『ミレニアム』(Millennium)がついにクライマックス。
昨日本屋でチェックしていて、出版されたことを知りました。
いままでこの作品は1部から5部まで出ていて、全部読んで
いますので、当然上下をためらわずに購入しました。
ご存知のように、スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説。
「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」
から成る三部作が出て、著者が亡くなり、その後、2015年に、
ダヴィド・ラーゲルクランツが続編「ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女」
「復讐の炎を吐く女」そして今回の「死すべき女」と続けて書いています。
ラーソンの当初のインパクトが強かったので、著者が変わってからの
評価は人によって違うと思いますが。
この主人公になっているリスベット・サランデル
24歳(開始当初)。身長154cm、体重42kg。
情報収集能力に長けており、調査対象の人物の秘密を
暴き出す能力がずば抜けて高い。感情表現が乏しい。
髪を極端に短く刈り、鼻と眉にピアスを付け、
ドラゴンのタトゥーをしている。
中学校を中退し、高校には進学していないが、
映像記録能力と文章能力が大変優れている。
またコンピューターの知識にも優れ、ハッキング能力も高い。
オートバイに乗り、この女性主人公の設定だけでも
面白い。
007を思いだしますが、それよりももっと話は複雑で
社会性を帯びているし、リスベットは少し陰湿な感じを
漂わせていて、その辺のスパイスが効いている。
最終回ということなので、どんな展開で、クローズするのか
楽しみです。
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ミレニアム 6 上: 死すべき女 |
David Lagercrantz,ヘレンハルメ 美穂,久山 葉子 | |
早川書房 |
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ミレニアム 6 下: 死すべき女 |
David Lagercrantz,ヘレンハルメ 美穂,久山 葉子 | |
早川書房 |
若い頃ならきっと読まなかったと思いますね、この本。
本の中で死について哲学者スピノザの言葉に触れています。
このフレーズ、死だけでなく人生の捉え方という意味で
ある部分言い当てているように思いますし、またそうではない
という人達もいるでしょうね。
「人生で起こるこことはすべてが必然的であるという事実に
気づくことができさえすれば、私たちはその事実から一種の
感情的距離を置けると考えた。
もういきり立たずに済むのだ。私たちはもう物事に落胆しない。
ある出来事に落胆するためには、別の展開になりえたことが
前提になっているからだ。そして他の展開はありえないと
いったん気づけば、それについて悲しむことはできないと
スピノザは考えた。」
運命説のようなものですね、すべては運命としてとらえれば
そうだし、一方では人生は選択であり、いろんな可能性がある
そうなれば運命は自分で選択できるのだと考えることも
できる。
更に、そういう自由に自分で選択したと思っているかも
しれないが、その選択さえもすでに必然として埋め込まれて
いるのだ、その選択も含めて人生は決められているのだという
より高い次元で運命説、必然なんだと考えることもできる。
どうですかね。
私は人の可能性を信じたい、一方で運命というのもある。
でも、その運命か必然かは別にして、一所懸命努力してその
結果を受け入れる。そのことが運命だし、天命なんでしょうね。
その意味で「人事を尽くして天命を待つ」という言葉が好きです。
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「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版 |
柴田裕之 | |
文響社 |
ドクターXが昨日からテレビ放送が開始。
残念ながらビデオでまだ見てないのですが、
視聴率が20.3%、今年民放連ドラ1位と好発進したようです。
米倉涼子主演「ドクターX」初回20.3%発信!今年民放連ドラ1位
それにしても人気ですよね。
多分シチュエーションがいい、フリーランス(アルバイト)の女医が
手術のスペシャリストとして、組織に立ち向かう。
そしてどんな困難な手術も成功させていく、既存の医師たちを
スキルで寄せ付けない。
そして決め台詞「私失敗しないので・・・」もアクセントでいい。
それと脇役というかとりまく俳優陣がいい味を出しています。
内田有紀もいいですね。
ビデオを見るのが楽しみです。
今日は少しお酒が残っていて、ちょっとまだ頭がさえません。
歳とともにお酒の抜けが悪くなってきているんでしょうね。
そんなに飲んでないのに、まだ残っています。
そんなちょっとアバウトな状況ですが、今日は
スポーツ観戦で忙しい、楽しみです。
日本女子オープンゴルフ 渋野さんを応援、
阪神がクライマックスシリーズ もちろん阪神勝ちます。
日本VSサモアのラグビー これも今日は勝たなければなりません。
そして日を超えて、世界陸上400メートル決勝
ここまで起きていられるかちょっと心配ですが、
それぞれ楽しみです。
その合間、夕方にフィットネスで汗をかいて、夜のラグビーに
そなえます。
楽しい1日になるか、残念な思いを残すか、
渋野さん、阪神、日本頑張れ!!!
