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ママは弱視 子育て日記

弱視ならではの視点での雑感ブログです
弱視をご存知の方にも そうでない方にも
気軽に読んでいただければと思います

お化粧 ②

2014年11月03日 | 日記
前回書いた拡大機能付きの鏡は大事な便利グッズ。それは直径15センチくらいの円形で、片面は普通サイズに、もう片面は拡大サイズに写します。正確な倍率はわかりませんが、初めてその鏡を見た人は皆その拡大率に驚き、「うわ~、小さいシミまで見える!毛穴まで見える!見え過ぎて怖い!!」と言いながら自分の顔の細部を確認します。ですが、ピントが合っているはずなのに、どんなに近づいてもわたしにはそんな細かいところまでは見えないのですよね。不思議です。もっと拡大率が高ければ見えるのでしょうかね。
ところで、根気強いMちゃんに伝授してもらった技、結婚してから、出産、子育てにかまけているうちに、すっかり忘れてしまいました。Mちゃんには何とも申し訳ないですし、歳を重ねたのですから、なおのことあちこち隠すべきところがあったりごまかしたり手を掛けねばならないのに何もできず困っています。久しぶりにファンデーションをつけたら、「うわ~、犬神家の・・・」とユーモアを超えた反応を夫にされて大笑いになったこともありました。日焼け止め代わりにとBBクリームなる便利なモノを塗ってみるのですが、ちょっと塗り過ぎるのか子供達から大ブーイングの嵐。夫には「まあ、いいんじゃない? そんなおばさんけっこういるよ。」と言われ・・・。この頃は、「ママ、お化粧したらもっとおばさんに見える。」と言われる始末です。もはや化粧で化けることは不可能。素肌をできるだけキレイに保とうとケチな予算で悪あがきしております。




お化粧 ①

2014年11月02日 | 日記
視覚障害者の化粧をテーマに研究されている学生さんから連絡を受け、わたしも弱視者としてアンケートに答える形でその研究に協力することとなりました。
普段どのように人の顔がみえているか、化粧を始めた時期、化粧で困ること・・・・などの質問がメールで届き一問ずつ回答しました。
まず、どのように人の顔が見えているかですが、対象物から10センチくらいにピントが合うように思うのですが、まさかそんなに近づいて人の顔を確認するわけにはいきません。ですから、背格好や髪型などはそれなりに見えていますが細かいところまでは見えません。当然化粧をしているかどうかは見えませんので、「すっぴんで誰だかわからなかった。」とか「化粧でいつもと全然違う雰囲気だった。」と言う感覚が不思議です。化粧で誰かわからないって、普段どんなに細かいところで見分けているのだろうかと感心してしまいます。普通にみえていた頃は自分もそんな風に人を見ていたのでしょうかね。もう、すっかり忘れてしまいました。
蛇足ですが、自分は見られていても人のことがちゃんと見えないせいか、周囲の人達が化粧をしているのかどうか、しているならどんな化粧なのかに興味があり、子供の授業参観などから帰宅すると、ついその辺りの質問を同行した夫にしてしまいます。
話しをアンケート関連に戻しますが、化粧をし始めたのは周囲が化粧をし始めた十代半ばです。既に今とさほど変わらぬ視力になっていたので、パウダーファンデーションと口紅くらいしかつけていませんでした。二十代半ばの社会人のころ、化粧好きの友人が時々たくさんのメイク道具を使ってフルメイクしてくれました。「化粧映えする顔なのになあ~」と言う彼女の言葉をうのみにし、〝少しでもキレイになりたい〟という女心に火がつきました。そして、その友人にそれまであきらめていた口紅以外の化粧の仕方を教えてもらい始めました。「このくらいの筆圧、覚えてて。」「こんな感じで指でやってみて。」など何度もやらせてみてはチェックしてくれました。「マスカラコームを使ったら玉になっているか見て確認しなくてもキレイにできるよ。」「リップライナーを使ったら、きっちり塗れてるみたいに見えるよ。」などなど、どれくらいの期間だったかわかりませんが、遊びにくる度に見えにくいわたしに役立ついろいろな技を伝授してくれました。拡大機能付きの鏡でも微妙な色はわかりませんし、仕上がりを目で確認することができないのですが、逆に自分で見えるほどのアイシャドウなら付け過ぎだと判断できるので、やはりその拡大機能付きの鏡は大切でした。なんとなくついているようなその感覚を覚えるまではけっこう大変でいろいろな失敗もしました。
そうそう、いつもリップライナーの威力を自分では実感できないのに、今日は何だか輪郭が見えるような気がするなあと鏡を見て思いました。出掛けようとしたものの気になってティッシュで拭き取ってみると何だか変な色。よくよくメイク道具を確認すると、リップライナーではなく、興味本位で買った黒のアイライナーを使っていたことが判明したのです!危うくピンクの口紅を黒で縁取った唇で出掛けるところでした。冷や汗がどっと出たような感覚を覚えています。
そんなこんながありましたが、根気強い友人のお陰で、リキッドファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、口紅をちゃちゃっとつけて毎朝出勤できるようになっていました。眉を描くこととチークは何度チャレンジしてもマスターできませんでしたが、口紅だけだったのに比べると大きな進歩でした。
覚えの悪いわたしに付き合ってくれた友人Mちゃんには感謝、感謝です。時々、メイク道具まで買ってきてくれましたね。本当にありがとうございました!!