行を始めて産道が狭くなり、未熟なまま出産するようになった。すると外敵に襲われる危険が増す。だから、集団で守り・子育てをする必要が出てきた。また生き残るために、新生児は自然と微笑するようになった・・・。

「ほほえむと親でなくても、可愛がってもらえる」と学習した情報が遺伝子に刷りこまれていたわけですね。。。(^-^)

カボチャ型・ダイコン型

2009年12月28日 | その他
冬至にカボチャを食べながら思いました:人のキャラクターをカボチャ型とダイコン型に分けることができるかもしれません。

カボチャは変わった野菜。調理前は扱いにくいのに、調理後はとても食べやすい。皮も果肉(?)も硬いのに、簡単に火が通りすぐに軟らかくなります。その変身ぶりに驚かされる食材です。人間でいえば、一見、頑固でとっつきにくいにくいが、納得するとコロリと態度が変わるタイプ。

一方、ダイコン。サクサクと簡単に切れるのに、なかなか煮えない(鮮度にもよりますが)。対象的です。人間でいえば、人あたりが良いものの、なかなか信念を変えないタイプ。

マンションの管理組合でいうと――工事に強固に反対だったが、必要性が理解できると、賛成派に転じて率先的に協力する人はカボチャ型。逆に、明確に反対しなくても態度が煮え切らない、あるいは理解を示しても納得に至るのに時間がかかる人はダイコン型。と、いえるかもしれません。いずれにしても、色々な人がいますので、管理組合の事業は事前・事後のケアやフォローが欠かせません。

なお、カボチャは、電子レンジで予熱しておくと切りやすくなるそうです。。。(^-^)

“強制”霜取りで冷凍庫をスッキリ

2009年12月24日 | 快適な生活
年末年始は冷蔵庫・冷凍庫が活躍する時期。今のうちに片付けておきたいですね。でも、やっかいなのが分厚くへばりついた“霜”。霜を放置していると、冷却の効率が悪くなるだけでなく、スペースも狭くなります。

わが家の冷凍・冷蔵庫には自動霜取り装置がついていません。冷凍庫が空っぽになったら霜取りをしようと思って何ヶ月もたってしまい。とうとう冷凍室は分厚い霜で占拠されてしまいました。。。(>_<)

これでは、正月料理の保管に困ります。そこで、強制的に霜を取ることにしました。まず、冷凍室の品物を冷蔵室に移動します(一旦、凍った物はちょっとやそっとでは解けません)。そして、電源を切ります。夏であれば、電源を切り扉を開けておけば、短時間で霜が剥がれますからそれを回収してタオルで水分を拭き取るだけ。小一時間で全てが完了します。でも室温が低い冬はそうもいきません。

そこで、熱湯を使って冷凍庫内部の温度を上げました。といっても、直に熱湯をぶっかけると冷凍庫が傷むし、自分が火傷するので丼に入れてから・・・。

もっと過激にドライヤーで強制的に熱する方法もありますが、冷凍庫の樹脂が溶けて変形するおそれがあるので自粛。。。(^^;

見違えるほどきれいになった冷凍庫を眺めながら「もっと早くにやっておけばよかった」と思った次第。

裁判員制度と管理組合(4)

2009年12月22日 | その他
裁判員制度の導入で管理組合の活性化が進むことが期待できるでしょう。

青木人志氏(一橋大学教授・比較法文化)は、言います。裁判員制度は、国民の意識に改革を迫っていると。国民主権の制度下では、国政のあらゆるシーンで「主権者としての権利と義務を実行する」のが当然。たまたま延期されていたにすぎないとも言います。「餅は餅屋……専門家に任せておけばよい」という考えは専門家に対する敬意の表れですが、依存・甘えが背景にあるともいえます。

ほとんどの裁判官は、優秀かつ誠実ですが、稀におざなりな姿勢で裁判に臨む裁判官、誤りを見逃してしまう裁判官がいるのも事実。
マンションの世界でも同様で、ほとんどの管理会社は、優秀かつ誠実ですが、稀にそうでない場合も。

ですから、管理組合にも“意識の改革”が求められているのです。「管理適正化法」はそれを強調しています。管理会社に任せておけばよいという依存・甘えの構造から脱却して、専門家の助言を得て主体的に行動することが求められています。

思い出は“身代わり”で保存

2009年12月20日 | 快適な生活
快適な生活をエンジョイするには、限られたスペースを有効に活用するのがポイント。ところが、荷物は増える一方で、収納スペースは破裂寸前という家庭もあるようです。

「整理整頓が収納の極意」と分かっていても、なかなか整理・処分できないですね。狩猟民族と異なり、農耕民族は移動しないので物をためこみがち。でも、スペースには限りがあります。「長年使わない物は、今後も使わない」「使わない物が占めるスペースがもったいない」と合理的に考えましょう。

それでも、捨てられないものがあります。それは、子どもの思い出や成長の記録。特に困るのが、工作です。かさばるのに、捨てると子どもを傷つけるようで、手を付けられない――コンクール・品評会で受賞した力作だとなおさら。

