教育テレビで趣味悠々“茶の湯 表千家 千宗左 茶をたしなむ”という番組をやっていることは以前ご紹介した。ここ2回は炉の薄茶点前と客の作法の勉強だった。裏千家と何処が違うのかと興味深々で見入った。
現在茶道の世界にはたくさんの流派があるが、そもそも村田珠光→武野紹鴎→千利休と大成され、そこから様々な流派に広がっていったのであって、基本的な流れや人をもてなすという根本精神は変わらないように思うし、時を経て変化することは自然の流れであったとも感じる。
十六年裏千家に学ぶ私には裏の作法や約束事しかわからないが、機会があれば他の流派のお席にもお邪魔する。すると発見あり、新たな知識や人とのふれあいを得て勉強になることが多い。今回の番組もそういう意味で大変勉強になっている。
炉の薄茶での表と裏の差はこんなところにあった。見落とした部分もあるかもしれませんが、書きとめてみました。表の方で違うと思われたらご指摘下さい。
表と裏と微妙に違うものですね。
①表では席に入る時は左足から、出る時は右足から。裏では反対。
②表では建水を持って点前座にまっすぐ入ってそのまま座り、建水から取り出した蓋置を手に乗せて斜め客付に向き、柄杓を蓋置の上に引いて総礼する。裏では一番最初に席に入る時に総礼をし、建水を持って入り立ったまま斜め客付に向き、その後座る。そのままの位置で柄杓を構えてから蓋置を出し、その後蓋置の上に柄杓を引く。
③袱紗さばき、表はポンと音を鳴らしてから捌く。裏は鳴らすのは特別な時(茶通箱など同じ手をしない為)のみ。
④茶筅通し、表は下でくるりと茶筅を回してから上に持ち上げる、裏は上にそのまま持ち上げて回しながら下に戻す。
⑤表では茶筅通しを始めたら次客にお先に、次に亭主にお菓子頂戴しますと声をかけてから取り回す。裏では、茶杓を亭主が握った時点でお菓子をどうぞと亭主が声をかけ、すると正客は次客にお先にと言ってお菓子を取り回す。
(*但し、今回主菓子と干菓子両方を使用していたので、取り回しのタイミングは通常は違うのかもしれない)
(*主菓子鉢の食籠(蓋付きの鉢)。蓋を都度閉めて次客に回してもよいし、開けたまま蓋が後を追う形でまわしても良い。臨機応変に。)
⑥亭主が点てたお茶をお客に出す時、表では正面を向いて、裏では点前の位置(斜め)のまま。
⑦茶碗の拝見は表は畳のへり内で、裏はへり外で。次客に回す場合は両方ともへり内回し。
⑧棗・茶杓の拝見も表は畳のへり内で、裏はへり外で。
表では棗を次客との間(へり内)に置き、お先にと言ってから棗を自分の正面に戻して拝見。裏では、棗は正客の左へり内に取り込んで次客にお先にと言う。
最後、末客から正客に諸道具が戻されると、正客は道具を亭主に返す前に再度名残の拝見をする。用意してくれた亭主への心入れだそう。
⑨替茶碗を使用しての点前では、点前座に持ち込んだ替茶碗は、表では建水の上に、裏では建水の下に置く。極寒の時は、主茶碗で茶筅通しをした後の湯を建水に捨てずに替茶碗に入れて温めておいてもよい、とおっしゃっていた。
一般に裏の方が動きが派手で、表の方が地味というか、自然だと聞きます。確かに柄杓を構えたり、ポーズをとるのは裏の方が多いかもしれません。今回見ていて、表の点前の方がサラサラと流れていく感じがしました。個人的には鏡柄杓(柄杓の合を見つめて精神を落ち着ける)等きりりと美しく好きなのですが、表のお点前を見るとこれまたすっきりとして味わいがあるなと思います。やっていくうちに亭主自体の味わいがお点前に出てきて、表や裏といった違いはあまり気にならなくなるものなのかもしれませんね。
現在茶道の世界にはたくさんの流派があるが、そもそも村田珠光→武野紹鴎→千利休と大成され、そこから様々な流派に広がっていったのであって、基本的な流れや人をもてなすという根本精神は変わらないように思うし、時を経て変化することは自然の流れであったとも感じる。
十六年裏千家に学ぶ私には裏の作法や約束事しかわからないが、機会があれば他の流派のお席にもお邪魔する。すると発見あり、新たな知識や人とのふれあいを得て勉強になることが多い。今回の番組もそういう意味で大変勉強になっている。
