井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

「敷居が高い」は、不義理と一体の言葉、誤用注意

2017年11月12日 | 日記

初めて仕事する女優さんの芝居の質や声をしりたくて(直接お会いすることもありますが)
昨夜、出演作の連ドラの一話目を見たら、その女優さんをもうちょっと知りたくて
2話目を見て、ふぅん・・・こういう表情をなさるか・・・・
と話の続きを見たくもありで、延々最終話まで見続け夜明けまで。

早寝早起きのスパンが他動的スケジュールによりズレては来ていたのですが、
これで決定的に夜型にシフト。また根気よく早寝早起きに切り替えますが。

あと、タバコを止めると共に飲まなくなっていたコーヒーを
飲み始め、あれはやはり中毒性と言うのは言い過ぎだが、習慣性が
あるので、量が増えて増えて、となれば私の場合、ほどほどに、ということが
出来ないので、たくさん飲むかいっさい飲まないかで、今日から
コーヒー止めました。仕事で人様とお会いするとき、もしそこが
コーヒーの美味しい店であれば、そこでは解禁、ということで。

実のところ、コーヒーとタバコの組み合わせが至福で、たまに
2,3本コーヒーと共にタバコも解禁・・・・と思わぬでもないのですが、
それをやると、量が一気に増えるのは目に見えているので、ほどを
心得ぬ私には鬼門です。

タバコを一箱買って、3本だけ抜いて残りは水を浴びせてゴミ袋へ、
というようなことをやっても、新たなタバコを買いに走るのが
関の山。

 

ああそうだ、今日はこんなことを書くつもりはなかったんだ・・・・

その女優さんの出ている連ドラで、3回ほどセリフに出てきたのが
「敷居が高い」。

これが3回ともに誤用されていて、よく局の考査室が通したな・・・と。
差別用語や性的な言葉などのチェックは、厳し過ぎるほど厳しいのに
肝心の日本語に対しては誤った使用法にも気づかない・・・・

敷居が高いは、相当多くの人が「分不相応」という意味で用いていますが、
間違いです。

「あんな高級店、私には敷居が高すぎる」などと。敷居はハードルではありません。

敷居が高い、は何か不義理をしてその相手のもとへ行きづらい状態を
示します。

「先輩には昔さんざんお世話になったのに、その後裏切るようなことをして、
敷居が高いんだよ」などと。

 

誤変換他、後ほど。

 

 


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ギリギリ (ぬかった)
2017-11-13 07:43:08
先生、おはようございます。

「敷居が高い」は、文化庁の調査によれば、誤って覚えている人の方が多い慣用表現のひとつですね。そもそも「義理を欠く」とか「義理が悪い」といった感覚が、日本人から薄れて来ているのかも知れません。( 「義理」は利害に関係なく、人としての —交際上の— 道を意味しますが、利害第一の風潮ですし。)

言葉の誤用に関しては若者がよく槍玉にあげられますが、そして実際、誤用以前に「そんな言葉、知らない」と清々しく言い捨てる若者が多いのですが、大人の日本語も、非常に怪しい。

某市の市長が、先般の園遊会についてブログで報告されているのですが、「天皇皇后両陛下をはじめ~皇族の皆さまも参列しておりました」等、目を覆いたくなる文章です。お招きくださった主催者が「参列」かい、とここでまず国語力に疑問が湧きますが、「陛下」が「おりました」とは、これいかに。

「陛下」って直接奏上できない尊い方だから、階段下の取次を通して申し上げるところから来た尊称でしょう? 「おる」は本来、自分については卑下が入り、人に使うときは蔑み・軽視を含んでいて、「陛下」とは著しくバランスを欠く表現です。「おられる」だって、中途半端で要注意です。

書き手が皇室廃止論者の若者ならともかく、70代の自民党員らしい。園遊会の無駄遣いに文句が言いたいわけではなく、喜々として選挙民に報告されているらしい。こんな文章を発信したら、皇居方面は「敷居が高くなる」はずですが、もちろんご本人はご存じない。

市民の信望を得て市長の職に就いていらっしゃる方。行政手腕は、また別なのでしょう。しかし、あなたの国語力は義理を欠いて、ぎりぎりどころか、ギリギリ歯ぎしりしたくなるレベルですよ、と文句をつけたいところではあります。ふうぅ (溜め息) ……。

返信する
お返事 (井沢満)
2017-11-13 10:07:38
ぬかったさん

惨状ですね。
どこの市長なのですか?

大阪だったか、斟酌と忖度の区別がついてなかったのは許容範囲だと思われますが。
返信する
言葉の大切さ (総太郎)
2017-11-13 19:26:28
先生、皆様方、こんばんは。

確かに「敷居が高い」は誤用されやすいですね・・。

小生自身も、昔は間違って解釈しておりました・・(^_^;)。

他には、例えば「破天荒」は、強引な手法や乱暴な行動の意味合いで、使用されがちですが、確か真の意味は「誰も成し遂げなかった方法や成功」旨、伺い、使用文法に気を付けるようになりました。

ぬかった様の仰る市長さんも悪気はないのでしょうが、公的な方々の場合、所謂、校閲や修正を行い、良きアドバイスをくださるような方々が周囲にいてくだされば理想でしょうね・・。

小生も間違いは沢山ある筈で、これからも、こちらで勉強させて頂きたいですm(__)m
返信する
嫌な誤用 (きく・かおる)
2017-11-17 22:21:25
こんばんは。ご多忙中に色々な話題を取り入れていただき、ありがたく拝読しております。

私が嫌な誤用は、「耳触りが良い」です。「耳障りが良い」とさえ書く人もいますが、耳障りってそもそも雑音や不快なことです。肌触りと混同されて、耳触りと言うようになったのかも知れませんが、それは「聞こえが良い」で対応すべき所。
音楽をやっていた時期もあるので、耳触りが良いとほめられるとムッと来ました。意味分かりにくいですけど、と。
返信する