探し物は・・・

何かを探して見つからない時、悲しくなるけれど
探すものがあるって、それだけで、すてきなこと 

ノベライズのご縁

2009年07月17日 | My favorite books
今日も「バックステージヒーローズ」からのご紹介です。141人の裏方さんたちのインタビュー記事の中に、金城さんの名前も登場します。
その中の一つが、ノベライライター百瀬しのぶさんのインタビューです。
フリーライターの百瀬さんが、最初に依頼されたノベライズ作品が『世界の涯てに』だったのです。リー・チーガイ原案。百瀬しのぶ著。カバーの著者紹介にも、"書き下ろしは今回が初"という記念の一文が。
続けて、『初恋』。ウォン・カーワイ、エリック・コット原案とあります。
さらに、『神様、もう少しだけ』。私は文庫本しか持っていませんが、これには著者として脚本家の浅野妙子さんの名前が表紙に書かれています。百瀬さんの名前はどこにあるかというと、スタッフ紹介のeditrial staffの中に。
インタビューは、98年10月4日。『神様、もう少しだけ』最終回放送が9月22日で、それより前にノベライズの単行本を発売できるようにするための締め切りとの戦いを終えた直後ということになります。
(そういえば、最近はドラマの放送中からノベライズのプレゼントがあるのを目にします。なんだか忙しい気分)。
毎週、脚本が届き、それをリライトして出版社に送るということを12週にわたって繰り返さなければならないのは、大変なことです。脚本と小説では、書くスタイルが違うのですから、リライトには、足し算、引き算が必要なはず。12分の1ずつでは全体を見渡して書くということができませんし。
文庫本の最後に浅野さんが「心残り」として書いていることからもわかるように、最終回はラストシーンが二転三転して、百瀬さんの手元に脚本が届いたのはギリギリになってからだったそうです。
こんな風に言われると、いったいどんなラストシーンが考えられていたんだろうと、気になりますね。

金城さん作品とのご縁は、まだまだ続きます。『ウインター・ソング』も、ノベライズは百瀬さん。そして、小学館文庫の『K-20 怪人二十面相・伝完全ノベライズ版』では、ついに、著者として表紙に登場。
金城さんの作品でノベライズライターとしてのデビューを飾った百瀬さん。『初恋』を通してウォン・カーワイ監督ともつながったのでしょうか、『花様年華』『2046』も。
また、山崎監督の新作『BALLAD名もなき恋のうた』のノベライズも、となると『K-20』とのつながりを感じます。

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