3日目
「凄いぞ、世界が真っ白だ」
未だ陽の登らない幾らか明るみを帯びた白崎海岸
眠い目を開けて化粧もせず外に出ますと
[真っ白だ]は雪では無く白い岩が・・・
昨夜は真っ暗でしたので分かりませんでしたが、私はこの白い岩に抱かれて眠っていたんですね



朝が早いと鳥たちも活発な様です
その頃、私は夢うつつでしたが雄さんは頭が紫の珍しい鳥を見たと言っていました



「あんな所に階段が・・・」
「これはアシタバか?」
「カッパドキアの風景みたいだな」
「氷山にも見えるし・・・」
特異な景観をに昂揚しながら上を目指しますと


そこは展望台になっており波静かな太平洋の海原が、、、
入り組んだ入り江が、、、
薄っすらと淡路島や四国が、、、
なぎさ百選に選ばれた所以が頷ける絶景を目の前にした私達はその場を暫く離れられませんでした

氷山の先端に朝日が昇り時刻は8時半を回りました
立ち去り難い海岸を後に向かったのは興国寺
門柱に味噌、醤油の発祥の寺と刻まれています
寺の奥さんの話によりますと
鎌倉時代、修行のため中国に渡った法燈国司が経山寺(きんざんじ)での修行の傍ら味噌の製法を習得し
日本に持ち帰り保存食として作ったのが始まりであり
醤油は味噌が生まれる過程で見つけたのが始まりだそうです
昨夜の食堂で聴きましたところによれば
普化尺八を広めたのも、この寺なのだとか





未だ時間的に早かったせいか訪れる者も居ない参道にはキリッと空気が張りつめていました
境内を掃き清める端正な顔立ちの次期住職さんに挨拶をし門を潜りますと
落ち着いた法堂の佇まいが更に身を引き締めます



この興国寺、源実朝の菩提を弔うため建立されたとの事です
後鳥羽上皇、源実朝、北條政子、紀州藩士の位牌等々が祀られている事からして
かなり格式の高い寺である事が分かりますね

一寸、珍しい桜を見つけました
雌しべが以上に長いこの桜は
ちょうど居合わせた住職さんに尋ねますと「実がなる桜なんですよ」と教えて下さいましたが
どうやら名前までは知らない様でした
実がなると言えば「さくらんぼ」の木
でも、花形が違う様な・・・

もう一つ、この寺を世に広めているのが「天狗」
興味深かったのは古くから伝わる伝説でした
火事で再建に困っていた伽藍を上州、赤城山の大天狗が一夜にして建立したと言うのです
迦葉山の天狗の事を知っていましたし、こんな所で群馬と繋がりが有ったとは驚きでした

門の脇の小さな土産コーナーを覗いてみます
何故か栃木産


(金山寺味噌と南天九猿の置物)
この二つを土産としましたが下の写真の南天九猿は
南天の船に九匹の猿が乗っている、すなわち難を転じて苦を持ち去るという縁起物です
余り縁起は担がない方ですが可愛いのでお味噌と一緒に土産としました

法事が行われると言うお忙しい中、忙しぶらず対応して下さった事に感謝し
興国寺を後にしました
(追)・・・この寺には四季を通じて祭りが行われますが
特に盆の火祭りは盛大で一見の価値が有りそうです
また訪れる機会が有れば良いのですが
続く

