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めそのたわごと

夢の場所へ 揺られながら 汽車に乗って

どろろ

2007-03-10 00:02:53 | cinema
どろろ
戦乱の世で天下統一の野望を抱く武将・醍醐景光は四十八体の魔物から強大な力を与えられるが、その見返りに生まれくる我が子を捧げた。やがて体の四十八ヶ所を奪われて生まれた赤子は捨てられ、呪医師・寿海の秘術によって救われる。身を守るため左腕に仕込まれた妖刀と同じ百鬼丸と名付けられた子どもは成長し、魔物を一匹倒すごとに体の部位が1つずつ戻る定めなのだと知る。魔物退治の旅に出た百鬼丸は野盗・どろろと出会う…。
 2ヶ月くらい前に最初にチラシを見たときにはめちゃくちゃおもしろそう!!!と思っていたのですが、妻夫木&柴咲の共演の話題ばっかりなのであんまり大したことないのかな・・・とかなり期待は薄れ気味でした。でも期待以上におもしろかったです!!冒頭の、地獄寺でのシーンで一気に引き込まれましたでも景光役のあの役者さん(名前忘れた)、根っからの悪役という雰囲気ではないので、ちょっと弱いというか・・・もっと邪悪な俳優さんがよかったです。
 中盤は中だるみでちょっと飽きてしまいました・・・あれだけの話を一本の映画にするにはああするしか仕方がないのでしょうけど。あの舌がベロベロした怪獣、昔の特撮怪獣ものみたいでした。
 最後を見た感じでは続編が出るようなのですが、どうなんでしょう・・・?続編ものって、往々にしてがっかりさせられることが多い気がします。しかも原作ではここで終わってるらしいし・・・続きは気になるけど、観たいような観たくないような気がします。
 う~ん・・・他に特に書くことが思いつかないのですが・・・そうそう、この映画のエンディング"フェイク"が入ったミスチルのnew album "HOME"は3月14日、来週の水曜日が発売です!!ムフフ


クリムト

2007-03-01 21:48:21 | cinema
クリムト
1918年、第一次世界大戦のさなかに、病院で死を迎えようとしている男がいた。彼の名はクリムト。ウィーンを代表する天才画家だ。見舞いに来た弟子エゴン・シーレの存在にも気づかず、彼の頭に人生が走馬灯のように去来する。19世紀末、保守的なウィーンでの酷評をよそに、彼の描く絵画はパリでは絶賛される。パリ万博のサロンで美しい女性と出会ったクリムトは、彼女から肖像画の依頼を受けた。ウィーンに帰ったクリムトは大臣から助成金の打ち切りを聞くが、作品制作を続けることは止めない。しかし、やがて現実と虚構が混じり始める。
 冒頭からカメラがぐるぐる回るので軽く酔ってしまい、頑張ってストーリーを追おうとするも???更に、船酔い気分に追い討ちをかけるような、あの水音と呼吸音途中でようやく、これは伝記ではなくファンタジーだということに気付きました。いろんな出来事、人々、そして画面がぐるぐる・・・・・・あらすじも見ず、クリムトの人生も全く知らずに観に行ったので、正直わけ分かんなかったです。その時代の美術史について調べてから観に行けばよかったとちょっと後悔でも雪が降るシーンや、金箔が舞い散るシーンはとてもきれいでした。


マリー・アントワネット

2007-02-28 22:32:18 | cinema
マリー・アントワネット
オーストリア皇女マリーは、14歳にしてフランス王太子ルイ16世の元へ嫁ぐことになった。結婚生活に胸を膨らませていたが、待ち受けていたのは、上辺だけ取り繕ったベルサイユ宮殿の人々と、愛情のない夫婦生活。ルイは必要な事以外はマリーと口もきかず、同じベッドに寝ていても、指一本触れない。愛情深く育ったマリーだったが、悪意溢れる噂に傷つき、やがて贅沢なドレスやパーティーに心の安らぎを求めるようになる。
 これは男性はあまり好きじゃなさそうというか、歴史もの、伝記ものを期待した人にはがっかりでしょうねえ・・・あの終わり方はありえない!なんて意見もちらほらあるようです。でもあれはストーリーがどうのこうのとかいうよりは、雰囲気を楽しむという類の映画だと思います。あと、マリーアントワネットについて何も知らない人は、たぶん分かりづらいかもしれません・・・私は『ベルばら』以上のことは何も知らないけど、でも十分に楽しめました。




