『茶遊庵』が発足して1年10カ月。
最初の生徒がお稽古を始めて、1年8カ月。
2023年10月7日に、初のお茶会”みのり茶会”を開きました。
和室での所作、盆略点前から始め、
風炉の薄茶平点前拝見なし、拝見あり、丸卓、
その間に、茶箱などそれぞれのペースでお稽古を頑張ってきました。
その姿を見ていて、発表の場、お点前を披露する場を設けたいと思うようになりました。
美味しいお茶をお客様に心をこめて点てたり、美味しいと言ってもらったり、
そのやりとりや雰囲気を味わってこそ、
日頃のお稽古が生かされ、次の成長に繋がると思うからです。
私自身も大学茶道で、新入生茶会を開いて頂き、初めてお点前をした時のこと、
とても緊張しましたが、晴れやかで嬉しかったことを今も思い出します。
親子茶道の生徒がお点前をして、大人茶道の生徒がお客様として入る、
それぞれが招待したい身近なお客様を招くという形で、
練習茶会を10月にする旨を3月に伝えました。
それから半年余り、皆、更に一生懸命お稽古を頑張りました。
私もお茶会を催す側になるのは初めてのことで、
参加者が決まると段取りを考えたり、道具組を考えたり、思い付く準備を進めました。
茶道具ゼロからの出発なので、立派なお道具はありませんが、
縁あって私のところに集まってくれたお道具たちで、
この実りの秋の季節に成長を分かち合う喜び、
これからも様々に色づく紅葉のように明るく彩られた道が続いていきますように
との願いをこめて、道具組を考えました。
茶会のメインとなる掛軸だけは
茶会開催を決めてから、
子どもたちにも読め、わかりやすい言葉で、
私が生徒に贈りたい、伝えたい禅語はなんだろうと考えて、
探して出会ったもの。
「主人公」 立花大亀老師
「主人公」とは、ドラマや映画ではヒーロー、ヒロイン、中心人物を指しますが、
禅語では、
「誰しもの中にある純粋無垢な心」 「真の自己」
を意味します。
近年は様々な刺激や情報が多く、迷ったり、心乱れることも多くなっています。
だからこそ、主体的な自分というものをはっきり自覚する必要があります。
自分を見失うな
自らの心と向き合いなさい
と教える言葉です。
『茶遊庵』の生徒は、全くの初心者からお稽古を始め、
点前を通して自分や茶道と向き合ってきました。
その成果を存分に出してほしい。
そして、これからも自分がどうあるべきか、どうしたいのか、
時々振り返り、自身と向き合いながら、
自他を大切に過ごしてほしいと思いました。
生徒たち、水屋では緊張の面持ちでしたが、点前座に向かうと落ち着いて手が動いていました。
私は後ろに座っていて何も声をかけることはできないから、
自分でやりきってね、と伝えていました。
あとで、実はここを間違えちゃったという報告を受けましたが、
やりきった満足な表情が印象的でした。
おばあさまやお父様を招待される方が多く、折角なので点前座の近くに座って見て頂きました。
立派な亭主ぶりに驚かれたようで、
茶道を習っていると聞いていたけれど、小さい孫がここまでできるとは思わなかった、
これからもお稽古を続けた方がいいと主人から太鼓判を押されたとのお言葉も頂き、
嬉しい限りでした。
水屋からの点てだしのお運びも、経験しました。
お運びもお稽古の時に1回練習しただけでしたが、よく頑張りました。
4席目にはいつ何をしたらよいのか気づくようになり、席の合間に棗の抹茶をなおしたり、
お菓子を器に盛りつけたり、積極的に動いていて頼もしく感じました。
いつ、だれが、どんな風に動いているのか、よく見ていたようです。
学校のお友達を招待した小学生の生徒がいて、お母様が正客となり、
席入りを一緒に。
茶席は初めてのお友達に、お母様が細やかに教えていらっしゃいました。
沢山の子どもたちに茶会、茶席を経験してもらいたい私としては嬉しい風景でした。
出入りがあったので、全員の集合写真ではありませんが、茶会の最初と最後に写真を撮りました。
ピースをしてくれた子もいて、笑顔溢れる楽しい写真も撮れました。
茶会を楽しんでくれたのかしら、終わってホッとしたのかしらと嬉しくなりました。
席主の私はバタバタしっぱなしで、指示が出しきれていないと感じることばかりでした。
次に生かしていきたいと思います。
〇今回、正客を大人の生徒がしましたが、急遽決めて入って頂いたので、
きちんと伝えきれていなかったことがあり、申し訳なかったこと。
〇正客のお茶が出るタイミングと裏からの点て出しのタイミングが
合わなかったこと。
〇席が始まってすぐ主菓子の取り回しをしてもらったけれど、
初めての方が多く、回すのに手間取り、お茶が先に出てしまったこと。
などなど、やはり、全員が茶会が初めてだったため、
亭主と客と水屋のタイミングが合わないということが大きな課題となりました。
でも、みんな、誰がどう動くのかが見えたので、
次はもっと上手にお互いのタイミングがはかれるだろうと思います。
茶会後のお稽古では、
小学生が頑張っているのを見て、私も益々頑張ろうと思った。
人のお点前を見るのはとても勉強になった。
茶会ってこういうものなんだと初めて知り、勉強になった。
席と席の間の時間があり、お点前の後にゆっくり家族で話せてよかった。
などなど、それぞれに学びと気づきがあったようで、よかったと思いました。
新しい経験をして、皆、また茶道の世界に一歩深く足を踏み入れたのではないでしょうか。
色々反省点はありつつも、お茶会を全員で作り上げることが出来たことは素敵なことでした。
1人1人にとってよい一日になったことを願いつつ。
