NEST OF BLUESMANIA

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#147 ルース・ブラウン「Mambo Baby」

2010-11-13 12:26:03 | Weblog
#147 ルース・ブラウン「Mambo Baby」(The Platinum Collection/Rhino)

ルース・ブラウン 、54年のヒット。マッコイ=シングルトンの作品。

ルース・ブラウンといえば、「R&Bの女王」と呼ばれることが多いが、事実、その名にふさわしい、輝かしい実績をもったシンガーだ。

28年、ルース・アルストン・ウェストンとしてバージニア州ポーツマスに生まれる。最初は教会の聖歌隊でゴスペルを歌っていたが、10代半ばでクラブなどで歌うプロ歌手になる。45年、故郷を離れてトランペット奏者ジミー・ブラウンと結婚、ブラウン姓に。ワシントンDCで活動していたラッキー・ミランダ楽団を経て、キャブ・キャロウェイのもとで才能を認められる。

アトランティック・レコードの創始者、アーメット・アーティガンと契約をかわし、49年「So Long」でデビュ-、これがたちまちヒットとなる。翌年、「Teardrops From My Eyes」も連続ヒット。これにより、ルース・ブラウンは人気歌手としての地位を確たるものとした。

以来、55年までに16曲がチャートイン、5曲は1位をゲット。アトランティックの稼ぎ頭として、もっとも勢いのあった時期である。同社のビルは「ルース御殿」と呼ばれていたくらい、彼女の人気は絶大だった。

きょうの「Mambo Baby」は、まさにその頃の代表作。タイトル通り、軽快なマンボのリズムにのせて、ルースの歯切れのいい歌声が、聴き手の耳を心地よく刺激するナンバーだ。

ルース自身、もともとジャズ畑の歌手といえるし、影響を受けたのもサラ・ヴォーン、ビリー・ホリデイ、ダイナ・ワシントンといったジャズ色の強い歌手たちだ。

そのためか、リズム&ブルースといっても、リキんだシャウトはあまり使わず、わりと抑えめで歌詞も聴き取りやすい歌いかたをしており、これが一般リスナーに受けたんじゃないかな。

ブルースの濃い原液を少し希釈したかたちで提供、ポップ・ミュージックとして聴きやすいものにしているのだ。

彼女以後、さまざまなR&B系女性シンガーが登場してくるが、ルースは多くの後輩たちのお手本的存在となった。たとえば、「ソウルの女王」と呼ばれることになるアレサ・フランクリンをはじめ、カーラ・トーマス、シャーリー・ブラウン、アン・ピーブルスらだ。

いわば、今日に続く女性R&Bシンガーの系譜の、開祖的な存在。

人種音楽であったブルースが、人種の壁を超えた人気音楽、R&Bにリニューアルしていく過程において、彼女のジャズ、あるいはポップ的センスが非常に重要なはたらきをしたのだ。

その、のびやかな中音域をフルに生かした歌声は、いま聴いてもとても魅力的だと思う。

まずはちょっと体でも動かしつつ、「ミス・リズム(ルースの呼び名のひとつ)」の世界を楽しんでみてちょ。

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11月12日(金)のつぶやき

2010-11-13 02:16:45 | Weblog
11:15 from web
昨日は休肝。今日は飲む予定あり。
11:28 from web
今日はシースーを食す予定なり。
12:52 from web
昼たべた食ラーが激辛。あめで中和中なう。
13:32 from web
ももクロの「ピンキージョーンズ」。タイトルが意味不明だけど「ピンクパンサー」と「インディ・ジョーンズ」にひっかけてあるのかな?
13:33 from web
ふと思いついた。「サン・シースー宮殿」
16:15 from web
アオリイカ釣り専門誌「イカプラス」というのがあるそうな。ネーミングセンスに脱帽。
イカ娘は知ってるかな?
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