マンゴーの花咲く頃に

ラオスに暮らして数年目、何の縁があってかラオス人と結婚することに。結婚手続き、結婚式準備などのドタバタの備忘録。

婚礼衣装を仕立てる

2012-11-20 17:34:50 | 婚礼衣装
10月(結婚式まで3ヶ月)、披露宴で着る衣装(シン、パービエン、ブラウス)を注文しました。

相方にも、ラオス人の友だちにも「一回しか着ないんだから、作るなんてもったいない。レンタルで十分」と言われ、私も最初はそのつもりでした。

ところが、あるハンディクラフト・ショップを別の用事で訪ねたとき、うっかり「見てみるだけ」と思って、婚礼衣装のシン(スカート)の生地を手に取ってしまったら、その中の一枚に一目惚れ。しかも、「この色と柄なら、ティンシン(裾)を地味目のものにすれば、他の人の結婚式や何かのパーティーに呼ばれたときに着ていってもおかしくないわよ。式用には金糸が目立つティンシンとパービエン(肩掛けの布)を織ってあげる」と勧められたのが決め手になって、勢いでその場で注文を決めてしまいました。

このハンディクラフト・ショップでは、「マイカム・ファラン」(「フランスの金糸」という意味ですが、本当にフランスから来ているのか、ラオスのものをそう呼ぶのか聞き損ねました)と「マイカム・ニープン」(「日本の金糸」。これは本当に日本から輸入しているそうで、日本語のカタログを見せてくれました。今も日本から絹糸が海外に輸出されていることを初めて知りました)で織ったシンがあり、素人目には違いは分かりませんが、後者の方が糸が細いので、出来上がりが軽くなります。その分、同じデザインであれば、日本の金糸で織ったものの方が価格も安くなります。

このショップで扱っている婚礼衣装用のシンは、数百ドルのものから、高いものになると私にはとても手のでない何千ドルするものもあります。私はたまたま個人的な事情で、この工房のオーナーと知り合いだったので、言い値からはかなりまけてもらいましたが(と思い込まされただけかもしれませんが)、それでも、清水の舞台から飛び降りるような買い物でした(その割には即決したけど)。市場などで布を選んで仕立ててもらえば、こうしたハンディクラフト・ショップで仕立てるよりは価格を押さえられるとは思いますが、それでも金糸が入ったものとなると、やはり数百ドルにはなると思います。

私はすでに織られたシンが気に入ったので、ティンシンとパービエンだけ織ってもらいましたが、凝りたければ、糸や柄を指定して、シンの布地から織ってもらうことも可能です。

交渉次第だと思いますが、価格にはブラウスの生地、ティンシン、パービエンが含まれ、シンと同じ色の男性用ネクタイもサービスでつけてもらいました。

ブラウスとシンの仕立て代、ブラウスの襟首や袖口につける金糸の刺繍(2,000~3,000バーツ)の値段は別になります。金糸の刺繍ではなく、シンと同じ色で模様を織ってもらい、襟首と袖口に縫い付けるという手もあり、その方がずっと予算を押さえられます。いずれにしても、襟首や袖口に模様の入ったブラウスは婚礼衣装のイメージが強いので、もし、ブラウスを結婚式後も着ようと思うのであれば、控えめな模様にしておくか、あとで取り外せるように簡単に縫い付けておいてもらえば、式が終わってからは、模様を外して、シンプルなブラウスとして再利用することができます。

また、婚礼の場合に使うパービエンには、先端にビラビラの飾り(ニョーイ)をつけるのが一般的です。衣装を一セットレンタルする場合には、セット料金に含まれますが、自前のパービエンを使う場合、金の飾りであれば、市場で購入(値段は調べていません)するか、写真館などでレンタル(私が聞いたところでは、レンタル料は800バーツ/日)して取り付けます。私は、あまり金ピカなのは好みではないし、お店のお姉さんがサービスで絹糸の飾りを作ってくれるというので、金の飾りは用意しませんでした。(写真館で結婚写真を撮影したときは、追加料金なしで金の飾りを貸してもらいました。)

注文してしまってから、相方に打ち明けたところ、案の定、「そんな無駄遣いをして」とかなり不満そうでしたが、結婚式のための共同資金ではなく、自分の財布から出すから、と言って渋々納得させました。

また、私はとても気に入ったシンの色ですが、彼としては、真っ赤とか、真っ青とか、真緑とか、もっと婚礼衣装としてオーソドックスな色の方が良かったようです。まあ、とぐろヘア(頭の上にお団子を作り、金の鎖で飾る「ガオポム」という花嫁の髪型)も我慢するんだし、衣装くらいは好きなものを着させてもらおうと思います。

ちなみに、ヴィエンチャンで一般的な結婚式をやる場合、結婚の儀式のときと、披露宴のときは、衣装を替えるのが普通です。式の時は男女ともにラオス衣装が基本、披露宴のときは女性はラオス衣装(最近はウェディングドレスにお色直しする場合も)、男性はスーツが一般的です。私たちは、結婚式用には揃いの色のラオス衣装をレンタルし、披露宴では私は仕立てた衣装、相方は自前のスーツを着る予定でいます。