病院の帰り少し遠回りになるのですが暮坂峠経由で帰る事に致しました
路肩を飾る白いアジサイが綺麗です
随分前に登った編笠岳を正面に見て沢渡温泉を抜けますと
暮坂峠までは10キロ
ここはロマンチック街道の一部でも有りますが
それ以前に若山牧水が詠んだ枯野の旅により暮坂峠の名は世に知られるようになりました
上野(かみつけ)の草津の湯より
沢渡の湯に超ゆる路
名も寂し暮坂峠
(詩の最後の部分)
牧水が歩いたのは1922年10月、雪の道をと有りましたから
当時のここは冬の訪れも早かったのでしょうか
しかし紅葉にも触れている所を見ますと名残も見られるそんな季節だったと言えますね
暮坂峠を通った目的はもう一つ有りました
「暮坂峠の道に有るくれさかと言うお蕎麦やさんは主人のお気に入りなの」
先日お見えになった千葉の友人が言っていた事を思いだし
いつか雄さんと食べに行ければと下見のつもりも有ったのです
時刻は11時半
雄さんには悪いがお味の方も下見しちゃいまひょ
店内は込み合っていましたので私は屋外の席に座る事にしました
そこへ隣りの母屋から店主の母親がにこやかに話しかけて来ました
「ちょっと待ってね」
母親は母屋に戻りますと片手にお茶を持ち・・・どうやら腰を据える感じです
私も話は嫌いでは有りませんから「どうぞどうぞ」と
「私はね、此処で育ち70年居座ってるの
服も田舎だからさ
ちょっと派手なんだけど浴衣を解して仕立てて着ているのよ」
そして又「ちょっと待ってね」と言うとまた母屋へ戻り
「これ家でとれた大根なんだけどさ、食べて!」
暫くするとグランドゴルフの友達が母親の元へ大勢やってきて私はそこで解放されました
で、お味と言いますと確かに美味しくお値段も1100円とお手頃
私は母親とその友達に見送られる形で店を出ると
マタタビの葉が花の様に白く連なる光景を楽しみ
所々に置かれた牧水の歌碑に目を向け再び草津方面へと車を走らせます
ちょっと遠回りでしたが伊香保の温泉街が見えてくれば家まではそう遠くは有りません
「そうだ!沼の原のユウスゲでも見て帰ろう」
そう思い榛名湖方面へとハンドルを切りました
しかしユウスゲは未だ蕾
広い原には黄花のオダマキとアヤメが一輪ずつ咲いているだけでした
今日の〆は水沢観音のユキノシタ
盛りを少し過ぎていましたが今年も可愛い妖精たちに会う事が出来、先ずは満足
後は高崎市街地を眺めながら家へ帰るだけです
長い一日でした
お蕎麦やさんの後、寄った道の駅「花楽の里」で見たお花は後日、載せたいと思います
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