監督 ゴードン・ダグラス
キャスト シドニー・ポワチエ、マーティン・ランドー、ジェフ・コーリイ、エドワード・アズナー、アンソニー・ザーブ
1970年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、サスペンス、シリーズ
【あらすじ】
サンフランシスコ警察殺人課の敏腕警部補バージル・ティッブスは、生意気盛りの息子アンディに手を焼きながらも妻バレリー、娘ジンジャーと共に幸せに暮らしていた。ティッブスの友人で牧師のローガン・シャープは人望も厚く市民運動を指導していたが、気にかけていた売春婦のジョイが殺されたため殺人容疑者になってしまう。ジョイのアパートの大家であるウィードンに迫ったティッブスは、思いもかけぬ反撃を受け、逃げるウィードンを追った……。
【感想】
続編なんてあったのかよ。
かの有名な「夜の大捜査線」の2作目。多分存在を知っている人は少ないでしょう。前作に引き続いてシドニー・ポワチエが主役として出演しています。
結論から言えば、普通の刑事ものになってしまったと思います。前回は一人の黒人刑事が事件の解決するにあたり、アメリカ社会で黒人が置かれている困難や危険に直面することで社会問題を強く訴えており、これが作品に深みを与えていましたが、本作にはそれは全くありません。その代わりにと言ってはおかしいかもしれませんが、家庭での問題が追加されています。仕事では有能な刑事も、家庭はうまく行っていないという設定は腐るほど作られているので目新しさは全くないです。結果として本作ならではの特徴がなかったように感じました。
それでも前作で黒人として初めてアカデミー主演男優賞を受賞したシドニー・ポワチエの本作でも演技力は健在で、今回も頭のキレる黒人刑事役を見事に演じきっていました。最も重要な部分だったので安心しました。前作ではなかったアクションシーンも頑張っていました。
シナリオでは主人公と牧師の友情の部分がそれまでに全く描かれていなかったのでラストの結末で面を食らってしまいました。なぜ主人公が牧師に対してあのような態度を取る必要があるのかあまりに不自然です。これは大きなマイナス点。
最後に前作は邦題が内容と全く関係がないことで有名でしたが、今回は結構当てはまっているかもしれません。「大」ではないにしてもそこそこの捜査線ではありました。
以上ですが、作品としてはあまり期待はしないでいただきたい。それでも私は楽しめましたと付け加えさせていただきます。
お薦め度:★★★★★★☆☆☆☆
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