社会を見る眼、考える眼

 新しいmakoworldブログを開設いたしました。SNS全盛時代ですが、愚直に互いの意見を掲げましょう。

TPP交渉を支持する

2011-11-30 19:39:07 | 論壇
昨夜のNHKスペシャルの番組内でも、TPP交渉に賛否が分かれていた。反対の立場を取っていたのは、大学教授と榊原元大蔵省財務官でした。政府代表と田中均元外務省審議官は、内容が分からないのは、まだ交渉が始まっていないからで、交渉が始まっても、国際交渉の手の内のすべてを事前に明かさないのは、どこの国でも常套手段になっていると説明 されていた。当然である。事前情報を公開しても、それを全部咀嚼できる国民はどのくらいいるのだろう。いちばんまっとうな意見を言っていたのは、田中元審議官だった。「やってみなければ分からい」と言っているのである。それを交渉開始前から「やめろ、やめろ」では、国際社会の一員を放棄するようなもの。
ボクも発表されていないものに対しては、調べようがないので分かりません。にもかかわらず、賛成するのは日本は閉ざされた国では生きていけない国だと思うからです。これがすべてです。閉ざされていた江戸が崩壊したのは、江戸以上の近代化を鎖国のまま達成できないことを、鎖国中にもかかわらず、長崎・鳴滝塾などで学んだ各藩の開明派といわれる藩とその側近たちの学者が、開国を主張し続けて、象徴的な坂本竜馬が先頭を切って、保守派の諸藩を出し抜き薩長同盟を仕組み、幕府軍を倒して開国に漕 ぎ着けた。日本は欧米の植民地化を、間一髪のところで切り抜けている。フエ城を艦砲射撃されたインドシナ半島(ベトナム、カンボジア、ラオス)は、同じ時期にフランスの支配下に入っている。
TPPといえば、即、わが国の農業、医療、郵政などの独特の仕組みを先に挙げて、だから従来のままで良いとする反対論者が必ず現われる。そして、その人たちは、交渉の結果を待たずに、入り口で反対する。まるで幕末の水戸浪士か新撰組のようである。本当に日本独自のシステム、商習慣が効率的で公正なものなのか、日本以外の価値観で測ることがあってはならないのか、あってもよいのかの、度量の問題でもある。
アメリカのシステムを導入したら、大変なことになると大声を上げるならば、順序として日米安保を先に解消して、独自の防衛システムをつくらねばならない。その時、いまの憲法下では不可能だが、なんでも反対の輩は「平和憲法」とすりかえ、護持に回る。こういうことを繰り返してきた戦後日本=日本人が、21世紀を切り開けるのかと言えば、明らかに「NO」(ノー)である。こういうことも含めて「いい加減に せんかい」と言いたいのがボクらの気構え。
日米共に国際条約の批准には、国会の承認が必要である。そういうルールさえも危ないから、つまり「国会」も信用できないから「反対」と叫び、「政府」などはもっと信用できないといい、政府の中身の民主党や、官庁とそこにいる官僚も、まったく信用できないという。それほど国民の方が優秀なのだろうか。国民クラスの日本人の頭の構造はいったいどうなっているのだろう。賛成する人たちを国賊、売国奴だと喚く人もいる。これでは、このこと自体が、日本の21世紀を開くに値しない国民である。みんなで一緒に没落を待ちたいのだろうか。なぜ、迷ったら、大事に当たるときには、勇気を持って前に出ないのだろう。
日本人は相当疲弊している。負けるな野田!、負けるな日本外務省!、といいたい。それでも矢尽き、刀折れて、そんな理不尽な条約と明快に分かった暁には、国会で満場一致で否決すればよい。日本が加盟したくても、アメリカ議会が否決することだってある。こういう手順ではなぜいけないのだろうか。なんで入り口で「臭いものはには蓋」とばかりに、始末したがるのだろうか。どこかに後ろめたさが漂っているように思える。うしろめたさは、自国を自分たちで守っていないことではないだろうか。自分の頭の上のハエも負えない国民が、外に向かって何を言っても、彷徨える羊の類ではないだろうか。国内での反対ヒステリーは、内弁慶の登校拒否の悲鳴に似ている。


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1 コメント

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Unknown (タケ)
2011-12-15 02:32:00
おはようございます。

日本は次期戦闘機に1機約100億円もするスティルスにほぼ決めたそうですね。行く末には10機揃えるとか・・
今100億あったらどれだけ復興がなされるか考えてしまいます。今なんでしょうかね~・・
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