明石家さんまさんについての話が面白い
明石家さんま「老害化する笑いの天才」の限界
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昨年、『日経エンタテインメント!』(日経BP社)の
「好きな芸人・嫌いな芸人2018」ランキングで異変が起こった。
「好きな芸人」部門で、調査開始以来、不動の首位を保ってきた
明石家さんまが敗れて、新たにサンドウィッチマンが1位に輝いた。
しかし、今年はさらに驚くべきことが起きた。
「好きな芸人・嫌いな芸人2019」で、さんまが初めて
「嫌いな芸人」で1位になってしまったのだ。
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この人気に陰りがでて、好感度が下った理由を
「価値観の押し付け」「何でも自分の話にする」
という二つの理由で説明している。
更にビートたけしの本から引用して「教養がない」という指摘も
している。興味のある方はこのサイトをご覧ください。
明石家さんま「老害化する笑いの天才」の限界
さんまさんのテレビを時々みることがあるが、タレントを相手に
笑をとるのは確かに抜群にうまい、天才なんでしょうね。
でも身内同士の笑い話をテレビでしているようで、バターンが
あまり変わらない、このパターンが少しマンネリ化してきた
ようにも見える。
笑をとればどんな発言をしてもいいという世相からかなり世の中が
変わってきた。普通の社会的な規範がお笑いの世界にも浸透しつつある。
厳しい目で見られるようになり、お笑いとはいえある限界があり、
知的レベルが要求されるようになってきている。
それが明石家さんまさんの笑を脅かし始めているのかもしれない。
週刊文春は吉本所属のKがタレントデビューする前の2011年に
札幌で売春の斡旋(あっせん)容疑で逮捕されたことと、
別に窃盗事件でも逮捕歴があると報じた。
吉本は、前科を報道する公益性がない、
未成年時の前科であることなどから
「大変遺憾に考えており、文芸春秋社に対し、本件記事を
掲載した行為について強く抗議するとともに、
民事・刑事上の法的処置についても検討して参る所存です」としている。
吉本興業、文春に法的処置検討 Kの売春あっせん逮捕報道
この記事読んですごく私は違和感を感じました。
本来こんな事件を起こした人を所属タレントとして活動をさせる
ことが許させるのか?
勿論その事実を公開した上でタレント活動をするのは問題ないとは
思いますけど、吉本興業は反社会的勢力との関係で社長が謝罪したばかり
もう少し謙虚に対応する必要があるのでは・・・
そういえばあの会社の顧問弁護士が反社会的勢力との問題対応でも
ちょっと変な感じを受けましたね。
会社よりはいいけど、もう少し法的な意味でバランスがとれた
発言とか対応が必要だと思います。
「最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」
こんなタイトルを見るとすぐに本を買ってしまう。
やっぱりよい人生を送りたいと思っているんでしょうね。
この中で、「アタラクシア」という言葉が出てくる。
「内なる成功こそが、真の成功」だという。
「内なる成功」とは心の充実や平静さを手に入れること。
平静な心を保つのは、幸福な人生を送るためのもっとも有効な
手段のひとつであり、同時に西洋思想では理想とされる
心の状態。だという。
古代ギリシャやローマの哲学者は、こうした心の内側の成功を
「アタラクシア」と呼んでいる。
日本の禅に通じるような感じでしょうね。
古代のエピクロスは「人間の本当の楽しみというものは、結婚する
ことを避け、子供をつくらず、隠れていきることで得られる」
と結構強烈なことを言っています。何か禁欲主義的です。
そこまでいかなくても、心穏やかに、どんなことがあっても心の平静を
保てることって大事です。
そうありたいとは思いますが、会社に行けばいろいろ心乱される
ことが本当に起こります。
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Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法 |
安原実津 | |
サンマーク出版 |
ここにきて、ビートたけし、松本人志とそれぞれお笑い界の実力者が
吉本興業の対応に苦言を呈している。
吉本興業のビジネスモデルが崩壊しはじめたということかもしれません。
たけしは
「涙を流して記者会見した人の芸を見て、これから誰が笑うの。
