神園良輔の『マンション展望』

安全、安心、そして快適なマンションに・・・

便利が心豊かな生活を奪う!?(1)

2010年02月27日 | 社会
「キンカ堂」が自己破産し閉店してしまいました。手芸用品で有名で、池袋ではランドマーク的な存在でした。昔ほど手芸・手作りが盛んでないから利益が上がらなかったのでしょうね。老舗がなくなるのは、地元の人間としては残念です。

ところで、手芸・手作りがすたれてしまった理由は“ミシンの発展”にあると何かに書いてありました。ミシンは、足踏みミシン、ポータブルな電動ミシン、そしてコンピューターミシン…と発展してきました。しかし、電動ミシンは重く出し入れに不便、多機能なコンピューターミシンは取り扱いが難しいという欠点が――それがユーザーの意欲を削いでしまったという分析でした。

技術の進歩があだになったとは皮肉ですね。

(つづく)

関連記事;
イザ!(産経新聞)「手芸専門店、スーパー展開のキンカ堂が自己破産 負債46億円」

給気口にマスク

2010年02月27日 | 快適な生活
マンションの給気口に取り付けるフィルターを見つけました。

寒さ厳しい冬が去り、やれやれですね。でも、安堵もつかの間、今度は“花粉”の季節です。私も、鼻がムズムズ――「ハックション」。

マンションには、外気を取り入れる給気口が取り付けられていますが、ここから花粉が侵入します。この製品、給気口に3層構造の特殊フィルターをセットし、花粉を取り除き、きれいな外気を取り込む仕組み。

いうなれば、「マンション用のマスク」ですね。

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携帯電話の通話はなぜ不快か?

2010年02月24日 | 騒音トラブル
電車での携帯電話の通話は、乗客同士の会話と同じくらいの声の大きさであっても、不快に感じることがあります。

これについては、「異なった空間とコミュニケートしているから」という意見があります。なるほど、意識していなくても、人は同一の空間を共有しているだけで連帯感を持つのかもしれません。場違いな行動は不快に感じるのでしょう。要するに“違和感”の問題。

騒音トラブルの多くは主観・感情の問題です。同じ音量でも違和感がなければトラブルを予防できるといってもいいでしょう。違和感がなく、予測可能な音であれば、受忍限度も上がるといえます。

引越しの時に家族全員で隣戸へ挨拶に行く、生活パターンを知らせる…などの情報開示がポイントとなるでしょう。これは、「“音の顔”を見せましょう。」という意見にも通じます。

三歳児神話はウソだった!?(1)

2010年02月21日 | 社会
三歳児神話はウソだった!?(1)

下記書籍は、「三歳児神話」には合理的根拠がなく、経済政策にすぎないと言います。

三歳児神話とは、「母親は子どもが三歳になるまで育児に専念すべき」という考えです。 本書は――三歳児神話は、「男は仕事、女は家庭」という認識を国民に刷り込み、男性を家庭から切り離して仕事に没頭させるための歪んだ理論にすぎない。「母性」は女性の本能ではなく、母親の全てが適切な養育者になれるとは限らない――と主張します。

たしかに“政策”であったことは、少子化が問題となると、手のひらを返すように政府自ら三歳児神話を否定したことに表れています。

私の学生時代をふり返ると、多くの女子が成績の上位を占めていました。優秀な彼女らが「三歳児神話」によって家庭に閉じ込められ、その能力が社会で生かされなかったのなら、政策としては失敗といえます。

(つづく)

『母性愛神話とのたたかい』大日向雅美〔草土文化〕

断熱効果10倍!?

2010年02月20日 | ニュース・トピック
INAXなどの企業グループは、断熱効果に優れた断熱材を開発しました。

下記記事によると――
この断熱材は、特殊な粉をパックしたもの。これをタイルのように外壁に貼って断熱材として使うのです。断熱効果は従来品の10倍!!