炉の薄茶での表と裏の差はこんなところにあった。見落とした部分もあるかもしれませんが、書きとめてみました。表の方で違うと思われたらご指摘下さい。
表と裏と微妙に違うものですね。
①表では席に入る時は左足から、出る時は右足から。裏では反対。
②表では建水を持って点前座にまっすぐ入ってそのまま座り、建水から取り出した蓋置を手に乗せて斜め客付に向き、柄杓を蓋置の上に引いて総礼する。裏では一番最初に席に入る時に総礼をし、建水を持って入り立ったまま斜め客付に向き、その後座る。そのままの位置で柄杓を構えてから蓋置を出し、その後蓋置の上に柄杓を引く。
③袱紗さばき、表はポンと音を鳴らしてから捌く。裏は鳴らすのは特別な時(茶通箱など同じ手をしない為)のみ。
④茶筅通し、表は下でくるりと茶筅を回してから上に持ち上げる、裏は上にそのまま持ち上げて回しながら下に戻す。
⑤表では茶筅通しを始めたら次客にお先に、次に亭主にお菓子頂戴しますと声をかけてから取り回す。裏では、茶杓を亭主が握った時点でお菓子をどうぞと亭主が声をかけ、すると正客は次客にお先にと言ってお菓子を取り回す。
(*但し、今回主菓子と干菓子両方を使用していたので、取り回しのタイミングは通常は違うのかもしれない)
(*主菓子鉢の食籠(蓋付きの鉢)。蓋を都度閉めて次客に回してもよいし、開けたまま蓋が後を追う形でまわしても良い。臨機応変に。)
⑥亭主が点てたお茶をお客に出す時、表では正面を向いて、裏では点前の位置(斜め)のまま。
⑦茶碗の拝見は表は畳のへり内で、裏はへり外で。次客に回す場合は両方ともへり内回し。
⑧棗・茶杓の拝見も表は畳のへり内で、裏はへり外で。
表では棗を次客との間(へり内)に置き、お先にと言ってから棗を自分の正面に戻して拝見。裏では、棗は正客の左へり内に取り込んで次客にお先にと言う。
最後、末客から正客に諸道具が戻されると、正客は道具を亭主に返す前に再度名残の拝見をする。用意してくれた亭主への心入れだそう。
⑨替茶碗を使用しての点前では、点前座に持ち込んだ替茶碗は、表では建水の上に、裏では建水の下に置く。極寒の時は、主茶碗で茶筅通しをした後の湯を建水に捨てずに替茶碗に入れて温めておいてもよい、とおっしゃっていた。
一般に裏の方が動きが派手で、表の方が地味というか、自然だと聞きます。確かに柄杓を構えたり、ポーズをとるのは裏の方が多いかもしれません。今回見ていて、表の点前の方がサラサラと流れていく感じがしました。個人的には鏡柄杓(柄杓の合を見つめて精神を落ち着ける)等きりりと美しく好きなのですが、表のお点前を見るとこれまたすっきりとして味わいがあるなと思います。やっていくうちに亭主自体の味わいがお点前に出てきて、表や裏といった違いはあまり気にならなくなるものなのかもしれませんね。
>基本的な流れや人をもてなすという根本精神は変わらないように思うし、時を経て変化することは自然の流れであったとも感じる。
全く賛成です。
藪内流と比べると、表千家と裏千家は似ている部分が多いと思うのですが、やはり微妙に違う部分があるのですね。
藪内流のお点前の違いを参考までに。
①席に入る時、出る時ともに右足から。座るときは、右、左、右と半歩ずつ下がってから座ります。
②席入り前に礼をし、柄杓と蓋置を右手に、建水を左手に持って入ります。座る向きはお点前の型によって、正面であったり、斜めであったりします。
③袱紗さばきは全く違います。文字で表すのは難しい・・。
④茶筅通しは、斜め右に持ち上げます。平茶碗の時は上に持ち上げます。
⑤茶筅通しが始まったらお菓子をいただきます。
⑥亭主が点てたお茶をお客に出す時は、お点前の位置のまま出します。
⑦お茶をいただくとき、基本的に茶碗を回しません。絵柄があるときには少し回してよける程度です。
⑧棗・茶杓の拝見はへり外です。出し袱紗(古袱紗の大きいものです)の上にのせて拝見します。
⑨替茶碗を使用しての点前では、点前座に持ち込んだ替茶碗は、建水の上に置きます。