思い出の品物を捨てられないのは、品物本体の価値が高いのではなく、それに付随した記憶が愛しいからでしょう。ならば、記憶を呼び戻す“身代わり”があれば十分ではないでしょうか。

例えば、写真。工作と子どもを写真に収めておけば、いつでも手軽に思い出が蘇ります。展示の際、作品に貼付された名札も同じ役目をしますね。

「メール便」で手紙はNG

2009年12月19日 | ご存知でしたか?
手紙を送るのに「メール便」を利用するのは、違法です。

ヤマト運輸、佐川急便など運送会社による「メール便」が急速に普及してきました。しかし、信書つまり特定の人への手紙は、利用できません。信書は、郵便でしか送ることができません。理由は地方の郵便事業の確保。「誰でも配達できるようにした場合、都市部では自由競争で安くなっても、地方では1通当たりのコストが高くなる恐れがあるため」とされています。

したがって、書面で「メール便」を利用できるのは、DM(ダイレクトメール)など“再発行”が容易な場合ということになります。

特に役所に提出する書類を「メール便」で送ると、受領を拒否されることがありますので注意しましょう。

参考;
総務省関東総合通信局:信書とは

最高裁、完成間近のマンションの建築確認を取り消し

2009年12月18日 | ニュース・トピック
17日、最高裁は、建設中のマンションの建築確認を取り消しました。

問題となったのは、新宿区下落合で建設中の小規模のマンション(30戸、地上3階、地下1階)。東京都の条例が定める「安全基準」に反するとして周辺住民が提訴していました。

当地は、将軍家ゆかりの土地。歴代将軍が鷹狩りに訪れたという風光明媚な場所。そのため周辺住民による愛着が強く、トラスト運動も盛んです。

想像ですが、建築前に周辺住民の理解を得ないまま着工したので、怒った住民たちが提訴に至ったのではないでしょうか。

建築確認が取り消されたとなれば、マンションは“取り壊し”になるのでしょうか。貴重な社会資源を取り壊すのは、経済的にもエコの点でも“もったいない”と感じるのですが・・・。

工事はだれのため?

2009年12月16日 | 管理組合の実力up
年賀状の受付が始まりました。時代は変わっても、正月は大きな行事・節目です。各地のマンションで行われている修繕工事も「正月はきれいになったマンションで」と追い込みにかかっていることでしょう。

自宅マンションでも先日まで工事が行われていました。ある日、外出時にドアを開けたら作業員と目があいました。彼は、ギョッとした表情を見せました。私が「ご苦労様」と声をかけると、安心したように作業に戻りました。目が合ったのではなく、作業中に隣接住戸のドアが開いたことで、彼は、「またクレームか」と身構えたのでしょう。

マンションでの修繕の特徴は、住みながらの工事です。関係者の悩みは住民からのクレームです。「音がうるさい」「臭い」……と業者に文句をいいます。もともと管理に対する主体性が乏しいマンションほど傾向が強いようです。

そもそも、建物は、周辺地域に迷惑がかからないよう所有者がキチンと管理しなくてはなりません(民法717条参照)。業者は、その義務を代行してくれているのですから、労(ねぎら)いの言葉をかけたいものです。少なくともクレーム・難癖をつけて“やる気”に水を指すことのないようにしましょう。

「利他行動」は本能!?

2009年12月14日 | 社会
チンパンジーも他者の利益のために行動することが判明しました。

京都大学の霊長類研究所は、チンパンジーが仲間の要求に応じ、手助けをすることを確かめました。そのレポートは科学誌『プロスワン』に掲載されています(下記参照)。

実験は、ジュースを使って行われました。ストローやジュースを引き寄せるためのステッキを欲しがるチンパンジーに他のチンパンジーが渡してあげるかを確かめたもの。75%は見返りがなくても要求されれば道具を渡していたといいます。

利他行為・利他的行動は、人間が学習(道徳教育によって獲得するもとの思っていましたが、本能・遺伝子レベルだったのですね。ということは、ちょっとやそっとでは失われないといえそうです。。。(^-^)

PLoS ONE:Chimpanzees Help Each Other upon Request

パーティーのお知らせは隣戸にも~マンション版“江戸しぐさ”(2)

2009年12月13日 | 快適な生活
ホームパーティーを行う際には、隣戸にその旨を知らせておくと、トラブルを防ぐことができます。

年末・年始は、忘年会、クリスマスパーティー、新年会……とホームパーティーの機会が増えます。
参加者は楽しいでしょうが、近隣は音や匂いで大迷惑――ということも珍しくありません。

音や匂いのトラブルは、主観的な問題です。不意打ちをくらった場合と、事前に説明を受けた場合とでは不快感も異なります。予防策としては、予測可能性を確保するのがポイントといえます。

スプレー式の潤滑油でピッカピカ

2009年12月12日 | 快適な生活
スプレー式の潤滑油は、動きを滑らかにするだけでなく、金属磨きとしても有効です。。。(^-^)

今日(12日)は暖かく、大掃除日和。私は、スプレー式の潤滑油でストーブとテーブルの脚を磨きました。特にストーブは、効果が絶大。反射板がピッカピカになりました。汚れ落としとしての性能はもちろん、エアゾールなので広い範囲に均等に付着し、磨きやすいからでしょう。これで暖房の効率が大幅にアップ!!

