井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

それにつけても東京五輪

2019年05月26日 | スポーツ

私自身は夏の盛りに生まれたせいか、暑さはさほどこたえないほうなのだが、
それにしても今日のこの熱波が東京五輪を襲うのかと思えば、今更ながら
気が重くなる。

元々、石原都知事の招致段階から必然性の希薄さと、その後の推移から
裏で動いているであろう金銭を含めて明朗でないものを嗅ぎ取っていて
反対だったのだが、もう決まってしまったもの嘆いても仕方がない。
やるなら成功を願うが、この熱暑ばかりはどうにも。
本日、救急搬送の熱中症患者は全国で460人だそうだが、五輪開催時は
盛夏である。都内で救急車と受け入れ病院が払底せねばよいが。
選手には無論であるが、海外からの人たち含めた観客への暑さ対策が、
余り聞こえてこない。

しかし、何度も嘆き腹を立てて書いていることだが、日本側の
招致書の文言に『アスリートにはもっとも快適な温暖な季節』と
あることが、私は国民としてひたすら恥ずかしい。
IOCとて、その辺は知らぬわけでもなかろうに。開催に
手を上げた国の気温と湿度ぐらいはチェックしようものを。
今日(昨日)、東京はビルがかなり揺れる地震だった。

東京五輪・パラリンピック招致をめぐる汚職疑惑を受けた竹田恒和会長は
今年6月末の任期満了をもって退任するそうだが、会見における氏は
記者の質疑は受け付けず、無実だとのみ述べて一方的に会見は
わずか7分で打ち切り、疑惑は積み残したままの東京五輪でもある。
説明は省くが日産を巡ってのフランスの報復説を私は採らない。

IOCから口止めが入ったからだと言うのだがすっきりしない。
ダウト、と言いたくなる。IOC委員も辞任なさるとのことだが、
大掛かりな構図の中の、トカゲの尻尾切りではないかと、ふと。

私は気候上のハンディに加え、当時の(そして実は今でも)
日本の悪条件のもろもろを鑑みるに、マドリードが日本の優位にあったと
今も思っている。そこに東京が勝ったことへの不信感。

統計によれば昨年の7月9日から15日までに熱中症で救急搬送された人が全国で9956人、うち死亡が12人。

カタールのドーハは気温が45℃にまで上昇する。それを理由に10月開催を
主張したところ、2016年および2020年と最終選考にすら残れずに落選したそうだ。

私の記憶する東京五輪も10月と、掛け値無しのベストシーズンだった。
晴れ渡った秋空に自衛隊機の書いた5つの輪が今も目にある。
それが真夏の開催になるのは、アメリカのテレビ局の夏枯れ視聴率
対策である。ドーハもそれで落ちた。

一回目の東京五輪はまだ日本の復興期、開催の意義があり、
そして清潔だった。

あちこちの利権が絡み合い、膨れ上がってもう五輪の精神など、
どこにもありはしない。

予算は無造作に膨れ上がり、日本はいったいどれだけの無駄金を
ここまで溝に棄てて来たことだろう。

そして東京五輪で初参加の空手が次のパリ五輪で、パリ市議会では
通過していたのに、外された。

空手のパクリと言って悪ければ亜流でしかない韓国のテコンドーが
ソウル、バルセロナ五輪で公開競技となった後、シドニー五輪から
正式種目となった。シドニー五輪より続けてのパリ五輪参加。
水面下の工作を想像せざるを得ない。
大嘘ついて招致しても、水面下の”五輪”では日本は韓国に
完敗していはせぬか。フランスで人気のJapan Expoに、
韓国勢が太極旗を掲げ、用心棒や座頭市のポスターを飾って
ブースを占領していることを、ふと思い出した。

五輪でやっと韓国話題から外れたかと思いきや、ここでも
韓国に触れざるを得なかった。

 

最近森喜朗氏の存在感が薄くなり、そういえば桜田義孝氏は
どうしているのやら。

一体誰が、どこが巨額を食らう東京五輪。私には開催前に、狐と狸の
競技を見ているよう。招致書に述べた日本側の酷い虚偽が全く問題に
ならないのが奇妙だが、いざ人々が会場や外でバタバタと倒れたら、
やっとそこへ目が行くのであろうか。

決まったものいかんともしがたいが、もはや日本が大嘘をついてまで、
五輪を招致、国威発揚の必要はない。来年で、日本で開催の五輪は
永遠に打ち止めに願いたい。アスリートの心意気はそれぞれの
分野でなされる世界大会で十分ではあるまいか。

まして、いずれこの日本は外国人が人口の高パーセンテージを
占める。街に外国人が溢れかえる。
五輪に愛国心を託すより、日本人としての我が内なる背骨を
しっかり立て直すことのほうが急務であろう。