goo blog サービス終了のお知らせ 

ママは弱視 子育て日記

弱視ならではの視点での雑感ブログです
弱視をご存知の方にも そうでない方にも
気軽に読んでいただければと思います

娘一人の外出にあたふたしたわたし

2012年12月06日 | 日記
水曜日は唯一早く帰れる2時半下校の日、クラスのお友だちと遊びたいがために途中から走って帰ってきた1年生の娘、息を切らせながら「Mちゃんと遊ぶ約束した!宿題さっさとする!」と机に向かいました。わたしは、小雨があられに変わりそうなくらい冷え込んでいることもあり、保育園のお迎えを早く行こうと娘の帰りを待っていたものですから予定がくるいました。しかも、Mちゃんの家まで一人で行かせたことも無かったので不安。大型トラックがビュンビュン走る国道を横断したり、人気の無い田舎道を歩く…そして、Mちゃんの家までの道順を覚えているのかもわかりません。それで、一人で行けると言い張る娘を国道の横断歩道まで送ることにしました。国道を横断したのを見送ってMちゃんのお母さんに到着したら連絡下さるよう電話を入れました。その電話を切らない内に、やはり、道に迷ってしまったら…と不安になって、すぐにわたしも国道を横断、後をつけることにしました。しかし、後をつけるなんでことは目の良い人がすることですね。娘に見つからないようにしなければと思う前に、娘の姿を捉えることができないのですから笑ってしまいます。娘の白い傘なら黒いアスファルトとのコントラストで把握できるかと思いましたが、どこにもそれらしきものが見つかりません。歩いている人など全くいない道、国道の騒音が少し聞こえる程度で静まりかえっていて、こんな道を娘が一人で歩いているのかと思うといたたまれないような感覚でした。それに、小雨の降るどんよりとした天候のせいか、いつもより全てがぼんやりとしていて初めて見る景色に思えるほどでした。それで、娘の後をつけられないどころか、どの角で曲がれば良いのかさえ見分けがつかないのです。わたしはその辺りを何度も一人で歩いたことがありましたし、Mちゃんの家にも数回歩いたことがありましたが、目印としていた家が見分けられず結局少し遠回りするはめになりました。すると、Mちゃんのお母さんから娘が無事到着した旨の連絡が入りました。どうやら、国道を渡ってから走ったようです。娘に何分か遅れてわたしもMちゃん宅に到着。5時まで預かっていただくことをお願いしました。
そして、その足で保育園にお迎えに行きました。保育園を出るころには雨も上がり、いつもより歩いたお陰で冷たい風も気持ち良いくらい体が温まっていました。
上の娘は5時にMちゃん宅を出て一人で帰って来ることになっていたので、家で待っていれば良かったのですが、冬の夕方はやはり心配で、下の娘を連れて迎えに出掛けました。Mちゃんの家を出てまた走ったらしく、早くも一人で横断歩道のところまで来ていて「ママ~!」と小走りに駆け寄ってきました。 無事に出会えてほっとし、三人で寒空の下、なぞなぞをしながら歩きました。
一人で何でもできるようにさせたいとも思いますが、何か起こってからでは取り返しがつきません。後をつけるのは無理と痛感したので、今しばらくはできるだけ一緒に歩こうと思いました。

山登りであったかに

2012年12月03日 | 日記
土曜日の昼食後、急に思い立って家族で近くの山に登りに行きました。一年ほど前にも一度夫と子ども達は登ったことのあるハイキングコースです。
子ども達はリュックにお茶とお菓子を入れて大はりきり。山際のアスファルトの駐車場に止めた車から下りると、元気よく人気の無い木々の中の山道に踏み入りました。ちょっと歩き始めただけで、一気に土や葉っぱの香りがしてきます。足下には誰にも踏まれていないような落ち葉がいっぱいで、家族四人の歩みにがしゃがしゃと乾いた音がなり、静けさが強調されるようでした。わたしは下の子と手をつなぎ、二人並ぶともういっぱいの細い登り道をどんどん歩きます。すぐ前を歩く夫がその都度危ない箇所を伝えてくれ、足下に釘付けで歩いていましたが、顔を上げて歩を進めることも意外にできました。全く見えない人が登山をされる時は足下どころか何も見えず、同行者とつながるヒモか何かだけを頼りに歩かれるのですよね。それを思えば当然です。ただ、落ち葉が降り積もるようにたまっている箇所が多く、下りる時に足をとられそうだなと心配しながら前進。木々のトンネルの中は真昼でも薄暗いほどでひんやりとした空気が満ちていましたが、登りが続いて上着を脱ぐほど身体は温まってきました。わたしの手を握る娘もときどき、「ママ、大丈夫?こけないでね。」と声を掛けてくれます。確かに、普段整備された道路ばかり歩いているので、山道は何だか捉えようのない視界に戸惑います。奈良に住んでいた幼い頃にこんな土の山道を登ったりしたものだと懐かしく思い出し、久しぶりで慣れないながらもそんな昔の感覚がよみがえるようにも感じました。途中からお姉ちゃんと歩き出し、二人のかわいい話し声や笑い声を聞きながら夫と後を歩きました。上の子は下の子が山肌の道の内側になるよう気遣って、しっかりお姉ちゃんぶりを発揮しているのには嬉しくなりました。30分ほど歩き続けて、やっと頭上が開けて到着。持って来たお茶とお菓子で休憩しました。
帰りはまた下の娘と手をつなぎました。上の子は毎日の登下校で足を鍛えているせいか、元気に先頭切って進みます。下の子はちょっと遅れをとると、わたしの手を引いて小走りになるのでわたしも合わせるのですが、落ち葉や木々はゴチャゴチャして見えるので、どこからどこまでが道なのか、視野の欠けているところを意識しても見えているのか見えていないのか自分でもわからない感覚。とにかく心配していたとおり、時々落ち葉に足をとられながらも下り続けました。手を握る娘もときどき滑るので、二人で「大丈夫?」の声の掛け合いみたいでした。わたしが転んだら下の子も巻き添えになってしまうから危ないようで、夫の後ろにぴったりついて、お互いに支え合って無事に下山。ほっとしました。
ほんの一時間ほどのことでしたが、身体を動かしてぽかぽか。
何より、家族それぞれの自然な心遣いに心も温まるのでした。