たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

西上州・天丸山&大山

2020年12月18日 | 心に残る思い出の山

上州の秘境、上野村に天丸という山が在ります。切り立った岩山が多く登山者を虜にする魅力ある山が犇めいております。

野栗橋を渡ると「すりばち荘」が在り、その奥に目指す天丸山と大山が見えてきた。次の元村橋を渡ると昔からの、すりばち荘が在ったが、こちらはかなり老朽化していた。尚も進むと上野村のどんづまり、落人伝説が伝えられる奥名郷の集落が急斜面に整然と並んでいた。

 

今回の登山のきっかけをつくってくれた佐藤節さんの一節に有る様に山深く静まり返った自然の中、風格のある家々と戸数の多さが意外だった。

奥名郷を過ぎ未舗装に変わった林道を尚も詰めると走った距離からして、もうそろそろと言う所に「注意」の看板が。3年前の山火事で崩壊が酷いため登山を禁止するものであった。どうやら此処が登山口らしいがそれを示すものが何も無く変だと思いながらも、もう少し先へ行ってみたが、くねくねと未舗装の道は天丸山を巻く様に大きくカーブし完全に裏側に廻ってしまった。

注意書きが有ったと言う事は、そこが登山口だからではないのかと思い直し引き返す事にしたが周辺のロケーションは岩頭ひしめく山々の世界。目には新鮮な景色だった。

立て看板に戻り登山口を探すと標識は無かったが証しである天丸橋の文字を見つけた。その脇に微かな踏み跡、少々探検気分で踏み跡を追った。十数メートル入った所で木々に巻いてある赤テープを確認し「間違いなし」を確信。

歩行4時間半 休憩2時間 (所要6時間半)

赤いペンキやビニール紐を拾い、朽ちた丸木橋や梯子に難渋したり、1・5mほどの氷に覆われた石の上に足を置いてしまってヒヤリとしたり・・・ともかく登山道を外さぬ様、慎重に進む。

冬枯れの中、人影は何処にも無い。梢の奥の雲一つない青空が私の気持ちを逸らせる。威圧的な岩壁を左に、天丸山を右に尚も沢を詰めると3段に落ちる滝が現れた。凍てついた小沢には凍って出来た造形が面白い。

不安と緊張、感動を交互に味わいながら沢から離れると、いよいよ大山への急斜面の取り付きが始まった。 辺りの木々はすっかり落葉し寒々しい様相だが今日は風も無く春の様なポカポカ陽気。鳥の鳴き声と8㎝程もある霜柱を踏みしだく音さえ除けば辺りは本当に静寂そのものだ。

私は快調そのものだったが雄さんが今日は体が重いと言うので1時間登った雑木の中で5分、休憩。

登るに連れ左右に巨大な岩峰がのしかかって来る。やがて道はそのコルに登り上げ大山と天丸山の分岐に出た。

「奥名郷の人は口を揃えて・・山へ登るなら天丸より大岩山(大山)が良い」・・・これは佐藤節さんが登る前に村人に尋ねた時に言われたのだろう、そんな事が文中に書かれていたっけ。ならば私達も習って大山に立ち寄るべきだろう。木の幹に大きく大山と書かれた文字を見て左に進路をとる。

続く為、コメント欄は閉じます。

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