中国文化

　中国新幹線の衝突事故が、中国国内ばかりか、世界中で問題になっている。世界中の新幹線技術を寄せ集めて、張りぼてように作り上げた中国新幹線に早くも、ほころびが出てしまった。偽ルイビトンを作るようなわけにはいかなかった。しかし、自分のものは自分のものでいいのだが、他人（ひと）の物も自分の物の文化は、なんとかしてもらいたい。HONDAの単車は中国では真似され放題で、ホンダそっくりのHANDAブランドもあるほどだ。
　亡くなった遺族の猛反発を受けて、急遽、温家宝首相が事故現場を見舞った。追突した先頭車両を土中に埋めて、「臭いものには蓋」をしてみたが、人民を抑え込むことはできなかった。中国の歴史は権力に盾つく者は、生きたままでも土中に埋められてきた歴史がある。だから、天安門事件など、朝飯前の出来事だった。
　中国共産党一党独裁体制を維持していく上では、面倒くさくても、やりたくなくても、見舞いのフリをしたり、埋めた先頭車両を掘り出し、原因・真相の追求姿勢を示さなくては、自分たちに火の粉が降りかかる。尖閣諸島問題などでは、日本のせいにして、政府主導の反日デモでガス抜きしたが、今回ばかりは、日本のせいにできなかった。
　かくして、面倒でも、中国共産党幹部は、召使いの温家宝首相に「お出まし」の命令を下したのである。共産党国家では、党の幹部の方が政府組織の大臣より上である。日本の菅首相も、国会や国民を無視して、首相の座に居座り続けるのは、中国共産党の党運営をまねたり、世襲の北朝鮮金王朝の真似をしているのだろうか。あっちにも、こっちにも、変な人たちが、権力を動かしている。まさに魑魅魍魎の世界ではある。恐竜時代の後、人類の時代が始まったのだから、恐竜や亡霊のような魑魅魍魎の時代の方が長かったのだが、いい加減に失せよ。