井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

防衛:実力以下に、見くびられている日本

2015年05月07日 | 歴史・政治

時には、まったりとした話題をと思いつつ「憲法の日」前後に憲法について
触れたら、止まらなくなってしまいました・・・・

憲法など、いざとなれば紙切れの価値観しか持たぬ中国なので、当初は中国も日本の平和憲法ご持論など、お題目であろうと思っていただろうと思うのです。
しかし、様子を見ているに日本の律儀さは一度決めたら、アメリカの都合で
押し付けられた憲法でも後生大事に抱きしめて、自縄自縛。
呆れつつ、ほくそ笑んでいる状態が、現在の尖閣への頻繁なジャブ的接近でしょう。

日本がいかに、九条に縛られ手足の出せない状態になっているのか、中国と韓国から
しっかり観察されているわけですが、それにしてもここまで見くびられているのか、と思われるのが、こんな情報です。

韓国の政治家が、軍部の某中将に「韓国軍が日本の自衛隊と戦ったら、何日で自衛隊を落とせるか」と訊かれ、その中将「一週間でソウルが火の海になります」と答え、更迭された、と。

典拠も明らかならざるゴシップ的情報ですが、しかし記事としてちゃんと伝わって来るものもあります。もっとも、この場合の韓国軍部の日本のなめ方を批判するのは、中将ではなく一般韓国民なのですが。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150502-00000007-xinhua-cn

韓国国防部「自衛隊には攻撃型兵器はない」

 韓国・聯合ニュースは29日、「日本が攻撃兵器システムを導入、または導入を検討している」との国内研究機関の分析を紹介し、「自衛隊には攻撃型兵器システムはない」とした韓国国防部を「安易な認識」と批判した。

韓国国防研究院(KIDA)が最近発表した報告書「国防予算の分析・評価及び中期政策の方向(2014~2015)」によると、「日本が北朝鮮と中国に対する防御に重点を置いて推進されている兵器システムの中には攻撃用武器システムに分類されるものが含まれており、周辺国の懸念を買っている」という。

日本は防衛大綱や中期防衛力整備計画で、オスプレイやF-35の導入を打ち出している。また、強襲揚陸艦の導入も検討しており、2015年度予算に調査費用を計上する。このほか、巡航ミサイル「トマホーク」の配備についても検討が行われている。昨年度の日本の兵器別予算投資比率を見ると、航空機が2566億円で41.6%を占め、艦艇は2101億円で34.1%、火力・車両が12.7%、ミサイルが9.9%などとなっている。

KIDAは日本の防衛予算を「510億ドルで世界7位」と紹介したうえで、「日本の軍事力は、北東アジア地域全体の安全保障環境に影響を与え、日本が米国の友好国・韓国にも潜在的な脅威になる」と指摘、「これをはっきりと認識して備えをしなければならない」と主張している。

一方、韓国国防部は、日米防衛協力指針(ガイドライン)改定の際に、自衛隊の役割拡大を懸念する韓国世論に対し「日本の自衛隊の武器体系を見ると、攻撃型システムは、実質的に編成されていない」などとしていた。聯合ニュースは、これとKIDAの分析を比較し「国防当局の対日認識が非常に安易」と指摘している。

