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井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

公務員の不心得

2020年03月16日 | 日記

「効果ないと思った」発熱後もマスクせず5日間出勤 フィリピンから帰国後感染した大阪府職員

この職員はマスクをしてもしなくても関係ないと思ったというが、マスクは自己防御のためのみならず 飛沫感染を防ぐ他の人たちのためでもある今更言うも恥ずかしい基礎的なことすら この60歳にもなる職員氏は知らなかった? 府の職員指導もずさんなのだろう。

不思議なのは、観光場所が少ないフィリピンに10日間もの滞在である、フィリピンパブ延長の買春ツアーではなかったのかと疑われても抗弁のしようがないのではないか。

この不心得公務員へのペナルティは何もないのだろうか。

一方、東京・東京の調布市20代の男性職員が場所もあろうに、感染が広がっているイタリアのベネト州などを新婚旅行で訪れて新型コロナウイルスに感染。

市の「環境部」所属とは、何の冗談なのか。

長友貴樹市長の、この職員擁護とも取れる言い訳会見にもいささか驚いた。

休暇を取るにあたり申請があったかと思うが、行き先のチェックも再考促しもなかったのだろうか。またこの職員に情勢を鑑みて途中で急遽帰国という選択肢はなかったのだろうか。イタリアでの感染が急速に広がったのは、この職員のイタリア滞在中のことである。

長友貴樹市長は「考えが甘かったと言われても仕方がない」とおっしゃったが、仕方がないという言い草の無責任。

「考えが甘かった」のではなく、帰国してから自らが菌をばらまく存在になりかねないことに対して 覚悟の片鱗もなかったのだ。

 

 

 この度の2例は、公務員として云々という以前に人間性に帰することではないかなあ。新婚早々お気の毒に・・・とは思いかねるのだ。

長友貴樹市長は「すべての職員に当面の間、海外渡航を自粛するよう求める」そうだが、後出しジャンケンはウィルスに対しては無責任な茶番である。

公務員の無知と意識の低さが、市以外の一般市民にも及ぶ。聖火リレーにも東京マラソンと同じく自粛呼びかけ無視の人々が押し寄せるだろう。

パンデミック阻止は各国個々人の意識と防御がまずは全てだ。と改めて心したい。

 

 

 


清風 タケとミマ

2020年03月16日 | 日記

愉快ならざる報道に胸が波立つのがいやで 最近なるべくテレビを見ないようにしているのだが・・・・

たまたま

見かけた深夜のテレビで、久保建英のプレーがサッカーを知らない私の目にも見事で見入った、流暢なスペイン語も耳に心地よく、現地での人気ぶりも嬉しい。

 

伊藤美誠選手のリオ五輪金メダリストの中国丁寧選手相手の神業プレーも胸がすいた。

鬱陶しいニュース連打の日々に一陣の清風が吹き入った心地。

ありがとう。二人の日本人。久保建英18歳。伊藤美誠19歳。

若さが指し示す行く手も明るい。


パチンコの自粛も

2020年03月10日 | 日記

宝塚歌劇団(2,550席)が、公演を再開したそうで、個々人が理性のもとに自制をと愚直に呼びかけ続けるしかないが、事態のシビアさへの認識不足があちこちで目立つ。政府による新型コロナ自粛呼びかけは、19日までである。
パンデミックへの想像力も欠如しているのだろう。場合によっては、反社会的行為と糾弾されても仕方がない。過敏な反応はよろしくないが、しかし歌劇団も押し寄せるファンも認識が稚すぎる。宝塚市の隣りである伊丹市、川西市、三田市、西宮市でも、感染者が出ている。宝塚市内でも感染者が出る可能性が否み難くある。東京公演(2,550席)も懸念される。各地から集結するので万一感染者がいれば全国に広がる。劇場前のサーモグラフィーによる体温チェックは意味をなさず批判逸らしのポーズとしての機能しか有さない。 ヅカファンは特殊な忠誠心を持つので仮に感染しても宝塚を守るために、自分がいた場所を言わないのではないか心配する向きもある。それぞれの理性と良心に委ねたい。

 

岩屋毅元防衛相のごときパチンコ利権と結びついているとおぼしき議員もいることから、パチンコに対しては自粛呼びかけすらないかと思われる。

 岩屋氏の防衛大臣時代の、韓国海軍のレーダー照射を棚上げにして韓国に媚びるごとき発言は記憶に新しい。孫正義氏(私は日本国毀損者のお一人だと思っているが)の親友を自認する人でもある。二階俊博氏と並んで今後も注視が必要な方であろう。韓国の性根を多くの国民が知るところとなったが、その韓国と癒着した議員に関してはまだ警戒が希薄だろう。