それをやってしまわなきゃいけないようにした事務所、おかしいって。
事務所の契約は何だっての。若手が出てきて、いくらもらってるって
言った方がいい。家族がいて食えないようにした事務所は何だ。
最低保障くらいしろよ」
松本人志は
「断片的にみたが、知らなかった事実があまりにも多すぎて。
このままじゃ吉本は良くない。
(ふたりがやったことは)悪から善とは思えない。
ここまで追い込んだ会社は絶対よくない。吉本興業は壊れていく、
つぶれていく危機感は持った」
「時代を読み間違えた会社なのかなと思った」
いずれにせよ、芸人も会社も初動の対応を読み間違えた、
そして軌道修正ができず、火の手が収まらなくなって、
自分たちでコントロールできないような大騒動になってしまった
ということなんでしょう。
それでも芸人の二人は、記者会見を開いて、現金の授受を
認め謝罪した上で、吉本興業社長からの圧力を示唆し
その際に、
「会見したら、お前ら全員をクビにする力がある」
と吉本興業の社長が恫喝をしたという衝撃的な事実を公表した。
芸人の謝罪会見で、終わったということにはならないだろう。
本人達にはこの泣いた映像がついて回る。これを笑いで
突き飛ばすほどの力があるのか、謝罪を受け入れるファンが
どの程度いるのか、今の段階ではよくわからないですね。
一方の会社側は22日に会見するそうですが、芸人たちが暴露した
事実を否定するのか、否定するとしたら、吉本に属している
タレントから批判が免れませんね。
そして芸人たちのいうことを追認したとしら、これはまた
吉本興業自体の存立が揺るぎかねない大変なことに
なりそうです。
いずれにしても事の重大さの認識と初動のリスク対策が
如何に大事か教えてくれます。
本屋で何気なく手にとって購入。
古典とか名著とか、紹介している本はかなりある、本当はあまり好きではない。
先人はそんな本より、古典そのものに当たれと言っている。
とはいえ、本来無精者、そんなに連日連夜原著を読む時間もない。
人から勧められて、あるいは図書紹介で高評価の本を購入して読んでみると、
いささか物足りない。途中でストップして、誇りにまみれてしまう。
でも、ちょっとこの本を眺めていて、この本は面白そうだなと言う気にさせた
のは、著者の富田浩毅さんがかなり、自分の考えや体験を織り交ぜて
古典の紹介をしていること、冒頭にその紹介する古典の本文から
ポイントとなる箇所を転記していること、最後に「3行で要約」を
していることがユニークで購入してみた。
単に古典に書かれていることの紹介でないのが気にいった。
著者の名前はどこかで聞いたことがあるような気がしますが、
相当な読書家であること、それに見識が高いことが本をよめば
すぐ、わかります。
最初の方を読みましたが、
孔子「論語」、ヒルティ「幸福論」、ベルグソン「時間と自由」
荘周「荘子」、スマイルズ「自助論」と続きます、この辺は
私も読んでいますが、途中でギブアップしたり、一応活字を
追いかけた程度で、自分の理解力の不足、いい加減な読書力を
痛感させられます。
ベルグソンの「時間と自由」はもう一度読んでみたいなと
思いました。
著者は最後に「難しいと思った本の九割は、著者の書き方が悪い」
「この本は面白くないと思ったら読むのをやめてかまわない」
と読者を気楽にさせてくれます。
著者の鎌田さん、火山学者なんです。ちょっとこの方の別の
本を読んでみたいなと思っています。
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座右の古典 (ちくま文庫) |
鎌田 浩毅 | |
筑摩書房 |
「平成経済 衰退の本質」金子 勝氏の著書を読んだ。
今の「失われた30年」日本の姿を厳しく批判している。
「官民のリーダーたちの経営責任と監督責任が曖昧にされた結果である。
それが戦後の『無責任の体系』の帰結であるとすれば、問われなければ
いけないのは、戦後のあり方そのものである。集団に過剰同調圧力が
加わり、意思決定が曖昧化され、トップの責任がとれなくなるという
問題は、戦後の社会形成のあり方にも帰因するからである。」
*帰因は起因だと思う。
「安倍晋三政権の誕生とともに公然たる『歴史修正主義』」
「官庁が公然と政権に都合のよいように公文書や政府統計を改竄する」
「民間企業でも、東芝が不正会計が露呈して経営危機に陥り、
三菱自動車、旭化成建材、東洋ゴム工業、神戸製鋼・・・・
などで検査データなどの改竄が次々と起きている」
「政治家は不正疑惑があっても、誰も罰せられなくなった。
