映画を観たよ

ただ今、休止中。
その内戻ってくる予定です

Love Letter&スワロウテイル

2007-07-12 | ラ行の映画
岩井監督特集@早稲田松竹
嬉しいことに観たいと思っていた作品が2作ともやっていて♪
2作とも10年も前の作品。


Love Letter
全体に流れる空気がとっても穏やかでした。
恋人の死に向き合えない寛子と、彼女の亡くなった恋人同姓同名の樹の文通。寛子は樹の手紙によって、今の恋人に支えられ彼の死に向き合う。
樹も手紙を書くことによって、初恋を思い出す。
それらが優しい光をいっぱいつかって紡がれていく。ホント光を撮るのが巧いです。それで、なんか安心し切っちゃって観ていました。
特に樹の思い出は似たような感じことがクラス内であったので(私じゃないけど)
だからすごくリアルで。いかにも中学生らしいです。
でも、二人の関係はそんなことありつつも、最初からいい感じだったな。
その嫌な思い出が少しずつ懐かしいものに。それは何となくこちらに伝わるから、思わず笑顔に。
一方の寛子も控えめだけど意志の強い人。ついでに、今彼がホントにいい人。
だからこそ胸の内を吐きだせたんだろうなって。
「お元気ですか~?」って叫ぶのはこの映画だったのね。
彼の思い出を知って、現実を見てね。
死を恋とともに扱っているけど、決して重くなくてむしろ、ほわんとこちらの心に入ってくる感じ。
最後の絵を観た瞬間に、なんて素敵な映画を観たんだろうって思いました。
それに手紙ってやっぱいいな。ほとんど出したことないしラブレターなんて・・・見たことないかも。でも手紙書くのって何となく楽しいよね♪
図書室のカードも懐かしい。あれ、名前見るのすごい好きだったな。
彼は手紙にも、人のなかにも生きていた証がたくさんあるんだね。
中山美穂の天真爛漫な姿と、控えめな姿の2役がとてもよかった。
すーっと胸に入る音楽も、心地よかったです。


スワロウテイル
それまで3作観て、とちょっと趣が違う感じを受けました。
でも、ずーっと画面に釘づけでした。
近未来のイェンタウンを舞台にイェンタウンと呼ばれる人々の生活。
現実と悲しみと暴力。それでも夢を掴もうと、必死に生きる方法を見つけ掴み、取り戻そうとする人々。
手に入れたと思ったら、こぼれ落ちていく。
そんな厳しい状況下は、観ているだけでも痛々しく辛いのに、視線は優しい気がしました。たくましくもあり、明るくもあり。人間は成長していく。
日本語、チャイ語、英語が混じる世界はとても混沌としていて、希望もなさそうで。
映像もとてもよくって、架空の街なのになんだかリアリティーがあって、アヘン街なんかはすごく怖かった。
でもフェイホンの最期はあまりにも悲しくて寂しかった。なんか色んな今までのことが無駄に見えるくらいに。
それでも彼らは成長し明るく生きていくんだろうなって。
お金にまつわることがたくさん出てくるんだけど、お金が持つ人を動かす力ってやっぱりすごいと思う。
それが全てってわけではないけど、生きるための一番必要な手段ですもの。
でも小学生に偽造手伝わせるのゾッとした。誰もランドセルの中にそんなものを持ってるなんて思わないよね。彼らもお金もらえるからやってたんでしょう。
そんなお金にまつわるものは、破ったりして頂けないものもありました。
Charaは最初全然わかんなかったけど、声聞いてたらCharaじゃん!って。すごくよかったです。
人に壁を作らず、人を引き付けるグリコの魅力がいっぱいでした。
彼女に助けられたアゲハも成長していく。表情は明るくなり、後半はすべてを取り戻そうと真っすぐ前を見つめてる。その姿に迷いはないのよね。
あと、音楽もすごくよかった!
イェンタウンバンドの優しい高音の歌声と、ぐわんってくる音楽そのものがとてもよかった。
あと、場に似合わないマイラバがすごくよくって。また聞きたくなったな。

来週は「花とアリス」「リリイシュシュのすべて」
多分行っちゃうと思います。テストだけど(苦笑

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お元気ですか (kazupon)
2007-07-29 13:10:58
なななさん

遅くなりましたが誕生日おめでとうございます。
おっ2本続けてご覧になったんですね。
「Love letter」の方はちょっと遅れてDVDで観て
大感激した記憶があります。日本にもこんなに
繊細な美しい映画が撮れる若手監督が出てきたのかと・・。
当時はかなりオシャレ系(死語)の雑誌でイケてる!
みたいな取り上げられ方だったので、その感じが
ちょうど沸点だった頃の「スワロウテイル」の
初日は大阪の映画館がほとんど若い子で長ーい
行列が出来てたのを思い出しました。
以降、あまり派手にマスコミとコラボしなくなってて
岩井監督の映画ってややダークな方向にいってる
のかもってちょっと思ってます。^^
「四月物語」もゼヒ。でも新作観たいですよね。
「市川昆物語」もイソイソと観に行った自分^^
返信する
私は元気です (ななな)
2007-07-29 21:56:51
kazuponさん
わざわざありがとうございます

イソイソと観に行ってきました。
「Love Letter」ってあの山に叫んでいるシーンだけ知っていて、なんだ?って思っていたのですが、あの叫びにはあんな裏があったのかと・・・でした。
見終わった後の気持ちがホントに好きです。
「スワロウテイル」はそんな売りかたしていたんですか!
でもなんか解る気がします。そして若い子に受けそうなのも何となく解る気が。
音楽や映画の雰囲気を観ても、若い人をちょっとターゲット的にしてるっぽいですよね。

でも岩井監督の映画ってホント繊細できれいですよね映画にいつもどんな状況でも、映画の中に透明感が感じられるから不思議です。
「四月物語」はなぜか近くのレンタル屋になかったので、お願いしておきました。
新作も観たい♪です。
「市川崑物語」って市川監督のドキュメンタリーかな?そういえば市川監督の作品も観たことないんですよ。
なんか色々観なきゃいけないものがたまっていきますー。
返信する