五輪廃絶という選択肢

2020年03月10日 | 日記

オリンピックが 利権にまみれアメリカのコマーシャリズムの支配下にあり、政治的思惑がからむことは 改めて言わずもがなであろうが、今回のコロナ騒ぎをきっかけに、五輪廃絶を可能性として考えてもいい時期に来つつあるのではないだろうか。先般のラグビーの爽やかさとシンプルだったことを思い出す。 

 五輪の精神などもはや、有名無実であるし、否むしろ実情は反しているというべきだろう。各競技単体で世界持ち回りで開催すれば清潔になりそうだ。

 東京五輪も、もはやここまで来たらたとえ延期であれ、無事開催を祈る者であるが、今回の混乱を機として、五輪は廃絶、各競技単体での国際大会を考えてみたい。

 もし東京五輪延期なら、1回目と同じく10月開催までずれ込まないものか。酷暑の五輪それ自体が危険だし、多数の熱中症患者の救急搬送はひっきりなしで病床数は大丈夫なのか。医師たちの危機感は遥か以前から耳にしている。あり得ない あってはならない季節に招致を働きかけた日本側招致委員会も「お・も・て・なし」などきれいぶったその陰で詐欺めく大嘘をついているし五輪の旗のもと饐えたあれこれが淀んでいる。復興五輪も有名無実。


これぞ小説

2020年03月07日 | 日記

 人に勧められて読み始めた髙田郁さんの「みをつくし料理帖」だが、文庫描き下ろしで厚手の本ではないとはいえ、時代物は敬遠気味の私が一気に10巻超を読み終え、しかしどっぷり浸かった髙田郁ワールドに別れを告げ難く、髙田さんの、次のシリーズである「あきない世傳 金と銀」をまとめて取り寄せたのだが、これもページをめくる手ももどかしく8巻まで短時日で読み通した。

 

8巻の末尾が次のとんでもない波乱を暗示していることもあり9巻目はいつ出るのか、と編集部に電話してみたら8月だとのこと。物語が急展開をする直前で放り出さされたまま8月まで待たされるのは殺生な・・・・

というわけで髙田さんの、これは今のところシリーズではないらしい「銀二貫」を手に入れ、なんとそっけないタイトルかと、読んでみたらこれが息つく間もない面白さ、ほとほと物語を綴るのが巧みな作家さんで、きびきびと歯切れよく、それでいて情緒を帯びた文章も心地よい。ストーリーテリングの妙に加え、文章そのものに酩酊感を覚える小説にはここ何十年お目にかかっていず、髙田さんの作品に巡り逢えたことを、喜ばしく思う。

「銀二貫」というタイトルも、作品を読み終えればこのタイトルしかないのだ、と納得する。

 巻末に収められた同作品の解説によると、髙田さんは小説中に登場させる料理を時間を延々と費やし納得行くまで自分で作ってみるそうで、だからこそ作品の中の料理の描写が際立って説得力があるのだろう。文章表現で最も難しいのが味の表現だが、髙田さんの描写は見事である。

 構成が緻密で、伏線の張り方が精緻を極めているので、おそらく執筆前に最初から最後まで構成を細かく立てていらっしゃると睨んだのだが、ご本人のエッセーを読んだら、やはりそうだった。 

 作家には、髙田さんタイプの人と、書きながら勢いで末尾にたどり着くタイプの人とがいる。

  ある結婚式で席が隣り合った夢枕獏さんにお尋ねしたら後者だということだった。

 髙田さんは取材と資料読みも緻密な方で 地元の図書館はむろん、関空からわざわざ飛行機を飛ばし、国会図書館を訪れ入り浸るそうで、物書きとしてはずぼらな私はうなだれるのである。

 付記すれば 髙田作品にはお人柄の良さがにじみ出る。 本来作家の人柄だの言いはしないが、髙田作品が人の心を捉えるのは文章で忍ばれる人柄も大きな要因なのだろうと思われる。

読みながら映像が浮かぶのは、髙田さんにコミックという「絵」に原作者として関わっていらしたからかもしれない。

 友人に何か面白い本はないかと問われ私が挙げたのが髙田さんの「あきない正傳 金と銀」だ。 早速本屋に向かったのが、いしだあゆみさんである。