このニュースに対し、韓国ネットユーザーからは様々なコメントが寄せられている。

「こんな国防部のせいで第二の文禄の役が起こる」

「日本にやられたのは、1、2度じゃない。気を緩めてはならない。軍はあまい考え方を捨てろ」

「フランスを見ならうべき。フランスは米国と同盟だが、軍事能力を育てヨーロッパで軍事大国となった。我々は日本以上に米国と仲良くなることはできない。自ら備えなきゃ」

「国防部にはため息が出る。米軍がいなければ作戦すら立てられない」

「南北統一すれば、日本を心配しなくて済む」

「日本も米国もひどい奴ら」

「日本の航空自衛隊が海上輸送路をふさいでしまえば、韓国は1ケ月で降伏。攻撃型の兵器があるかどうかの問題ではない」

「これから韓国の敵は北朝鮮でも中国でもなく、日本になる。独島をめぐって日本と戦うことになったら、米国は日本を支援し、独島を日本に奪われる」

「日本の製造業と経済力があれば、今は攻撃システムがなくても、韓国など1か月で征服される」

「アジア最強の大日本帝国に攻撃態勢がないなんて、誰も信じない」

「米国の先端武器の部品は日本製を使っている。ジェット機を作ったニュースは見てないか?日本は武器なんて必要な時が来ればいつでも作れる」

「韓国が誇る独島艦は、不良品だった。日本は本物のイージス艦を持っている」

「日本は技術力では米国にだって勝てる」

「朝鮮後期の売国奴も今の国防軍みたいなことを言っていた」

「攻撃と防衛は武器が違うと?どう使うかの問題。戦争になったら、武器を持っていて防衛だけに使うことはない」

「韓国の軍事力も悪くない。周辺に日本、中国、ロシアに囲まれている。戦争に備えることより、まずは、周りを監視する手段を確保しなければならない」

「米軍が韓国軍に代わって永遠に戦ってくれるという考え方自体に問題がある」

「サード配置を拒否した国防部に何も期待できない」

「まったく・・・税金返せ」

               ------- 転載終わり  ----------

私は軍事には疎いので、断言的な論評は遠慮しますが、この記事を紹介したのは日本が韓国を狙っている、竹島を取り返そうとしてして戦争になる可能性がある、として
あちらさんが、日本をはっきり「仮想敵国」扱いしていることを知って欲しかったのです。

仮想敵国扱いをされながらの「日韓友好」って、なんなん? と言いたくて。

数年前韓国の国防白書の表紙に、竹島(独島)が載っているのを見た時、ああ彼らは
日本を明確に「敵」として見做しているのだな、と実感したのですが、日本がなんのために
韓国に戦争を仕掛けるのでしょうね?

なんのメリットもありません。

 上段左端が竹島

過去には、防衛上の地政学的見地から併合の歴史はありますが、国際法に違背したわけでもなし、侵略などではなく、自国から持ちだしての運営は植民地の定義からも、根本で外れます。

それはともかく、この情勢の中で「非核三原則」など後生大事に守るのは、もはや
時代遅れの愚かしいことなので、「我が国の技術力をもってすれば、核など1ヶ月で持てるんだぞ。いや、実はもう持ってるもんね、ふふふふ」と、睨みをきかせておくぐらいがちょうどいいのです。

2010年度の国防白書の表紙から、竹島は姿を消しているのですが、理由は知りません。

 

安倍総理の米国議会における演説以降、風向きが変わったことは韓国もさすがに察知したらしく、「日本とは融和政策をとり、批判は第三者の形を取って続けよう」などと、バレバレの計画を練ったりなどしているようですが、朴槿恵大統領も方向転換を余儀なくされたようで、

 

▼「歴史問題に埋没せず、それはそれとして指摘していく」とした上で、「 実利重視の現実路線で安保・経済問題に対応する」

悪口はこれまで通り言わせてもらうが、お金と安全のからむことでは擦り寄る、ということでは
ないのでしょうか?

なんとまあ。ねえ?

平昌五輪の開催を危ぶむ声が高まる中、不気味なことではあります。
舛添さん、売るなよ? 外交は政府の専権事項です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150504-00000540-san-kr

(抜粋)

 【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は4日、大統領府で首席秘書官会議を開催し、
韓国外交について「歴史問題に埋没せず、それはそれとして指摘していく」とした上で、「外交問題は別の
観点に基づく明確な目標と方向を持って進めている」と強調した。

 対日政策では歴史・領土問題と安全保障・経済問題を切り離し、実利重視の現実路線で安保・経済問題に
対応するという「2トラック戦略」の推進を朴大統領が正式に確認したものだ。

 韓国の外交当局は最近、日韓関係悪化の長期化によって国益が損なわれているとするメディアなどの批判に
対し、「2トラック戦略に基づく対日外交を進めている」と釈明していた。

