東西文化交流の重要な中継地点であった敦煌には、東西南北各地からさまざまな材料が集まり、多様な調理方法が導入され、それにともなって、食事に対する考え方や礼儀作法も取り入れられていた。敦煌蔵経洞から発見された文献資料や敦煌の石窟壁画から、当時の敦煌の人びとが口にしていた食べ物の種類や名称、その調理法、食習慣、食べ方、飲酒習慣などを知る。
1 百味の飲食―原材料の調達
2 百種の什器―食品の加工と食器
3 〓〓〓〓(ぶとはくたく)―奇妙な食物の名称
4 対座会食―敦煌の宴席
5 敦煌の人と酒
6 敬神供仏施捨鬼―飲食が敦煌の人びとの精神世界に与える影響
7 世俗と戒律の狭間で―僧尼の食事
8 建ち並ぶ飲食店―敦煌の飲食業