甘利明は大臣室で現金を授受して、大臣を辞任したが不起訴。
小渕優子は政治資金規正法違反、ドリルでハードディスクを
破壊して大臣辞任したが不起訴」
「いくら不正疑惑が起きても、権力者に都合の悪い文書を隠したり
改竄したりし、そして国会では当事者たちが『記憶にない』を
繰り返せば許される」
確かに指摘されることはその通りの部分が多い。
このことの批判されるのはもちろん当事者であるが、それを許している
国民にも大きな責任がある。
折しも香港では「逃亡犯条例」の改正に反対して約200万人の大規模デモが
行われて、あの微妙政治的立場の香港でも市民が声を上げている。
日本では、安保闘争以来、大きなデモがない。学生が政権を批判をする
大きな動きはまったくない。
それぐらい平和だと言っていいのか疑問です。
70年安保闘争では、東大闘争、全国国公立大学でのバリケード封鎖など
激しい反対闘争がありました。
私のいた名古屋大学でも連日地元テレビで大学のデモ、学級封鎖、
トヨタ講堂での全学大会、スト権確立投票など、政治に対する批判
が渦巻きました。私が2年生の時は授業はまったく行われず、
紛争が長期化することに、そんな若者の勢いがない去勢された時代に
なってしまったように感じます。
そんな原動力になった団塊の世代も、今では多分自民党支持層が多く、
この日本の状況を肯定する方に立ち回っているように思います。
その意味で民主党政権が政権を獲得して、その時に、東日本大震災、
原発問題と大災害が起きたこと、政権与党として慣れていない素人集団
だったことですぐに政権転落したこのことは残念な出来事として
歴史に残るのかもしれません。
無責任な政権やリーダーにとって都合のいいように歴史が
塗りかえられていく、事実が隠蔽され、改竄されていくことは阻止
しないといけません。
今回の参議院選挙でどう国民が政治に審判を下すのか、私自身も
個人的な利益でなく、国、社会ということを考えて投票したい
と思っています。
![]() |
平成経済 衰退の本質 (岩波新書) |
金子 勝 | |
岩波書店 |
ネットチェックしていて、アキラ100%は昔、椎名桔平の
付き人兼運転手、だけど
運転が下手だったようで、結局置き手紙を残していなくなった。
その経緯が面白くて、椎名桔平さんに興味を持ちました。
椎名桔平さんの印象はなんとなく端正で、クールな
感じがありますね。アウトレイジの役も良かった。
悪役をやらせてもなにかいいところがあるようなそんな
感じの人です。この人も下積み生活経験しているそうです。
いい役者さん。
三重県伊賀市出身。三重県出身いい人多いですからね。
PR記事かもしれませんが、興味のある方はどうぞ、私は読みました。
椎名桔平の子供への接し方が素敵!性格まで「イケメン」・・・
大学卒業後、アキラ100%さんは芸能事務所に就職。
事務所の掃除と電話番をした後、椎名桔平さんの付き人兼運転手
になるが、置き手紙を残して逃亡することに…。
-椎名さんが代わりに運転されていたとか-
「はい。見るに見かねて『ダメだ!代われ』って言って椎名さんが
運転席に座って、僕は今思うと最低だと思うんですけど、
なぜか後ろの席に座ろうとしたんですよ(笑)。
-そのあとお会いすることはなかったんですか-
一昨年、テレビの番組の企画でお手紙をいただいたんですけど、
本当に優しい方なんですよ。僕は逃げ出してしまったのに
全く責めることもなく、夢がかなったことを喜んで下さって、
世に出るまで20年間よく頑張ったねって温かい言葉が
つづられていて、とてもうれしかったです」
アキラ100%、バイトでの経験が影響。肉体みせることは・・・
「禅、シンプル生活のすすめ」
東京駅構内の本屋さんで目について、立ち読み。
曹洞宗の住職さんが書いたというのと、シンプルな内容と
一番最初の項が「ボーッとする時間をもつ」という、これは
私にもできるということで衝動買いしてしまいました。
ちなみに曹洞宗は我が家の宗派です。
それとチコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」も連想
してしまいました。
しかし、この「ボーッとする」のもただボーッとするのではなく、
いろいろ頭に浮かぶことをどんどん外に出す、そうすることで
自分が生かされていることに気がつき、自分が顔をだして
くるという。かなり「ボーッとする」のも難しい。
それでもやっぱり「禅」の世界、あこがれます。
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禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫) |
枡野 俊明 | |
三笠書房 |
ある研究者の自殺
多数の研究業績があったにもかかわらず、大学の研究職に
就職できない状況が続いたため、衣食住は両親に頼り、
非常勤講師やアルバイトで研究費をまかなっていたという。
2014年に男性医師と結婚したが、同居生活が破綻。
2016年、離婚届を提出したその日に自殺した。
ウィキペディアにも名前が出ている西村玲さん
朝日新聞が詳細を報道している。
大きな研究成果を上げて将来を期待されながら、自ら命を絶った女性がいる。
享年43歳。多くの大学に就職を断られ、追い詰められた末だった。
西村玲(りょう)さん、2016年2月2日死去。
東北大学で日本思想史を学んだ。江戸中期の普寂(ふじゃく)という
僧侶に注目した仏教の研究で、04年に博士(文学)に。
都内の多摩地区にある実家に戻って両親と同居しながら、研究に打ち込んだ。
09年度に「日本学術振興会賞」と「日本学士院学術奨励賞」を相次いで受賞。
学術奨励賞を受けた6人のうち、文科系は2人だけ。
宗教研究としては初の受賞だった。
指導した末木文美士(ふみひこ)・東京大名誉教授は
「若手のリーダーとして、次々と新しい領域を切り拓き、
ほとんど独壇場と言ってよい成果を続々と挙げていた」と記している。
「家族と安定がほしい」心を病み、女性研究者は力尽きた
こんな風に優秀な前途がある人が最低限の研究、生活ができなくなり
自ら命を落とす。なんとも切ない。
このニュースを知って本当に、なんで日本でこんなことが
起きるのか残念です。
スポットライトが当たるところにはいろいろ就職先があるのでしょうが、
この方が研究テーマにしたジャンルは厳しかったのでしょう。
ウィキペディアを見ると論文など本当にすごい数を発表して
おられます。
大学はもちろん学生を養成する場でもありますが、研究をする場でも
あります。こんな人達も仕事ができる場を確保できないのでしょうか?
2004年に本屋大賞ができて、もう15年ですか、いつの間にか定着
してきましたね。しかも販売効果も大きいようです。
この本屋大賞は「新刊を扱う書店(オンライン書店含む)の書店員」の
投票によってノミネート作品および受賞作が決定される本当に本屋さんが
推薦する本という意味でニュートラルなので、毎年注目しています。
今年は「そして、バトンは渡された」だそうです。
17歳の少女、森宮優子。彼女は血の繋がらない親の間をリレーされ、
4回も名字が変わっています。
しかし当の本人は「困った。全然不幸ではないのだ」とひょうひょう
としていて......。身近な人が愛おしくなる、著者会心の優しい物語です。
ちょっと私はこの手の本は少し苦手なんですが、本屋さんが
薦めるので、たぶん読めば面白いでしょうね。
著者の森宮優子さんは1974年大坂出身で、過去にいろいろ輝かしい
経歴の持ち主の作家なんですね。いろんな賞を受賞されています。
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【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された |
瀬尾まいこ | |
文藝春秋 |
ちなみに過去の大賞は
2018年 『かがみの孤城』辻村深月(著)ポプラ社
2017年 『蜜蜂と遠雷』恩田陸(著)幻冬舎
2016年 『羊と鋼の森』宮下奈都(著)文藝春秋
2015年 『鹿の王』上橋菜穂子(著)KADOKAWA 角川書店
2014年 『村上海賊の娘』和田竜(著)新潮社
2013年 『海賊とよばれた男』百田尚樹(著)講談社
2012年 『舟を編む』著/三浦しをん(光文社)
2011年 『謎解きはディナーのあとで』著/東川篤哉(小学館)
2010年 『天地明察』著/冲方丁 (角川書店)
2009年 『告白』 著/湊かなえ(双葉社)
2008年 『ゴールデンスランバー』 著/伊坂幸太郎(新潮社)
2007年 『一瞬の風になれ』著/佐藤 多佳子(講談社)
2006年 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』著/リリー・フランキー(扶桑社)
2005年 『夜のピクニック』著/恩田 陸(新潮社)
2004年 『博士の愛した数式』著/小川 洋子(新潮社)
と過去の大賞をみると半分も読んでないんですね。
まあちょっと自分が好きなジャンルじゃないとね。
この中では「ゴールデンスランバー」が面白かったですね。