気になるのは、価格と施工技術。性能が良くても価格が高く施工技術が難しいと普及しません。記事は、価格従来品と近く、薄くできるため施工がしやいと伝えます。

実用化が待たれます。

「断熱効果10倍 INAXなどが外壁用素材開発」(中日新聞)

私なら買わない(28)~内廊下のマンション

2010年02月19日 | マンション選び
“風通し”の悪い内廊下タイプのマンションも避けたいですね。

住戸が共用廊下を囲むように配置されているマンションは、換気に問題があります。特に廊下が密閉されていると風が抜けません。蒸し暑いのはもちろん、種々の健康被害の問題があります。室内が湿りがちで、カビ・ダニが発生しやすくアレルギーの発症、一酸化炭素中毒の危険も――。

設計者も、この点に配慮して換気システムで解決をはかるのですが、ショートサーキットを起こして効率が悪かったり、運転音がうるさいと住民が止めてしまえばアウト。

加えて、廊下・天井の形状によっては、音の問題も発生します。残響が大きく、近隣住戸のドアの開閉音がうるさい。また声が響いて、ドア越しはもちろんインターホンでも訪問者の確認がしにくい…という短所もあります。

もっとも、外廊下タイプも場合によっては;雨が吹き込む、ビル風のためにドアを開けにくい…と不都合があるので、どっちもどっちの感がありますが・・・。

エレベーターの更新も様々

2010年02月18日 | ご存知でしたか?
エレベーターの更新にも管理組合の実力が表れます

動きがギクシャクする、予期せぬ位置・階で停まる…と複数の異常が見られると、エレベーターを更新する時期といえます。

“更新”といっても一様ではなく、バリエーションがあります。カゴ、扉…など一切合財を取り替える全面更新はもちろん、外見はそのままで制御部分をリニューアルする工法、逆に、従来のものと全く異なったタイプに替える工法など様々です(「エレベーターの更新」今井章晴『すぐに役立つマンション管理ガイド(実践編)』182頁)。ですから、工費、工期…など諸条件を検討してベストを選択しましょう。

ところで、この業界も自由化がすすんでいます。いわゆる「独立系」など製造元とは別のメーカーによる工事も可能なので、競わせれば費用を抑えられるかもしれません。


YKKのドアで「重大製品事故」

2010年02月17日 | ニュース・トピック
消費者庁は、YKK製のドアで重大製品事故が発生したと発表しました。

昨年12月宮城県の小学1年の男児が学校を休んだ同級生宅を訪ね、ドアのポストにプリントを入れた際、ふたの端に残っていた“バリ”で指先や手の甲を切ったといいます。

同型のドアでは、2000年にも新聞配達の女性が重傷を負う事故が起きています。メーカーは2000年5月から改良を加えたものの、それまでに出荷した分については何ら対応していなかったとか。
メーカーのサイトを見ても、「直ちに修理を受けてください」という記述は見当たらず、注意して使え――と上から目線で、誠意が感じられません。

関連サイト;
YKK AP 「ドア用ポスト口の使用上のご注意」
http://www.ykkap.co.jp/cominfo/20100216.asp

メッシュパネルで防寒の屏風

2010年02月16日 | 快適な生活
暖冬の予想はどこへやら。厳しい寒さが続いています。

メッシュパネルを活用して寒さをしのぎませんか。防寒の屏風を作りましょう。3枚~5枚のメッシュパネルをビニールワイヤーか紐で結び、屏風の形を作ります。それにバスタオル、毛布などを掛ける――それだけ。

布団の近くに立てておくと、空気の対流が弱まり、寒さがやわらぎます。気分的にも暖かさを感じます。

また、窓とカーテンの間に立てかけておけば、断熱材として働くだけでなく、結露を少なくすることもできます。

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なぜ実母が虐待に加担するか

2010年02月16日 | 社会
増加する児童虐待。多くのケースは児童と父親に血縁関係がない場合。疑問なのは、なぜ実の母親が制止しないのかです。

柏木惠子博士(発達心理学)は、子育てには正の部分だけでなく負の部分もあると説きます。子どもは、生きがいになると同時に人生を制約する存在でもあるのです。また、父親の育児参加は母親に影響を与え、子どもへの感情を肯定的に強めるとも説きます。(『親の発達心理学-今、よい親とはなにか-』岩波書店)

これらを合わせて考えると、父親の虐待が、母親に悪影響を与えているのではないでしょうか。「そうよ。この子がいるから遊べないのよ」と子育ての負の部分が強まり、虐待を制止するどころか加担しまう――。