 観たのはもうだいぶ前だしなんだか書くのが面倒になってきたので、この辺で・・・そのうち気が向いたらちゃんと書きますこの映画が嫌だからとかじゃなくて、すごく好きなんですけど。サントラ欲しくなりました。あとマカロンがものすご~く食べたくなりました。それでは・・・


リトル・ミス・サンシャイン

2007-02-15 13:29:24 | cinema
リトル・ミス・サンシャイン

アリゾナに住む小太りなメガネ少女・オリーヴの夢は、ビューティー・クィーンになる事。コンテストのビデオを研究したり、大好きなおじいちゃん指導の元、ダンスを特訓したりと訓練に余念がない。そんな彼女の元に、朗報が舞い込む。カリフォルニアで行われる“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに繰り上げ参加が決定したのだ!問題だらけのフーヴァー家は、家族6人ミニバスに乗り込み、一路コンテスト会場を目指すが…?!
 この映画は、今年に入ってから映画館で見た中で、今のところ一番です!!まず、黄色いワゴンの設定がいいですぼろぼろで故障ばっかりで、みんなで押して飛び乗らないと走らない・・・それに数時間で移動できる飛行機と違って、車の中で何日もずっと、嫌でも一緒に過ごさなければならないのです。普段同じ屋根の下で暮らしていても、実はたくさんの壁があるということに気付きました。
 自分勝手で女好き、古き良きアメリカが大好きなおじいちゃん、いかにもアメリカ的な成功理論への妄執にとらわれ、出版して成功することを夢見るお父さん、自称アメリカ随一のプルースト学者、ゲイで自殺未遂のおじさん、パイロットを夢見て沈黙の誓いを守る、家族嫌いでニーチェ狂のお兄ちゃん、ちょっと太めでリトル・ミス・サンシャインコンテストでの優勝を夢見るオリーヴ、そしてそんなはちゃめちゃな家族を何とかまとめ、オリーヴの夢をかなえようと奮闘するお母さん。こんな家族ですが、お兄ちゃんとおじさんが辛うじてまともで常識的な人に見えました(笑)お兄ちゃんなんか、I hate everyone!"なんて言いながら(もちろん筆談だけど)、何気に一番家族思いで優しいんじゃないかと思います。それに口数が少ないだけに、発する言葉(もちろん筆談)の一つ一つが重みを持って、説得力がありました。あとはあの顔ですね。決して2枚目とは言えず、見るからに根暗で、近くにいたらむしろ気持ち悪いんじゃないかというほどなんだけど、気になるというか癖になるというか・・・なんかあのおにいちゃんにはまりました。おじいちゃんのキャラもステキです。「金を払ってるんだから、何をしようが自由だ!」なんて言って、老人ホームを追い出されたかと思えば、オリーヴを励まそうといいこと言うし。そしてあまりにもあっけなく・・・・・・そこは観てのお楽しみですが、私はしばらくの間、これは嘘なんじゃないかと思ってしまいました。
 非常に不愉快で気持ち悪かったのが、あのミスコン!他の出場者を見てジョンベネちゃんを思い出したんですが、アメリカ人ってああいうのが本当に好きなんですね。ケバいメイクにケバい衣装・・・胡散臭い美容形成やダイエット器具・食品のCMに出てる人をそのまんま小さくしたようで、観ていて本当に胸が悪くなりましたあの子達を見たおじさんやお兄ちゃんの反応は正しいと思います。審査委員長のおばさんはオリーヴのダンスを見て下品だとかいろいろ言っていましたが、そのせセリフ、そっくりそのままコンテストの主催者や親や子供たちに返してやりたいです!どう見てもオリーヴが、一番子供らしく自然でかわいかったです。あのダンスにはやられましたが・・・前日の晩におじいちゃんと最後の練習するところで、嫌な予感はしたんですけどね
 あのラストは、製作者的にはきっと大笑いして最後にちょっとほろっとするように意図したと思うんですが、私はオリーヴが一人で踊っているところから涙がぽろぽろ出てきてしまいました。あそこは可笑しいシーンだったと思うんだけど・・・もしかしたら、最後まであきらめないで踊り続ける姿に感動したのかもしれません。他の参加者はいかにもミスコン受けしそうなパフォーマンスをやっていましたが、オリーヴは媚びることなく、舞台から下ろされそうになりながらも、自分の(おじいちゃんの)価値観で良いと思ったことを最後までやり続けるのですから。それも楽しそうに。最後は家族全員で好き放題やってしまいますが、あのみんなの笑顔は最高に良かったです。その後のことは・・・まあ当然のことですが、勝ち負けなんて問題じゃないですね。観終わった後は清々しい爽快感と暖かい気持ちに包まれました。


