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ママは弱視 子育て日記

弱視ならではの視点での雑感ブログです
弱視をご存知の方にも そうでない方にも
気軽に読んでいただければと思います

下の娘の将来の夢

2015年06月14日 | 日記
「〇〇の将来の夢は薬剤師!!」と小学一年生の娘。それは、保育園児の時に言い出したことです。当時はそんな職業をどこで知ったのだろうかと思いつつ、「へえ~、お薬の仕事って知ってるの?」などと聞いたりしました。「知ってるよ。」としか言っていなかったと思うのですが、この春わたしの実家に帰省中、おばあちゃんにはその理由を話していました。母によると、「〇〇の将来の夢は薬剤師。△△くんにお薬作ってあげたいから。」と話したそうです。△△くんは保育園での同級生で腎臓が悪く入院もしばしば。でも、登園している時はとても明るく元気でよく一緒に遊ぶ仲の良いお友達。わたしにも「〇〇ちゃんのお母さん!」と、人なつっこく声をかけてくれていました。人気のアニメのことをよく知っていて、そのキャラクターをとても上手に描けるのだと娘が得意げに話していました。ですが、薬の副作用で太っていることを年下の園児にからかわれたり、たたかれたりることもあったようで、そのこともとても辛そうにわたしに話していました。(このことには保育園側も対処していましたが。)
大好きなお友達の△△くんがお休みしなくてはならなかったり、からかわれたりしているのを目の当たりにして〝病気が治ったらいいのに〟と思うのは極自然ですが〝△△くんのために自分が薬剤師になって病気を治したい〟という気持ちになったことを何とも可愛く、また誇らしく思います。
ふと、わたしの目は治したいとは思わなかったのだなと思いました。中学時代の同級生が薬科大学への進学はわたしの目のこともあったと話してくれたことを思い出したのです。でも、もし、「ママの目を治したいから。」と言われたら、嬉しいようでいて、やはり切なさも感じてしまうと思うのです。単純に薬では治らないとあきらめているだけなのかも知れませんが、とにかく、〝今のわたしのままでも良いと思ってくれている。それは、不便があっても、心ある多くのみなさんのお陰で幸せに暮らしているのですから、それが娘にも自然に伝わっているからにちがいない〟と勝手に良いように解釈して、もう一度喜んでいます。
そして、家族はもちろん大事ですが、彼女は広い広い社会に踏み出しています。たくさんのいろいろな人に出会って、いろいろな経験して、感じたり悩んだりしながら歩んでいって欲しいものです。
それはそうと、薬剤師になりたいという夢、万が一続くなら手放しで喜んでばかりいられません。学費がどれだけかかることか!!夫婦で、「うちにはそんなお金ないよ。学校へ行くお金は自分で何とかしてよ。奨学金とか特待生とかいうのもあって、それは・・・」などと今から子ども達に話しています。
現実は厳しい!!


下の娘のこんなところ

2015年06月10日 | 日記
小学生になった下の娘は毎日がとても楽しいらしく元気いっぱいに過ごしています。この頃はすぐ近所に同級生の住まいがあることを知り、お互いの家で宿題をするようにもなりました。それまでそのお友達のお母さんと話したことが無かったので、おそらく地区のPTAなどでわたしの目のことはご存知だろうとは思いつつ、前回紹介した文章をお渡ししました。そして、娘はわたしが弱視であることを人に伝えるのをあまり肯定的に捉えていないというか、そのことに触れて欲しくないと感じているらしいことを話すと、「そんなことはないと思いますよ。〇〇ちゃん、自分から『ママ、目が悪いんよ。メガネかけてもダメなんよ。』ってだいぶ前に話してくれましたよ。」とのこと。わたしは本当に驚きました。彼女の表情は見えませんが、わたしが「よく見えなくて・・・」などと話していると、決まって何も言わずにいますし、上の娘は横から入って来て「そうなんよ。ママ、見えんけんね。」などと言っていたのとは違う・・・上とは違って下の娘は出来れば隠したいくらいに思っているのかも知れない・・・と勝手に思っていました。なのに、わたしのいないところでは自ら人に伝えていたとは!!上の娘の時にも感じたことですが、こんなに近くにる自分の子どものことでさえわかっていないものだなあ~と、改めて知らされました。そして、こういうことがあると、やはり、親同士のお付き合いは大事だなと感じました。
Sちゃんのお母さん、今後ともよろしくお願いします!!