 略

 韓国では、対日歴史問題で共闘していた中国の習近平国家主席が先日、安倍首相との首脳会談に応じたほか、
オバマ米政権が訪米した安倍首相を予想以上に厚遇したことへの衝撃は大きく、与野党ともに「韓国外交の
敗北」などと政府の責任を追及していた。

 朴大統領の発言は批判の沈静化を狙ったもので、今後、対日安保・経済協力は拡大する見通しだ。

 まずは、5月下旬にシンガポールで開かれるアジア安全保障会議の場で、日米両国が求めている日米韓防衛
相会談が実現するか、また、どのような議論が行われるかが試金石となる。

 また朴政権が外交批判をかわすため、対北朝鮮政策で柔軟姿勢を示し、何らかの成果を得ようと模索するの
では-との観測が外交関係者の間で浮上している。

               ーーーー抜粋ここまでーーーー

韓国の気の弱りといおうか、妥協路線といおうか、妙にしおらしくなられても
騙される日本人もいなくはないので、困ったものだと思っていたのですが、
半歩ほどは退きながらも、でも反日やる気まんまんで、結構なことです。
千年にわたって、どうぞ憎み恨み罵ってくださいますよう。

とりあえず、開催不能説さえ出ている「おめっちの平昌五輪に、おいら協力なんかしねーよ」と言えそうです。

最後に安倍総理の米国議会での演説。賞賛しながらも、内容に一抹の不満を
漏らす人たちもいます。
思いは重々解りますが、あれは「物理的制約の中で」精一杯に練り上げられた文言」
であり、日本人にとっての十分な演説ではありません。
日本人が拍手喝采する演説が仮になされたとしたら、対韓国、対中国を
見据えた外交上の演説としては落第です。

安倍総理のあの演説はいわば「対症療法」なのであって、根本の治療では
ありません。それを承知でなされました。

日本の過去が正当に評価され、同じ如くアメリカその他の国の悪事も
公平に検証されるには、まだまだ時を要します。
打って出る時、引く時の潮時というものがあります。

安倍総理の演説を評価するからといって、その政策全てを支持するものではありません。
ただ、今の時点ではエールのみを送っておきたいのです。それこそ、
「国民側の外交的見地」にのっとって。批判は簡単です。でも批判それ自体が、
日本のためにならぬ局面があるということです。


4 コメント

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憲法改正を!! (うんすい)
2015-05-07 17:16:53
井沢先生、こんにちは。

連休が終わって、やっと先生のブログまとめ読みさせていただきました。

一連の記事を読ませていただくと、本当に憲法改正待ったなし!の状況かと思います。
折しも、今日は衆院で憲法審査会が開かれました。わかりきってはいましたが各党間で意見が真っ二つのようです。国民投票まで持っていくためにも、民意の盛り上がりが必要ですね。まずは緊急時対応の部分をとっかかりとして。

自衛隊の装備が、近隣国への抑止力になっていること、誇らしいです。でも、現憲法下では充分に国防に力を発揮できないのが残念です。
先日、安倍さんが「我が軍」と口走ったのも、わざとかなあ、などと思ってました。

私見ですが、本当の筋金入りの反日さん以外で「なんとなく憲法(特に9条)って変えちゃいけないよね」と思っている日本人は、「平和憲法が国を守っているわけではない」「むしろ国防を妨げている」という事実をきちんと認識さえできれば、”こちら側”に戻ってきてくれると思っています。
そういう人たち(私はソフト左翼さんと呼んでいます)にいかにアプローチできるか、ですね。先生の記事もとても有効だと思うので、もっと多くのソフトさんに読んでもらいたいです!!

