危険ドラッグの流行と終焉4

危険ドラッグをやめたアディクトたちはどこへ行ったのか。

信頼障害を抱えたアディクトたちは、ある「物」の乱用をやめたとしても、自然と「人」に頼れるようになることはほとんどなく、別の「物」や「単独行動」へとアディクションの対象を換えていく(クロスアディクション)

…「脱法ドラック」状態のアルコールや処方薬、市販咳止め薬、あるいはセックスやギャンブル、スマートホンで遊べる課金制のゲームなどの行動アディクション…

<12ステップミーティング>

　

日時:2020年9月27日(日)14:00〜16:00

場所:NPO法人ガジュマルの船事務所およびオンライン(zoom)

内容:AAの「12のステップ12の伝統」を読んでシェアします。

危険ドラッグの流行と終焉3

その謎を解く鍵は、双方の乱用者のプロフィールにある。

明らかに危険ドラッグのアディクトたちの方が若く、補導されたことは少なく、学歴も職歴も恵まれていて同居家族がいる人が多いなど、全体的に社会的な適応が覚醒剤のアディクトたちよりはるかに良好であることがわかるだろう。つまり、危険ドラッグのアディクトたちの方が、社会的に「失うもの」を多く持っている。

社会適応が良好な危険ドラッグのアディクトたちは、「危険ドラッグなら逮捕されない」という理由で使用を開始した者が多い。

だからこそ危険ドラッグのアディクトたちは2014年4月に違法化されると次々と使用をやめていったのである。

<12ステップミーティング>

　

日時:2020年9月27日(日)14:00〜16:00

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危険ドラッグの流行と終焉2

…厚生労働省は2014年4月1日より薬事法を改正し、危険ドラッグの製造販売のみならず、初めて所持、使用、購入についても違法化し、3年以下の懲役または300万円以下の罰金を科した。

すると、神奈川県立最新医療センター依存症外来では、…初診患者数は激減の一途をたどり、2015年3月以降は毎月ほぼ0人の状態となったのである。

違法化によってこれほど乱用者が激減したことは、一見すると、法規制と罰則強化がアディクション問題解決にむけた切り札となったような印象を与えるかもしれない。

しかし冷静に考えてみれば、1951年に覚醒剤取締法が制定されてから覚醒剤は法規制を受け続け、…中略…(にもかかわらず)検挙者数が毎年1万人以上とさほど減ることもない…

(これに対し)なぜ、危険ドラッグは違法化された途端に乱用者が消失してしまったのだろうか。

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危険ドラッグの流行と終焉1

危険ドラッグは大麻類似成分や覚醒剤類似成分などを含む化学合成物質を指し、2004年頃から海外で「スパイス」などの名称で流通

日本でも

インターネットなどで入手可能となり、2010年以降は専門販売店が繁華街を中心に激増

2012年から数年間、乱用者が意識障害をおこして救急搬送されたり交通事故を起こしたりする事例が頻発

社会問題化した。

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日本への宿題2

(2)現在の日本の司法機関がとっている「絶対に薬物使用を容認しない(ダメ、ゼッタイ)」という厳罰主義が実際のアディクショの病態からかけ離れており、ただちに完全な断薬を求めるのではなく、少なくとも初期段階では「少しでも害を減らす」という人道主義的なハーム・リダクションの観点に立つことの方が現実的であること。

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