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トゥルー・クライム

2010-02-11 00:00:53 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 クリント・イーストウッド
キャスト クリント・イーストウッド、イザイア・ワシントン、リサ・ゲイ・ハミルトン、ジェームズ・ウッズ、デニス・レアリー、バーナード・ヒル、ルーシー・アレクシス・リュー
1999年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
6年前、19歳の白人で妊娠していたコンビニ店員を射殺した罪に問われて。彼が黒人であり、また世論の反発が強く、無実を訴えても道は開かれなかったのだ。その晩、当時事件を追っていた新聞記者ミシェルが事故で死亡し、急きょフランクの取材を任された先輩記者スティーブ・エベレットは、即座に無実の匂いを嗅ぎとり捜査を開始する。

【感想】
この時代のクリント・イーストウッド監督作品というのは本作を含め「ミリオンダラー・ベイビー」や「ミスティック・リバー」にせよ問題提議の中身から意見が割れやすく、欠点も目立つが記憶に残るものはある作品が多かったと思います。私もどちらかと言えば苦手な方でした。最近の快進撃についてはこの部分を克服したのだと思います。結果としてそれまで否定的だったの多くの人ですら一転して認めるようになった。

以下、ネタバレします。ご注意を。

「そんなに都合のいい話なあんてありえない」本作を観れば誰もが途中に思うことでしょう。

一人の新聞記者が偶然、ある殺人事件における犯人の死刑執行予定日に取材を担当することになり、容疑者の黒人が無実であることを証明してしまいます。しかも止めるのが1秒でも遅れていれば注射器の毒物が注入され容疑者は死んでいた。あまりに出来すぎた話です。

ただしあまりに出来すぎた話であるにもかかわらず、真実を解明する僅か1日という時間は非常に濃い緊張感の張り詰めたものでした。クリント・イーストウッド演じる記者は必ずしも有能な熱血漢というわけではなく、むしろ挫折を経験して「この人で本当に大丈夫なのか」という不安を幾度と感じさせるような演技をしていました。おかげでスリルがあったのだと思う。非常に味がある演技でした。

それでも真犯人が明らかになった決定的な証拠となったのはかなり苦しい内容でした。ただ検察の捜査の怠慢という結論にすればなんとかつながるでしょう。あくまでスリリングな展開を見せることが目的であって、関連する冤罪の問題や黒人に対する人種差別についてはそれほど強くは主張していないように私は感じました。

欠点も多いですが、今の評価の高さに通じる要素は含まれていると評価しています。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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