最初の生徒がお稽古を始めて、1年8カ月。
2023年10月7日に、初のお茶会”みのり茶会”を開きました。
和室での所作、盆略点前から始め、
風炉の薄茶平点前拝見なし、拝見あり、丸卓、
その間に、茶箱などそれぞれのペースでお稽古を頑張ってきました。
その姿を見ていて、発表の場、お点前を披露する場を設けたいと思うようになりました。
美味しいお茶をお客様に心をこめて点てたり、美味しいと言ってもらったり、
そのやりとりや雰囲気を味わってこそ、
日頃のお稽古が生かされ、次の成長に繋がると思うからです。
私自身も大学茶道で、新入生茶会を開いて頂き、初めてお点前をした時のこと、
とても緊張しましたが、晴れやかで嬉しかったことを今も思い出します。
親子茶道の生徒がお点前をして、大人茶道の生徒がお客様として入る、
それぞれが招待したい身近なお客様を招くという形で、
練習茶会を10月にする旨を3月に伝えました。
それから半年余り、皆、更に一生懸命お稽古を頑張りました。
私もお茶会を催す側になるのは初めてのことで、
参加者が決まると段取りを考えたり、道具組を考えたり、思い付く準備を進めました。
茶道具ゼロからの出発なので、立派なお道具はありませんが、
縁あって私のところに集まってくれたお道具たちで、
この実りの秋の季節に成長を分かち合う喜び、
これからも様々に色づく紅葉のように明るく彩られた道が続いていきますように
との願いをこめて、道具組を考えました。
茶会のメインとなる掛軸だけは
茶会開催を決めてから、
子どもたちにも読め、わかりやすい言葉で、
私が生徒に贈りたい、伝えたい禅語はなんだろうと考えて、
探して出会ったもの。
「主人公」 立花大亀老師
「主人公」とは、ドラマや映画ではヒーロー、ヒロイン、中心人物を指しますが、
禅語では、
「誰しもの中にある純粋無垢な心」 「真の自己」
を意味します。
近年は様々な刺激や情報が多く、迷ったり、心乱れることも多くなっています。
だからこそ、主体的な自分というものをはっきり自覚する必要があります。
自分を見失うな
自らの心と向き合いなさい
と教える言葉です。
『茶遊庵』の生徒は、全くの初心者からお稽古を始め、
点前を通して自分や茶道と向き合ってきました。
その成果を存分に出してほしい。
そして、これからも自分がどうあるべきか、どうしたいのか、
時々振り返り、自身と向き合いながら、
自他を大切に過ごしてほしいと思いました。
生徒たち、水屋では緊張の面持ちでしたが、点前座に向かうと落ち着いて手が動いていました。
私は後ろに座っていて何も声をかけることはできないから、
自分でやりきってね、と伝えていました。
あとで、実はここを間違えちゃったという報告を受けましたが、
やりきった満足な表情が印象的でした。
おばあさまやお父様を招待される方が多く、折角なので点前座の近くに座って見て頂きました。
立派な亭主ぶりに驚かれたようで、
茶道を習っていると聞いていたけれど、小さい孫がここまでできるとは思わなかった、
これからもお稽古を続けた方がいいと主人から太鼓判を押されたとのお言葉も頂き、
嬉しい限りでした。
水屋からの点てだしのお運びも、経験しました。
お運びもお稽古の時に1回練習しただけでしたが、よく頑張りました。
4席目にはいつ何をしたらよいのか気づくようになり、席の合間に棗の抹茶をなおしたり、
お菓子を器に盛りつけたり、積極的に動いていて頼もしく感じました。
いつ、だれが、どんな風に動いているのか、よく見ていたようです。
学校のお友達を招待した小学生の生徒がいて、お母様が正客となり、
席入りを一緒に。
茶席は初めてのお友達に、お母様が細やかに教えていらっしゃいました。
沢山の子どもたちに茶会、茶席を経験してもらいたい私としては嬉しい風景でした。
出入りがあったので、全員の集合写真ではありませんが、茶会の最初と最後に写真を撮りました。
ピースをしてくれた子もいて、笑顔溢れる楽しい写真も撮れました。
茶会を楽しんでくれたのかしら、終わってホッとしたのかしらと嬉しくなりました。
席主の私はバタバタしっぱなしで、指示が出しきれていないと感じることばかりでした。
次に生かしていきたいと思います。
〇今回、正客を大人の生徒がしましたが、急遽決めて入って頂いたので、
きちんと伝えきれていなかったことがあり、申し訳なかったこと。
〇正客のお茶が出るタイミングと裏からの点て出しのタイミングが
合わなかったこと。
〇席が始まってすぐ主菓子の取り回しをしてもらったけれど、
初めての方が多く、回すのに手間取り、お茶が先に出てしまったこと。
などなど、やはり、全員が茶会が初めてだったため、
亭主と客と水屋のタイミングが合わないということが大きな課題となりました。
でも、みんな、誰がどう動くのかが見えたので、
次はもっと上手にお互いのタイミングがはかれるだろうと思います。
茶会後のお稽古では、
小学生が頑張っているのを見て、私も益々頑張ろうと思った。
人のお点前を見るのはとても勉強になった。
茶会ってこういうものなんだと初めて知り、勉強になった。
席と席の間の時間があり、お点前の後にゆっくり家族で話せてよかった。
などなど、それぞれに学びと気づきがあったようで、よかったと思いました。
新しい経験をして、皆、また茶道の世界に一歩深く足を踏み入れたのではないでしょうか。
色々反省点はありつつも、お茶会を全員で作り上げることが出来たことは素敵なことでした。
1人1人にとってよい一日になったことを願いつつ。