映画:ある愛の風景

2008年03月24日 | 映画・本
ある愛の風景 2004年 デンマーク

監督:スザンネ・ビア 出演:コニー・ニールセン、ウルリク・トムセン、

「良い映画」≠「売れる映画」ではない事を、常々思う。
本作もハリウッドでリメイクされるけれど… いかがなモノだろう?
「独善的な解釈で、如何に売れる映画」に変身… が日常茶飯事だからねぇ。

さて邦題「ある愛の風景」、原題が「Brødre(英語:Brother)」
のお題に似合わず、衝撃的な内容で… 。

軍人の夫は、海外派遣先で過激派(?)の攻撃に遭遇し、
妻の下には「死亡通知」届く。
夫の死を境に、妻と姪っ子を愚弟と称されいた夫の弟がが支え― 
(ネタばれ    →昼のメロ・ドラ的な展開にはならず… )
しかし、夫は生きていた
(ヘリの爆発墜落事故で生き残るとは、強運ですね)
ただし… 自責の念が蟻地獄のごとく苦のような事件巻き込まれ、
以前のような夫ではなかった― 
そして家族の崩壊と再生(?)様相へと… 淡々粛々と話が展開。

この作品は、鍵は二人の子役の演技力がすべてではなかろうか?
子供が一番複雑な位置に置き、
あの年齢独特の感じで、父(夫)の心の変化を具体化させたのは、
見ごたえがあったし、ある種のリアリティと説得力を醸し出した、と思う。

重苦しく奥深い… ある意味においては「反戦映画」にもなりうる、
人間ドラマ― 
観終わってから、ドキュメンタリー映画クレイジーを思い出しました。

家族の崩壊を過剰な演出は用いずに― 表情などを静かに映し、
視点がどちらに加担するでもなく展開させるバランス感覚がある、
ビア監督作品は、こやぶん好みです。

最後に― 監督はあえて結末を語らない主義です(たぶん)。

こやぶん評価:(ただし、暗くて重い内容です)
 


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