LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

9・11事件から14年

2015-09-11 | 集団的自衛権

 航空機を乗っ取りニューヨークWTCビルなどに突入した2001年9月11日米同時多発「テロ」事件から14年が経った。

 その年に生まれた子どもたちも中学二年生になる。同世代の共有体験ではなく歴史的事件としてとらえる「911を知らない子どもたち」である。だが決して過去のことではない。現在進行形の事態である。

 チャルマーズ・ジョンソンの『アメリカ帝国への報復』が日本で出版されたのは2000年だった。彼はその書で、世界中で民衆を抑圧・搾取・収奪し、政治的経済的覇権を恣にしているアメリカ帝国は必ず深刻な報復(Blowback)を受けるだろうと警告していた。見事に的中した。

 ブッシュ大統領は9.11事件への「報復」と称して2001年10月アフガニスタン攻撃に踏みきりタリバン政権を崩壊させた。さらに2003年3月には「大量破壊兵器の保有」をでっちあげてイラク戦争を開始した。

 しかしその結果は、今や誰もが知るところとなる中東情勢の不安定であり、武装勢力ISの伸張であり、欧州諸国への巨大な難民である。

 取り返しの付かない惨禍をを与え、今もなお崩壊と混乱をもたらし続けているのは米国とそれを支持し攻撃に加わった有志連合諸国にほかならない。日本もまた例外ではない。

 イラクとアフガニスタン、そしてパキスタンでは米主導の「対テロ戦争」によって130万人以上が殺された。
※米の「テロとの戦争」の犠牲者は130万人を超える(リブインピースブログ)
http://blog.goo.ne.jp/liveinpeace_925/e/e577185503a3d138e4be683bb5acc93a

 また、アフガニスタン戦争で犠牲になった米兵は2361人、イラク戦争で犠牲になった米兵は4494人、合計で6855人に登る(いずれも米国防総省発表)。
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/iraq/casualty_A.htm
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/iraq/casualty.htm

 一方911事件そのももの犠牲者数は3025人(政府機関、メディアなどの集計)。

 ブッシュ大統領が「報復」と称してこの犠牲者数以上の数の「テロリスト」を殺害しようとしていたことは公然の秘密だった。
 しかし結局米国は911事件の犠牲者の倍以上の米兵の犠牲者を出してしまい、それは日々更新されているのだ。
 もちろんイラク、アフガンの民衆の犠牲は比較すべくもないほど巨大である。

 安倍政権は、戦争法案が「報復とテロの連鎖」「暴力の連鎖」に積極的に日本を引きづり込むことになることを思い知るべきだ。

(ハンマー)   


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。