まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

すべての人は平等、か・・・ モンティチェロ @ シャーロッツビル

2008-06-18 11:24:14 | ワシントンDC観光(周辺も)

週末は積極的に色んなところへ行って、足を踏み入れた街を着々と増やしている。

今回はちょっと遠め、DCから車で2時間半かかる シャーロッツビル へ。 
東京から関越道に乗って、新潟は苗場スキー場に行く感じ?!

アメリカ人の友人は、みんな「良い街だよ~。」と言うし、観光客も沢山来るとか。
日本人にはマイナーな街でも、アメリカ人に大人気な理由の一つは、
きっと “独立宣言といえば トーマス・ジェファソン” 縁の土地だからなんだろうな。


そんなワケで、トーマスが実際に住んで居た邸宅、 Monticello (モンティチェロ) へ。

丘の上にあるのだけど、一言で「邸宅」と言っても、もちろん規模が普通ではない。

貰ったパンフレット、ちょっと見辛い全体の概要イラストだけど、中心のコの字の建物が「家」。
その周りを取り巻く、いろ~~んな敷地を含めた広大な土地が、トーマスの所有地だったのだ。

ちなみに、周囲は自由に散策ができるのだけど、敷地内は15ドルの時間制ツアーチケットが必要。
私が買ったチケットは1時間後のツアーなので、
とりあえず丘の上のモンティチェッロまでシャトルバスで運んでもらい、時間まで周辺を散策♪


全体図でいうと左端に当たる場所には "Mulberry Row (クワの木道)" と呼ばれていた道が続く。

ここには、トーマスの敷地内のプランテーションで労働していた黒人奴隷たちの住居の跡地が並んでいる。

奴隷というと聞こえは悪いけど・・・
この当時は、そんな人たちを大量に安く雇って農作物を作っているのが当たり前の時代だったんだよなぁ。。。

そして、奴隷たちが働いていた プランテーション畑 が、さらに左の丘の傾斜にズラーーーっと広がる。





ちなみに今は、じゃが芋、人参、キャベツ?、ニンニク、ローズマリー、ネギなどなど、
色んな野菜が、けっこうしっかり育てられている。どこかに出荷されてるのかな?


それにしても、相当高い丘なのか、この畑からの眺めは最高!


畑の下に広がる広大な斜面には、葡萄や、桃、プラム、梨などの果物の木がたくさん。




今でこそ観光地化して、まったり広がった畑になってるけど、
その当時は、相当大きなプランテーションだったみたい。


さて。
この街道の先の丘を少し下ると、 トーマス・ジェファソンのお墓 がある。



一族の墓場は立派に囲まれてて、その中でも一際大きなワシントンメモリアルと同じ形の墓石が。
この下にトーマスが眠っているんだ~~。



さて!いよいよツアーの時間。
20人くらいをまとめて案内してくれるのは、この ロバート という、おじーちゃん!熟練ガイドだ。


 「中は飲食禁止!ガムを噛んでる方は、ほれ、脇のゴミ箱へどうぞ。
  デジカメ、DVDはご遠慮ください。もちろん携帯写真もダメですぞ。電源はOFFに!」


テキパキと指示してくれるのが、これまた気持ちが良い。 「ハイ!先生!」みたいな。
・・・って、あう・・・デジカメだめですか(涙)。


トーマス・ジェファソンは、この建物の設計、デザイン、材料の選択などなど、
細部に渡る部分まで、自分で手がけたんだとか。
内部の詳細を書くと、これから行く人のネタバレになってしまうので控えるけど・・・

「ここには私の趣味を詰め込んでやるのだ!」

っていう、ユニークさ溢れる家で、おもしろ~い!

建築様式のコダワリ、色んなところで実用されてる発明家たる仕掛け、書斎の本、芸術品、ピアノやギター。
地下では、やっぱし地ビールを造っていたようだし、ワインの貯蔵庫もばっちし。


邸宅の正面は、5セントコインの裏の絵。
(もっと歴史的背景に基づいて綴られているblogはこちら、内部についてはHPが参考になります。)


これだけ趣味にどっぷり浸かった家が造れるのって、ある意味羨ましい。。。

建築家、科学者、発明家、7ヶ国語を話せる外交官・・・
こんな広大な土地をプランテーションできる、裕福で不自由ない生活を送りつつ
毎日こんな庭で、アメリカ独立宣言について思想を巡らせたんだろうな。

でもさ、「全ての人は平等」と読み上げた、トーマスさん・・・。
自分のプランテーション農園の黒人奴隷については、どう思っていたんだろう。


トーマスが生きてた頃からきっと有ったであろうこの大木は、そんな彼の苦悩を見てきてるのかな。


根元の右側に立つ人間、身長はおっきい方なのに、小さく見えてしまう。とってもとっても大きな木。

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26 コメント

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似たようなもの (燗酒おやぢ)
2008-06-18 11:19:44
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
でも、小作農はあった。(笑)

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Unknown (hirorin)
2008-06-18 11:33:28
奴隷とは言え、「この人たちが働いてくれるから」っていう謙虚な気持ちが本当にあったら、きっと平等になれるんだろうね。
で、労働している人たちの方が生き生き働けていたら、反対に使っている人の方が虚しい気持ち抱えるのかも。
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■燗酒おやぢさま (まき子)
2008-06-18 11:34:02
一万円札さんのもネタで書こうと思ってました。
「学問のススメ」を書いた後、娘さんが愛した男性が、階級違いだということで、
結婚を認めなかったとか。
うーーん。
返信する
■hirorin (まき子)
2008-06-18 11:40:00
きっと労働者への謙虚な気持ちの表れが「クワの木街道」だったり、
この土地が、そこまで豊かであり続けられた事だったんだろうね。
だからこそ、ひろりんの言うように苦悩はあったんだろうなぁ。
奴隷を解放した後にも、何人かの黒人は彼の場所にとどまったとか。
返信する
Unknown (酒飲みおやじ)
2008-06-18 12:20:32
4枚立ての写真はなかなか趣向があってよろしい。
またも酒の話がない。。。。
返信する
4枚立て (住吉)
2008-06-18 12:34:44
そのスキルスティールさせて頂きます。
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■酒飲みおやじさん (まき子)
2008-06-18 12:36:00
>4枚立ての写真はなかなか趣向があってよろしい。

ういっす!ありがとうございます!!
なんか、遠めに一枚に収めるより、
何枚に渡ってもいいから、その迫力を伝えたくて。

>またも酒の話がない。。。。

2時間もの旅行をして、酒ネタが無いなんてありえません。
もうしばし、余興をお楽しみください(笑)。
ちゃんと酒ネタは用意してございます。

返信する
■住吉さん (まき子)
2008-06-18 12:42:08
いやいやスキルでもなんても無く(汗)。
単純に下から撮っていっただけです。
でも、まさか4枚に渡っちゃうくらいデカかったとは(笑)。
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写真の後姿は…奴隷? (nao)
2008-06-18 17:32:13
いや。地下でワインやビールを醸造していたのだから、ただのノンベだったのではあるまいか…というのが私の推理(ひで~)。
まき子さんならそんな家にこそあこがれるでしょ♪地下に酒の密造施設を…ふふふ。
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天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず? (桂自然)
2008-06-18 21:44:38
>「学問のススメ」を書いた後、娘さんが
>愛した男性が、階級違いだということで、
>結婚を認めなかったとか。

なんか韓国では、相当嫌われているようですよ、あの方は。漫画「美味しんぼ」でそんな話があったなぁ。
私もそれまでは立派な方だと思ってましたが、そんな一面を知っちゃうとね~。
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