他にも違う部分はあるのですが、主なところだけあげてみました。
以前に習っていた裏千家と比べて、藪内流の方がやりやすいと思う点は、席入りのときに柄杓と蓋置を右手ににぎりこんで入るので、建水の上から柄杓がすべり落ちることがありません。それから、裏千家では男子は袱紗を使わずに釜の蓋を開けますが、藪内では男子も袱紗を使って開けます。やはり素手だと釜の蓋は熱いです。
表千家の「水が流れるような自然なお点前がよい」という言葉に「なるほど!」と感心していました。
そこで、この前のお稽古でそれを意識してやってみました。そうしたら、茶巾をたたみ終わった頃に先生から「もっと、きちっとしないとだめ」と言われてしまいました。藪内では、お点前にある程度メリハリをつけないといけないようです。やはり流派によって違いますね・・。
表では足の運びが半畳3歩が基本ですので退出するときはたぶん左足になると思います。
男子の手前が裏流と、 とても似ています
膝をくりませんし、濃茶の客の所作などそっくりです
もともと先祖がご兄弟でしたものね
替茶碗を暖める為湯を入れる所作は嶋台茶碗を使う
お手前のとき、と思っていましたが、寒いときの基本のお持て成しの心ですね
今週から濃茶長板の手前です。 書き込み楽しみにしています。
久田宗也先生の飄々とした解説も味わいがあり、毎回TV見ております。
tamago様の裏と表の違いを詳しく読ませていただき、「そうそう、そうでした」と頷いています。
あと、私が気がついたことは、襖の開け閉め方です。手懸りを取るのに裏まで手を回してするところが独特でした。
表さんは 全体に優しい、優雅な感じが・・・。
実は最初にお茶のお稽古をしたのは、表千家でした。
5年くらいお稽古したはずなのに、
こんなに違いがあったのかとびっくりしてました。
自分もそうしていたはずなのに、すっかり忘れてますね。
ただ、今でも塵打ちはいい音出せるんですよ、私(笑)
月釜で他流派のお点前を見るのが新鮮で
楽しみのひとつになってます。
NHK教育テレビは結構面白い番組が多いです。お茶については色々な流派が交代でやっているようなので、これからも他の流派のものがあれば見たいと思います。
大道はかわりませんが詳いところはかわります
って誰かのブログで読んで なるふぉどと関心したものです
裏千家は又隠 本勝手4畳半曲り茶道口 の茶室が根本 第一歩を右足から入ると自然と体が正客の方を一番最初に向きます
それに対して表千家のお茶室は突っ込み
従って左足から踏み出すことによって体の正面が正客に向きます
大日本茶道学会は 正客が座っている場所により 右からはいるか左からはいるのか 決まります
学生の時先生は時々座る位置を変えて座り 茶道口の戸を開けたら その時により立つ足を替える 稽古をしましたぁ
ひょっこりひょうたん島で ドンガバチョが 泥棒の足の一歩で ぬぬ左から 表でござる っていったのを今でも覚えています
お点前でなく以前 竹台子で風炉が真ん中に据えてあるのを見て 「表さんは 竹台子で中置をする」と思ってしまいましたぁ。
流儀が違うと 考え方が違う 何をどう 捉まえているのか そこがおもしろいですねぇ
自分的にはスキです
裏千家で濃茶 楽で練ると 素手で茶碗を持ちます
楽以外は古帛紗にのせていただくのですが
楽茶碗を通して伝わる 暖かみがスキです
裏千家も習っていらしたからよくご存知ですね。
袱紗捌きは随分違う様子。薮内流袱紗捌きを見る機会を楽しみに待つことにします。
流れるような点前、先生に注意されましたか。裏もある程度メリハリをつけないとダメな気がします。個人的にはお茶を点てるまでと片付けでは緩急をつけた方がいい気がします。点てるまではゆっくりと、片付けはテキパキと。
私の先生は家元の点前を初めて拝見した時感動して、そのお点前がいいのだと思って真似したら、叱られたそうです。広いところで人に見せる場面だった為、ひとつひとつの点前の動きが大きかったらしいのです。普段のお点前でそんな大きな動きをしたら変だと。
TPOに合っていて、その人らしさのあるお点前が一番なのかもしれません。