尖がった岩は本当にカッパドキアのようです。
不思議な景観で「いったいここはどこ?」と思ってしまいました。
国内にこんな所があるとは知りませんでした。
狭いようでも広い日本、こうして教えて頂けて有難いです(^^♪
お寺は相当な格式があるようですね。
一般寺院の講堂の屋根の上に、まるでお城の天守閣の屋根が乗っているように見えます。
堂々たるものですねえ、お祀りしている面々を見ると、なるほどと頷けますね。
上州の大天狗の話にはびっくりでしたね。
どこで何が繋がっているやら、、そういった繋がりに出会うのも面白くて旅の醍醐味と言えますね。
南天九猿の置物は面白いですね。「難を転じて苦を持ち去る」いいですねえ~。
いろいろな物や事に出会う、バラエティーに富んだ行程、さあ!次はどんな展開でしょう、楽しみです(^_-)-☆
そして立派な修行を果たしたお坊様、男の方が どうしてお味噌や醤油を?と
思ったら、保存食なのですね。きっと修行中に必要だったのでしょうね。
>醤油は味噌が生まれる過程で見つけた
↑の記述が、最近韓国の味噌作りについて読み直していたばかりなので
興味がわきます。どんな作り方でしょうね?
味噌醤油は日本の食文化と思いこんでいましたが
元は中国だったんですね。
そういえばお茶も、栄西が中国から持ち帰って薬として飲み始めたそうです。
大陸で生まれた文化が日本人の知恵や工夫で洗練される
長い歴史の中で、そういう風に日本人のセンスがみがかれて
来たのかなあと思います。日本人ですから当然かもしれませんが、
お寺の美しさも食の繊細な味も、日本が勝(まさ)ってい私好みです。
お寺も、珍しい白い海岸も、行き当たりばったりなんて思えない
ちゃんと見どころを押さえられた、充実した旅をなさってらして
良い刺激をいただいています^^
ので、云われるままにやりましたら、2重投稿となりました。
この言い訳文とダブり御面倒でしょうから無視してないものと
みなしてくださいませ<(_ _)>
お山から 海ですか~♪
それも 和歌山の白崎海岸!
随分と整備されて綺麗になっている様な…
この白い岩肌…
余り大きな声では言えませんが
知る人ぞ知る
フリークライミングの、メッカなのですよ~♪
懐かしいですね♪越えてはならぬ一線を越えて
白い岩肌と戯れて…♪
若気の至りでした~(^m^;
本当に懐かしいですが
この時期はまだ 寒かったのではありませんか
潮風は 厳しいものがあるのですが…
お寺巡りもいいですね
日本のものと思っていても
意外に海を渡って伝わったものって多いですよね
味噌もお茶も…
それでも、日本独自のものにしてしまう
昔の人の知恵は素晴らしいですよね
一緒に歴史を歩む旅 楽しませて頂いています・・・が
金山寺みそが たまりません♪
うふふ 私大好きです♪
家庭によって少し味が変わるんですよ
我が家のは少し甘めです
白崎海岸ですか 初めて知りました。
白い奇岩が林立する様は
なんと魅力的な光景でしょう (^^)/
凄過ぎ・・・
憧れます(^^)/
是非行ってみたいものです
白崎海岸・・素晴らしい景観です
フリークライミングのメッカとは
紀伊半島
見どころ満載です
お土産の南天九猿の置物
面白いですね
いろんな魔除けがいたるところで作られてるんだなぁ。。
目を覚まして海岸へ出た時には本当にビックリしました。
「おー!」と言ったまま暫く佇んでしまったくらいです。
興国寺は金山寺味噌の名前は知っていても
寺の名前までは知りませんでしたし
まさか天狗で此処と繋がっていたとは
ここに来なければ知らない事でした。
もっと細かく回れば、きっとアッと驚く様な事が未だ未だ有るんでしょうね。
旅は楽しいものですね。
南天九猿はなかなか面白い置物でしょ。
今、飾り棚に納まっています。
オットケ~も削除しようとしましたが
「待てよ」と留まったのは
この言葉、韓国旅行中
私が口癖の様に行っていた言葉だったからです。
ちょっと懐かしさもあって残させて頂きました。
お醤油はお味噌の製造過程で漏れる露の事で
そう言えば私が子供の頃
近所の人達が共同でお味噌を作りお醤油を作っていたのが
そうした、やり方でした。
昔はこうしてみな手作りだったんですね。
今回の旅は出発までの日数が少なかったものですから
下調べも無いままで情報は持参の地図
そして各所のパンフレットと地元の人の情報が頼りでした。
下調べがしてあれば無駄も無くスムーズに行けたはず
それが残念でした。
nanekobiさん、凄い事をなさっていたんですね。
フリークライミングですか。
あの白い岩を・・・
そんな姿を一目みたかったです。
潮風は体に良くないと言うのを聞いた事が有ります?
確かにnanekobiさんが仰るよう冷たい風が身に染みましたので
シッカリ上着を着込み万全で岩を楽しみました。
金山寺味噌は土産に買って参りましたが
写真に有る様にパンに付けても美味しいんですね。
私が子供の頃、近所の「屋根や」と呼ばれる家のお婆さんが
これを作ると母の所へよく持って来てくれたものでした。
此方では、それを「おなめ」と呼んでおりました。
恐らく金山寺味噌が地方に伝わったのでしょうね。
真っ暗な時に着いて目覚めたら
こんな景色が広がっている。
それだけでは有りません。
その岩が陽光にキラキラ光っているんです。
海はお馴染みでしょうが
それでもこの白い岩が碧さを更に碧くしてそれはそれは・・・
何とも劇的でした。
Kさんの所からでしたら四国へ行ったついでに
行けない距離ではないですね。
是非、見て来て下さい。