今朝のボランティアの読み聞かせは
「ストライプ」デヴィッド・シャノン作 清水奈緒子訳
主人公のカミラは、リマ豆が大好きです。
でも学校のみんながリマ豆を嫌いだったのでリマ豆を食べず、
カミラもリマ豆を食べようとはしませんでした。
カミラはいつも、ほかの人の目ばかりを気にしていました。
きょうは新学期、みんながどう思うか気になって、服さえも決められません。
赤いワンピースを手に取って鏡を見た瞬間、カミラはかなきり声をあげました。
カミラは頭のてっぺんからつま先まで、色とりどりの縞模様になっていたのです。
診察にきたお医者さんは驚きましたが、
「明日は学校を休ませなくてもいいでしょう」そう言って帰りました。
次の日、カミラは登校しますが、体の縞模様はひどくなるばかり。
クラスメイトが「水玉!」と叫べば水玉模様に、
「チェック!」と叫べばチェックへと、肌の模様が友達の言葉に合わせていくのです。
ついに学校中が騒ぎになってしまい、カミラは校長先生から学校を休むように言われてしまいます。
翌日、カミラのもとに4人の専門家が来て色々尋ねましたが、
体がお薬のカプセルの様になってしまい、悪化の一途。
ならばと、今度は科学者が来ましたが、
科学者が「ウィルス」「バクテリア」「カビ」の言葉を使ったとたん、
カミラの体から綿帽子や触手やカビがうまれたのでした。
テレビのニュース番組は、すでに、カミラのことを話題にして大騒ぎ!
ある日、環境セラピストという人がやってきてカミラにこう言います。
「…ふかぁ~く息をして、この部屋と一体になるのよ…」と、
カミラの体が溶け出し、部屋の壁に浸み込みはじめました。
ベッドが口、タンスが鼻、壁の絵が目となり…!
おかあさんは、キャ-ッと悲鳴をあげ、泣きだします。
「どうしたらいいの?どんどんひどくなるじゃない!」
その時、玄関をトントンをたたく音がしました。
かわいいおばあさんが「おこまりのようですね」と、立っていました。
「あらまぁ、ひどい縞模様病だこと」 おばあさんはそう言うと、
カバンからリマ豆を取り出しました。「あなた、これが好きなんでしょう?」
カミラは山盛りのリマ豆が食べたいのに、こんな状況でも本当のことが言えません。
「だれがリマ豆なんか食べるものですか!」 心にもないことを叫んでしまいました。
おばあさんは残念そうに帰ろうとしましたが、
カミラはもう我慢の限界!「待って!…わたし、リマ豆が大好きなの!」
おばあさんはにっこり笑って、リマ豆をひとつかみ、カミラの口にほおりこみました。
「う~ん、おいしい」、カミラはいいました。
とたんに部屋がぐるぐると回りだし、止まった時には元通りのカミラが立っていました。
「わたし、なおったわ!」 カミラは大きい声でいいました。
「わたしにはわかっていましたよ。ほんとうのあなたが、
この場所のどこかにいるってね」 おばあさんはカミラの頭をなでました。
その日からカミラは、すっかり変わりました。
学校で「カミラって気持ち悪い」なんて言われても、ちっとも気にしませんでした。
カミラはリマ豆を好きなだけ食べるようになり、もう二度と、縞模様にはなりませんでした。
おしまい!
リマ豆
日本では、ぺちゃ豆というらしい
読み終わって、
「好きなことは、我慢しないようにね」と言ってしまった。
教室を出たら
先生が「面白かったです」と言ってくださった。