中学を出たら高校に行くものだと思うだけで、全然見えないわけではないので盲学校という選択肢があることを知りませんでした。(学校教育法によると、矯正視力0.3以下を弱視とし、盲学校での教育が受けられます。また、視力低下が見込まれるなどの場合は、その数値の限りではないようです。)当時のわたしの視力はすでに0.05以下だったので、十分その範囲で、進路指導の先生から親には盲学校への進学話しがあったそうです。それは随分後に知らされたことなのですが、「普通学校で学ばせてやりたい。」という両親の意向でお断りしたそうです。
公立高校に合格出来なければ、どこか学力レベルの低い私立高校に行かねばならないとだけ思っていましたが、内情はそんな単純なものではありませんでした。公立高校の受験にルーペや単眼鏡を持ち込む許可を得るために、教育委員会に毛筆書きの仰々しい要望書を提出したり、そもそも、受験させてもらうことから当たり前のことではなかったのです。現在なら、問題用紙の拡大や解答方法の選択(弱視にとってマークシート解答は困難)、試験時間の延長などの配慮がありますが、まだまだそのような時代ではありませんでした。教育委員会からの回答は、「受験してもかまいませんが、もし合格しても入学後も一切サポートはしませんので。」ということだったそうです。進路指導の先生が、「キリスト教の学校なら理解があるかも知れない。」と、ある私立高校に問い合わせて下さったところ、「ぜひ、うちの高校を受験して下さい。出来る限りのことはさせて頂きます。」との返答を校長先生自らして下さったそうです。私立校の校長でありながら、経営者である前に、宗教者・教育者としての姿勢を持たれていたのだと今さらながら改めて感心させられます。その私立高校は自宅から地下鉄、汽車、徒歩で一時間半ほどもかかる田舎にあり、不安も大きかったのですが、試験問階は拡大してあるし先生方がとても良くして下さって、ここで新たなスタートを切るのも一つの道なのかなと言う気持ちがわいてきました。ただ、どこの学校にも入れない学力の生徒、机に向かったことなんてほとんどないような生徒の受け皿的存在だったこともあり、派手で言葉遣いが乱暴な生徒達の集団のように見えました。実際同じ中学からもう一人だけ受験した生徒も、同じ学年で一番目立っていたような生徒でした。
一応、私立高校は滑り止めということで、教育委員会からのそっけない回答のことは露知らず、周囲の友達と連れだって受験しましたが、もちろん不合格でした。
まぐれにまぐれが重なって、もしも公立高校に合格していたら、ただのおちこぼれになっていたことでしょう。多人数クラスでどんどん取り残されて中退していたかも知れないと思うとぞっとします。
そんなこんなで、カトリック系の女子高校に入学することになり、素晴らしい先生方と海外留学のチャンスにも恵まれることとなったのです。
このような道が開けたことには感謝しても仕切れません。
公立高校に合格出来なければ、どこか学力レベルの低い私立高校に行かねばならないとだけ思っていましたが、内情はそんな単純なものではありませんでした。公立高校の受験にルーペや単眼鏡を持ち込む許可を得るために、教育委員会に毛筆書きの仰々しい要望書を提出したり、そもそも、受験させてもらうことから当たり前のことではなかったのです。現在なら、問題用紙の拡大や解答方法の選択(弱視にとってマークシート解答は困難)、試験時間の延長などの配慮がありますが、まだまだそのような時代ではありませんでした。教育委員会からの回答は、「受験してもかまいませんが、もし合格しても入学後も一切サポートはしませんので。」ということだったそうです。進路指導の先生が、「キリスト教の学校なら理解があるかも知れない。」と、ある私立高校に問い合わせて下さったところ、「ぜひ、うちの高校を受験して下さい。出来る限りのことはさせて頂きます。」との返答を校長先生自らして下さったそうです。私立校の校長でありながら、経営者である前に、宗教者・教育者としての姿勢を持たれていたのだと今さらながら改めて感心させられます。その私立高校は自宅から地下鉄、汽車、徒歩で一時間半ほどもかかる田舎にあり、不安も大きかったのですが、試験問階は拡大してあるし先生方がとても良くして下さって、ここで新たなスタートを切るのも一つの道なのかなと言う気持ちがわいてきました。ただ、どこの学校にも入れない学力の生徒、机に向かったことなんてほとんどないような生徒の受け皿的存在だったこともあり、派手で言葉遣いが乱暴な生徒達の集団のように見えました。実際同じ中学からもう一人だけ受験した生徒も、同じ学年で一番目立っていたような生徒でした。
一応、私立高校は滑り止めということで、教育委員会からのそっけない回答のことは露知らず、周囲の友達と連れだって受験しましたが、もちろん不合格でした。
まぐれにまぐれが重なって、もしも公立高校に合格していたら、ただのおちこぼれになっていたことでしょう。多人数クラスでどんどん取り残されて中退していたかも知れないと思うとぞっとします。
そんなこんなで、カトリック系の女子高校に入学することになり、素晴らしい先生方と海外留学のチャンスにも恵まれることとなったのです。
このような道が開けたことには感謝しても仕切れません。
家族のものが病気で、弱視です。ちょうど現在中学三年生。 本人は県立高校を受験したいようですが、先生方からは50分という 時間制限は県で決められたものであり変更できないといわれ、どうしたらよいかと悩んでいます。 本当に延長は無理なのか? どうして不平等なのか?そんなに、延長するのが平等ではないと 何回か言われました。そうすると、平等とは?と 悶々とした中でこのブログを見させていただき いろいろな気持ちになりました。
コメントありがとうございます。
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maimama2k@mail.goo.ne.jp
公立高校入試において時間延長を弱視生徒に認めている、もしくは、申し出があれば対応する。というところもあります。ぜひ、ご本人が希望される高校を適切な状況で受験して頂きたいです。視覚障害故の時間延長は、「平等を欠く〝優遇〟」ではなく、「平等を実現するための〝配慮〟」です。
入試日程も近く、交渉の時間もわずかでしょうが、今一度要望されてはと思います。
お役に立てるかはわかりませんが、メールを頂ければとお待ちしております。