それから何日か後のことです。出掛けた先で車から下りお店に向かって歩いていいると、「ママ、シンボルケーン(白杖)出したら?」と手をつないでいた下の娘に言われ驚きました。上の娘が「もう、すぐそこやし出さなくていいことない?」とわたしの代わりに返答したほどの距離だったのです。
白杖を持ち始める時、ためらっていたのは下の娘でしたが、いつの間に考えが変わったのでしょうね。

下の娘も小学一年生!!

2015年06月09日 | 日記
下の娘も小学生
この春、下の娘も小学校に入学しました。保育園からのお友達がたくさん同じ学校に入るので、随分前から入学をとても張り切って楽しみにしていました。
上の娘の入学時は、娘はもちろん、親も小学生の保護者一年生で何もかもが初めてのことばかりでしたし、保育園と違って出番の多い小学校という場所で、母親のわたしが弱視であることをどのように先生方や保護者のみなさんに伝えていけばスムーズに保護者としての役割が果たせるだろうかと考えさせられたものです。ですが、昨年末から白杖を持ち始めたので、とりあえず視覚障害者であることは周知できるようになったということですっかりラクになりました。それまで普通に見えていると思われ困っていたのが、逆にアピールし過ぎかなと思えるほど!!
そして、入学前から学校側に伝えていましたが、入学式を終えてすぐに担任の先生に自分の見え方についてまとめたものをお渡しし、家庭訪問でも話せて安心できました。
たた、初めての参観日で隣になった方に目のことを話すと「え、そんなに目が悪いのですか?」と、とても驚かれました。白杖を持っていても、見えているように見えればそういうことになってしまっても仕方ありません。何しろ視覚障害者=全く見えない人という認識が普通で、まして、ある程度見えている人も白杖を持つなど知っている方が希です。担任の先生にお渡しした文章を常時携帯するようにしているので、その方にも手渡すことができました。一言では説明仕切れないことなので、この文章配りはなかなかのグッドアイデア!!とっても感じの良い方に渡せ、新たな理解者が増えた思いで嬉しくなりました。
以下にお渡しした文章を貼り付けます。

小学6年生ごろまでは普通に見えていましたが、急に視力が落ちて少しずつ悪くなりました。成人してからはそれほど進行していないと感じていますが、最近は年齢のせいか白杖を持って外出する方がラクになりました。(網膜疾患のためメガネやコンタクトレンズで矯正ができません。視力は両眼とも、0.02程度。天候や環境などによっても見え方が異なります。まぶしさを感じやすく、網膜を守るためにもサングラスをかけます。)
視力が0.02程度ですから遠くはそれなりにしか見えませんが、近づければ新聞の見出しほどの大きな文字なら裸眼で読めます。そして、拡大読書器や電子ルーペなどという拡大機器があり、それらを使えば普通文字サイズの印刷物も時間はかかりますが読めます。(パソコンや携帯電話は、拡大機能や音声読み上げ機能を使って活用しています。)
また、視野の中心が欠けています。その欠けた部分の画像を脳が自然に補っており、目の前のものが見えていないことに気づかずぶつかってしまうこともあります。
そんなわけで、当然人の顔ははっきり見えませんので、だいたい見えている背格好や服装などを頼りに見分けています。ある程度お付き合いすれば声や話し方でわかりますが、思わぬところで出くわすなどすると声をかけてもらっても誰だかわからないことが多いです。(名乗って頂けると助かります。)
 
中途半端な見え方ですから、いろいろとお世話をかけることも多いかと思いますが、よろしくお願い致します。

※道路交通法上、全く見えない人(全盲)だけでなく、視力や視野に障害のある人(弱視)も白杖(シンボルケーンとも言う=視覚障害者を表す杖)を持つよう定められています。それは、足下の障害物を確認するためというよりは、車のドライバーや周囲の歩行者によく見えていないことをアピールし、注意喚起することで衝突事故などの危険を回避するためです。また、白杖を持つことで視覚障害者であることが伝わり、サポートを申し出たとき、スムーズな対応を受けることができます。(弱視は外見上普通に見えているように捉えられ、必要なサポートを受け難いことがあります。)
わたしにとっては、周囲へのアピールはもちろん、段差の確認などにも使えるとても便利なツールです。