茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

夏の風物詩

2005-08-13 21:53:32 | m-tamagoの物想い
 日本の夏の風物詩といえば、花火、浴衣、風鈴、蚊取線香、盆踊り、夏祭り、すいか、うちわ、海水浴等など数え切れない。
 今日は下町の夏祭りと花火大会を友人と楽しんできた。“わっしょい”という掛け声と共に行進する御神輿は美しく、担ぐ人々が汗だくで生き生きとしているのがなんとも印象的だった。夜空に咲く大輪の花火もすばらしかった。花火は見た目ももちろんだけど、あのドーンという音と身体に響く振動がなんともいえない。たまや~、かぎや~と叫びたくなった。まさに夏を満喫の一日だった。

 最近夏になると水着売場と一緒に浴衣売場も賑わうようになった。もともと浴衣は湯帷子(ゆかたびら)と言われ、湯浴みをする際に直接肌をさらさない為に着ているものだった。そこから、風呂上りに汗を取る為に着るものとなったが、外に出かける時に着る類のものではなかった。洋風に言えばバスローブみたいなものなのだ。だから私は電車で浴衣姿の女性を見ると、なんとなく心もとない感じがしてしまう。とはいえ、浴衣をきっかけに若い人が着物に興味を持ち、身に付けようとすることはいいことだなとも思っている。最近は生地もしっかりしているし、柄も色々だしファッションのひとつとして楽しめる。友人の浴衣も彼女にぴったりの柄と色でとても素敵だった。
 小さい頃、近所で行われる盆踊りに行く時は母が浴衣を必ず着せてくれ、汗だくになるまで踊ったことはなつかしく、私の元風景のひとつにもなっている。その日は朝からウキウキで、午後に予行演習の音楽が流れてくるともう一刻も早くでかけたくてそわそわした。ひとしきり踊った後は縁日で金魚掬い、ヨーヨー掬い、わたあめ、すいか、焼き鳥を食べて、また踊る。台にのぼるよう促された日は誇らしく感じたものだった。
 
 夏の着物は絽や紗など涼しい生地で出来ているとはいうものの、着てでかけると帯をしめている辺りは暑い。着物は後の手入れが大変だが、最近はポリエステルで出来た水洗い可能なものもある。とはいえ、なかなか夏に着物を着ようという気にはならない。この間はお稽古に浴衣で来た方がいた。先生は足捌きの練習にもなるし、暑いからそれもいいわね、とおっしゃっていた。浴衣にはそんな使い方もある。

 夏のお茶のお稽古はとにかく暑い。お稽古場は先生が冷房を入れて下さるが、水屋に行くと汗だく。でも、葉蓋を使った点前やガラスの茶碗、洗い茶巾、名水点てなど、夏らしいお点前で涼む。日本人はこういう風に涼しい工夫をして、暑いことを楽しんできたんだなあと思う。都会では風鈴の音も聞かなくなって久しいが、たまに耳にすると心地よい。ああ、縁側でスイカを食べながら線香花火を楽しみたくなってきた!皆さんは夏を楽しんでいますか?
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