大型封筒を利用したファイリング

2010年02月15日 | 快適な生活
衣類の整理と同じくらい悩ましいのが資料の整理ですね。ファイリングの達人から教わった方法をご紹介します。

書類やパンフレットなどの資料は、角2サイズなどの大型封筒を利用すると、整理が楽です。でも、封筒の数が多くなると、必要なときに見つからない、あるいは中身が分からなくて、イライラなんてことも。

そこで、封筒の端にタイトル・日付などのインデックスを記入しておくと、中身を取り出さなくても内容物が分かるので便利です。

そして、新しい資料は常に左から並べる癖をつけておくと、さらに機能的。古い封筒は右に押しやられるので時系列の整理も可能になるのです。

新築祝いに子ども同伴はNG!?

2010年02月14日 | その他
2月も後半、新年度が近づいてきました。今春も多くのマンションが竣工し入居が始まります。

新築祝いのホームパーティーに呼ばれている方も多いでしょう。でも、訪問の際は子どもを連れて行かない方がよさそうです。“危険回避”のために――。

新築住宅では、床、壁、窓…全てがおニューの状態。、加えて、室内には、家具、家電製品、調度品…ピッカピカの新品がズラリと並んでいます。それらが壊れたり、傷が付いたりして、加害者・被害者はもちろん、居合わせた人も互いに気まずい思いをした――という話を聞きます。

やんちゃ盛りの幼児はもちろん、小学生・中学生でも子ども同士で遊んでいるうちに暴徒化してしまうおそれがあるので安心できません。

子どもは活発です。よそ様に迷惑をかけた場合に備えて「個人賠償保険」に加入しておくとよいですね。(漏水事故などマンション内のトラブルもカバーします)

景観法で初の不認定

2010年02月13日 | ニュース・トピック
芦屋市は、5階建てマンションの建築計画を不認定にしました。

不認定処分は景観法に基づくものです。景観法は「景観権」を保護する法律です(平成16年制定)。景観権とは、自然の景観や文化的景観を享受する権利。

問題となったマンションは、長さ40メートル、高さ15メートルと小規模ですが、「周辺の景観に調和していない」とされました。芦屋市は、市全域を景観法にいう景観地区に指定し、建築物の規模や外壁の色などを制限しているのですが、それに抵触。建築計画が不認定となるのは全国で初とか。

不動産は、社会資本であることを理由に様々な制限を受けますが、景観権は抽象的なので運用は慎重になされるべきといえます。
運用次第では、既にあるマンションも景観権を理由に“既存不適格”になる――そんな事態もあるかもしれません。

私なら買わない(0)~本シリーズの狙い

2010年02月12日 | マンション選び
マンション選びのポイントについて綴ってきました。でも、全ての項目をクリアするマンションはないでしょう。チェック項目が多岐にわたることもありますが、中には相反するものもあるからです。

マンション選びのための着眼点・判断材料については、知られていない(知らされていない?)ことが多く。買ってから「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースもあるようです。

結論は同じでも、しっかりチェックして「短所もあるけど、それを上回る魅力があるから買う」と納得できるといいですね。そうすれば、たとえ不具合が見つかっても、「欠陥だ!」と騒ぎ立てるのではなく、“個性”として容認できる余裕ができるのではないでしょうか。

また、「目の肥えた消費者」が増えれば、マンションの品質はもっと向上するでしょう。加えて、管理組合の活動に無関心な住民も資産価値の維持のために動き出すでしょう。

子育ては「ありがとう」から!?

2010年02月12日 | その他
子どもは親の背中を見て育つといいますね。

下記書籍は、家庭内で挨拶・謝意を交わすことが子育てのポイントと説きます。筆者の教え子に、挨拶はもちろん、折に触れて「ありがとうございます」と感謝の気持ちをいえる学生がいて、周りの学生も彼女に感化され挨拶と礼が言えるようになったそうです。学生は、両親を自然にまねたとか。

同様のことを伊吹吾郎(「水戸黄門」の格さん)が話していました。子どもが生まれた時から夫婦間で、積極的に「ありがとう」を言うことを約束…お茶を入れてもらった時、何かを手渡してもらった時。子どもたちも両親にならったそうです。

『長男・長女はなぜ神経質でアレルギーなのか』逢坂文夫〔講談社〕