秋月DDSをVFO代わりに用いて受信機を作ろうとする場合、周波数の設定をどうするかという分岐点が生じます。
秋月で売っているロータリーエンコーダを使うのが最も手っ取り早いのですが、ここはひとつ、動作しなくなったHDDの部品を利用して、ロータリーエンコーダを作って見ようと思います。
さっそく、HDDをバラして、モーター部分と円盤を取り出し、フォトインタラプタのための穴を開けることにしました。今回は、360度で100個の穴をあけます。
自作の型紙ツールで型紙を作り、穴あけ準備完了!という状態が、下の画像であります。
左上の部分にある細いリード線は、「目盛り」にあわせるためのもので、右下の基板の黒でマークされた部分にドリルを突っ込んで、100個の穴をあけるというわけです。穴を開けたら円盤をまわして、次の目盛りにあわせ、穴をあけてまた次の目盛りにあわせ...をひたすら繰り返すのであります。
やはり、手作業での加工では精度的に満足のゆくものになりませんでした。しかし、取り出した円盤はあと何枚かあるので、「練習」して最も出来の良いものを採用したいと思います。
それにしても、これだけデカいと、普通のお弁当箱シャーシのフロントパネルには納まらないので、シャーシを「縦」に使うことにし、従来「天板」である部分をフロントパネルに見立てて、取り付けたいと思います。
ツマミをつけるとこんな感じになります。
何しろシロウトの加工なので、このツマミをぐりゅ~んと回すと、センターが合っていないのがバレバレです。でも、往年のFMチューナーのツマミのように、惰性でくるくる回ってくれるので、狙っているところを満たしていると言えます。
アルミ板の台座の大きさは、100mm×100mmです。このアルミ板の後ろに、秋月DDSと、ロータリーエンコーダ制御用のPICマイコン基板を取り付ける予定です。
HDDには強烈な磁石と、芸術的な巻き方のコイルも使われています。
これらを用いて、Sメーターを自作するというのも一興かもしれません。しかし、形状的におおきすぎるので、チョット無理があるかもしれません。コイルがついている部品は「ヘッド」と呼ばれている部分であり、本来、この部品の先端部分が、円盤に記録された信号を読み取るわけです。
取り出した磁石を、ただちに「冷蔵庫マグネット」に転用するのは簡単ですが、ネオジム磁石はかなり「もろい」という性質があるので、次の出番があるかもしれないという状況においては安全な場所(クレジットカードに被害を及ぼさないような)に保管しておくのがよいのかもしれません。
実は、ロータリーエンコーダに転用できる部品はまだあります。上の画像の、銅色のコイルの右側に丸いものが見えます。これは、ヘッドを動かすための「軸」なんですね。ネジ止めだったり、Oリングで止めていたりますが、「中心はネジを貫通させて固定できる」、「周囲は自由に回転する」という機能がある部品であるため、ロータリーエンコーダ以外にも例えば、糸掛け式ダイヤルの構成部品としても使えるかも知れません。画像としてはこんな感じです↓↓↓