ただし、場所を選ぶので注意が必要。すでにグリスが充填してある部分はNG。グリスが流れてしまうからです。具体的には、ドアクローザー、自転車のハブ(車軸)……などです。
(クリックすると外部にジャンプします)

ユーザーが市場をつぶす!?~長期優良マンションまだ5棟

2009年12月12日 | その他
市場に与えるユーザーの影響は大きく、生かすも殺すもユーザー次第といえます。

「長期優良住宅」制度がスタートして半年ですが、戸建てに比べマンションはごくわずか。下記記事によると、戸建ては2万戸を超えた一方で、マンションはわずか5棟(206戸分)。原因はユーザーの無関心。

あるデベは、実験的に長期優良マンションを分譲しましたが、「長期優良」より「立地」という購入の動機が多かったので、「コストをペイしないので、今後はなし」としています。
そりゃそうでしょう。渾身の力作を評価してもらえなかったらやる気をなくしてしまう……。

欠陥問題、耐震偽装……と多くのユーザーが悲劇に見舞われたのに、「まだ立地だけですか?」と問いたいところです
たしかに不況で購買力が低下していることは否定できません。しかし、命を預ける住まい、性能に無関心でいいのでしょうか。

参考;
朝日新聞:長期優良マンションまだ5棟 価格割高、売り手が二の足

私なら買わない(24)~「デザイナーズマンション」

2009年12月09日 | マンション選び
意味不明のヨコ文字(カタカナ)でユーザーを煙に巻こうとしているマンションも避けたいですね。

時々奇妙な売り文句に遭遇します。「デザインハウス」「デザイナーズマンション」もその類。
およそ建築物たるもの、デザイン(意匠)のないものはありません。にもかかわらず、ことさらデザインを強調していることは、誠意を持って仕事をしているのか疑問を持ちます。ユーザーの関心をデザインにそらし、構造・設備……といった他の要素がおざなりにしているのではと疑いを持ってしまいます。

誠意があったとしても、施工がキチンとしているかも心配です。八王子の欠陥マンションが最たるもの。施行業者の技術を無視したデザインが、欠陥の原因の一つといわれています。

たとえ、施工に問題がなくとも、そんなマンションは維持・管理に不利。建物の性能を維持するには、適時に修繕工事を行う必要があります。凝ったデザインで凹凸だらけだと、表面積が大きくなり補修に手間がかかります。費用もかさみます。補修そのものが困難不能ということも考えられます。

遅れてやって来た“肉食”動物~ヒトはなぜ集団で暮らすか?(1)

2009年12月08日 | 社会
今年の流行語に「草食系男子」があります。おとなしい男性を指すようです。でも、個人的指向はともかく、ヒトは、生物学的には雑食です。雑食になったのは、原人になってから。

原始人を猿人、原人……と区別します。約500万年前に現れた猿人と約200万年前に現れた原人、それらは、段階的な変化ではなく、大きな違いが。その一つが脳ミソの容積が飛躍的に増えたこと。それはヒトが肉食を覚え、雑食となった時期と一致するそうです。

思うに、落雷を原因とする山火事で焼けた獣の肉を食べるなりして、何かの拍子に肉の味を覚えたのでしょう。肉を日常的に食したいと思った。しかし、彼らの体は「先輩の肉食獣」のように狩りに有利にできていない。獲物に追いつく速い脚もない、獲物を殺し食いちぎる鋭い牙もない……。かといって、進化を待つほどのんびりしてはいられない。。。(^^;

そのハンディを補うべく狩りの方法を工夫した。動物との知恵比べの始まりです。その結果、脳の容量が増えたのでしょう。

(つづく)

クリスマスの飾りつけで防犯!?

2009年12月07日 | 危機管理・リスク管理
クリスマスの飾りつけで防犯力をアップしましょう。

犯罪者は、「隣は何する人ぞ」というコミュニティーが希薄なマンションを狙います。なぜなら;
・顔を覚えられない
・悲鳴が上がっても、飛び出してくる住民がいない
・財物を持ち出しても、誰何(すいか)されない
……と“仕事”がしやすい環境が整っているからです。

とはいえ、固く冷えたコミュニティーを活性化するのは容易ではありません。
そこで、オススメするのが“小道具”。エントランスなど共用部分に、ひな祭り、端午の節句、七夕……といった年中行事の飾り付けをしましょう。小道具をきっかけに住民間に会話が生まれます。

折りしもクリスマスシーズン。クリスマスのイルミネーションは見栄えがしますから、マンションが華やかになります。住民が立ち止まり「きれいですね」「もう12月ですか。時のたつのは速いですね」……と言葉を交わすことでしょう。

なお、共用部分に人が留まることは、“防犯パトロール”としても機能します。また、道行く人の視線を集める“防犯カメラ”の役目も果たします。