「憲法改正を許せば戦争ができる国になってしまう」「子どもたちを戦場に送るな!」これ、共産党、民主党、社民党あたりの常套句です。
善意の国民が、このスローガンだけで思考停止してしまっていることがなんとももったいなく思えます。
もう一歩踏み込んで、「今の(かろうじての)平和を享受できているのは本当に平和憲法のおかげなのか」「子どもを戦場に送らないために実際には何が必要か」を現実に沿って考えてもらいたいと切に思います。
(上から目線ですみません、私も少し前まではそっち側の人間だったからこその発言でございます)

どうも、左翼気味の人たちは、憲法改正 = (侵略)戦争へゴー!!みたいに捉えているフシがあるようで。
そうではなく、自分たちの国を自分たちで守ることができるようにするという当たり前のことが大きな目的のひとつなのだと思います。

先生のおっしゃるように、
>憲法など、いざとなれば紙切れの価値観しか持たぬ
国々が相手ですから。
乱暴な言い方ですが、隣国から一発ぶち込まれれば目が覚めるのかもしれませんね。(一発では済まないかもしれませんが)
その時になって慌てて自衛隊の出動を言っても、憲法に縛られてどうにもならないというオチでは洒落になりません。

長くなってきましたので、最後にご紹介を。衆議院の憲法審査会では、国民の意見を受け付けているようですので、ご興味のある方は意見窓口「憲法のひろば」からどうぞ。
私も、勇気を振り絞ってメールしてみようかと思っています。
返信する
うんすいさんへ (井沢満)
2015-05-07 18:20:35
憲法のひろばのご案内、ありがとうございます。


意見窓口「憲法のひろば」

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/contact.htm
返信する
コピペです・・・・ (ももりんご)
2015-05-07 19:06:46
【スカッとする話】自衛隊反対と掲げた集団に殴りかかった若者

動画の内容 ↓


ある日曜の午後、街を歩いているとデカデカと『自衛隊反対』と書かれた横断幕を持った
10人ぐらいの集団が演説をしていた。
先頭に立ちマイクで
「自衛隊ハンターイ」「自衛隊は即刻、解体しろー」と叫んでいるのは
50代後半と見られる中年の男性だ。

あの男性見覚えがある。確かTV番組で
「敵が攻めて来たら、殺すぐらいなら殺される方がマシだ」
などとバカなことを言ってい­­た人だ。

バカだなぁと思いながら演説を聞いていると、
1人の若い男性がつかつかとその演説をし­­ている中年男性の元に歩みよりいきなり拳を振り上げた。
咄嗟に中年男性は両手を上げ、身を守­­ろうとした。
すると若い男性は言った、

「それが自衛隊や。
あんたを傷つけようと振りかざしたこの右手やなく、
それから身を守ろうとあんたが咄嗟に出したその両手が自衛隊や。」

「あんたは日本からその両手を奪おうとしてるんやで。」

その瞬間まわりで事の一部始終を見ていた人達から拍手が起こり、何も言い返すことが出来なかった中年男性の声にならない声がマイクを通して辺りに虚し­­く響いた。
返信する
Unknown (平凡な主婦)
2015-05-07 19:47:53
井沢先生、こんばんは。

>安倍総理のあの演説はいわば「対症療法」なのであって、根本の治療では
 ありません。それを承知でなされました。

>打って出る時、引く時の潮時というものがあります。

>批判は簡単です。でも批判それ自体が、
 日本のためにならぬ局面があるということです。


激しく同意いたします。
安倍総理の演説もそうですし、安倍政権は今の日本が置かれた立場の中で精一杯のことをなされていると思います。
内政も、もちろん問題山積ですが、何を置いても日本国と日本人が安全と安心を確保して日々を過ごせる状態でなければ、
景気も福祉もへったくれも無いのです。
安倍さんはその「根本」を出来るだけ安全に確保しようと、この2年半、東奔西走されてきました。

政治家の一番の使命である「国民の命と財産と安全な暮らしを守る」という、やらねばならぬことをやってこられました。
しかしまだまだこれからです。
政治家の大半(大半は言い過ぎかもしれませんが)が、その"使命"を忘れたか、或は、はき違えているとしか思えないほどの体たらくで、
いわゆる"日本派"の政治家は一握りです。
少なくとも安倍政権が進むべき道を見誤らない限り、やはり国民が支えていくことが大切なことだと思います。
人任せでは、ちゃんと仕事をしている政治家の人たちに申し訳ないですものね。

お邪魔しました。
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