
穿った見方なら、いくらでもできます。福島県を訪問したときに対策の不備を糾弾されてタジタジとなってしまったんだそうで、その鬱憤ばらしだったという説もあります。自民党vs民主党の確執だという説もあります。ヤクザだという説、ボンボンだという説、いろいろとあるわけですけど、しょせんは穿った見方です。どんな説を持ち出したところで、宮城県民の一人としての憂さは晴れません。本当に不愉快でした。
大臣が言っていること、基本的には間違ってはいないと思うのですよ。特に、水産特区の問題。「地元のコンセンサスが得られていないような政策を、国として支援するわけにはいかない」ということですからね。当然のことです。その点だけは大臣を支持しておきたいと思います。でも、それを「コンセンサス取れよ」「何もしないぞ」みたいな言い方をされては、カチンときます。カチンカチンときます。本当に本当に不愉快でした。
できることなら、お辞めになっていただきたいですね。あの大臣に担当されるくらいなら、復興なんかできない方がいいとさえ思ってしまいます。
カエサルが心配しちゃうのは、こうした松本復興相に対する反感が村井知事への支持へとつながって、水産特区の問題がすんなりと通ってしまうようなことがあるんじゃないかということです。
カエサルは、漁業・水産業のことはわかりません。壊滅的な打撃を受けたということはわかるし、単純に復興することはできないということもわかります。そうなると、「どうすれば復興できるのか」という方法論の前に、「何のために復興するのか」という目的論について考えてみる必要があると思っているところです。
何のために漁業・水産業を復興させる必要があるのか。国民の食生活のためなのか、宮城県の経済のためなのか、漁業・水産業に従事している人たちのためなのか。もちろん、いずれも重要であることは言うまでもないのだけど、これらをバランスよく、玉虫色に・・・などということになると、どの目的も達成できないということになったりします。
カエサルは、村井知事の水産特区構想に反対しているわけではありません。反対できるほど詳しいことを知らないのです。気になってはいて、懐疑的ではあるんですがね。かなり強く懐疑的であると言ってもいいんだけど、はっきりと反対と言えるほどの知識もないし、考えてもいません。でも、当の被災者である漁業・水産業従事者のみなさんが反対しているような復興策って、ありえない・・・と思うんですがね。
そんなカエサルが、今回の松本事件で、刹那的ではあるけれど、村井知事がんばれ、水産特区を実現させよう・・・なんて気持ちになっちゃったんですよ。怖いですね。
今日の記事、こんなことを書くつもりじゃなかったんですよ。ワニさんをアニメにして、ワニさんに何かしゃべってもらおうと思っていただけなんですよ。
とりあえずアニメができて、じゃあ、どんなことをしゃべってもらおうかな・・・なんて思ったんですけど、カエサルの頭の中には松本さんと村井さんしかいなかったので、こんな記事になっちゃいました。
ああ、そうだ。TBC(東北放送)のことは褒めておきたいな。
大地震直後のラジオ放送といい、今回の報道といい、TBCは素晴らしかったです。魂を共有した・・・という思いがしました。
この後も、水産特区や女川原発などなど、いろんな問題を扱わねばならないわけだけど、がんばって欲しいですね。
「コンセンサス取れよ」なぜ、普通に日本語で言えないのか、
そんなことまでムカついてきます。
今回の事件、大臣が代わってそれでおしまいということではなく、国と自治体との関係についてひとつの基準をつくったということになると思います。
国と自治体は対等の立場というタテマエはありますが、金を交付する/されるという関係がある以上、国の立場が強くなるのはしかたがありません。でも、いくら何でも、あのような態度をとることは許されないということですよね。
これを機に、国にも、自治体にも、がんばって欲しいですね。