長い散歩

2007-02-13 18:28:09 | cinema
1ヶ月くらいの間に観た映画がまた溜まってしまいました
こういうのって、時間が経てば経つほど書くのが難しくなりますね・・・
パプリカ以後に観たのは(家で観たのも含めて)
●長い散歩
●リトル・ミス・サンシャイン
●マリー・アントワネット
●アバウト・シュミット
●クリムト
●イングリッシュ・ペイシェント
●カサブランカ


というわけでまずは
長い散歩

定年まで高校の校長を務めた松太郎は、妻をアルコール依存症で亡くし、ひとり娘とも絶縁状態。家庭を顧みなかった過去の自分を後悔しながら、安アパートでひっそりと暮らし始めた松太郎は、隣室の女が幼い娘を虐待していることに気がつく。それ以来、何かと少女を気にかけていたが、ある日ついに惨状を見かね、彼女をアパートから連れ出してしまう。旅に出た二人の間に、少しずつ生まれていく絆。しかし世間は“誘拐”と見なし…。
 緒方拳がうまいのはもちろんのこと、母親役の高岡早紀も良かったし、何よりも、幸役(名前が皮肉・・・)の女の子の演技が良かったです!虐待を受けたために自分の世界に閉じこもってしまった女の子を、とても自然に演じていました。彼女はオーディションで選ばれたそうですが、もともとは設定より高い年齢の子のオーディションをしていたらなぜかこの子が紛れ込んでいて、仕方なくオーディションしてみたら一番良かったそうです。そのやり方が、ただ「メロンパン!」と叫ばせるだけなんだけど、監督も怖い顔をして「メロンパン!」と言い返す。これを繰り返すと他の子供は泣いてしまうのに、この子だけは最後まで泣かず、満場一致で合格。なるほど、名前を聞かれて「ガキ!」と答えるところや、メロンパンのシーンなど、ちょっと小憎たらしくなるほどの強情っぱりにも納得ですこの辺のシーンでは、クスリと笑っている人もいたけど、この子の置かれてきた状況を考えると、私はとても笑えませんでした。
 幼児虐待など重いテーマの映画だけど、風景がとてもきれいで心が洗われるようで良かったです。もしこれで風景までもが暗く重々しかったら、とても最後までは見られないかもしれないです。青空もとてもきれいでしたが、それとは対照的な雨が印象に残りました。二人が山間の寂れた村で雨に打たれながら歩くシーンや、幸の母親が雨降る中、裸足で立ち尽くすシーン。そして、ラストのUAの『傘がない』。『YOSUI TRIBUTE』のCDを持っているんですが、この中で一番すきなのがUAの傘がないだったし、この映画にぴったりあってて良かったと思います。
 この映画の終わり方も良かったです。警察署の前で人だかりに囲まれる中、泣き崩れる松太郎・・・次のシーンはいきなり出所したところ。その後どのように裁判が行われ、どのような判決が出て何年経過したのかも何も分からないけど、そんなことは関係ないのです。ひとつの旅が終わり、また人生の旅を歩き始める。松太郎が「人生には自分を見つめ直すための旅に出ることが何度かある」と言うシーンがあったけど、そんな旅に出られる人はまだ幸せなんだと思います。ワタルにとっては死ぬための旅立ったし、幸の母親にいたってはそんなたび出る余裕さえなく、どこにも逃げ場がないために虐待してしまったのです。だからと言って、虐待を擁護する気は全くありませんが・・・
 幸たち親子がその後どうなったのかは何も描かれていません。きっと幸は幸で、松太郎との旅が終わったらまた自分の道を歩いているということなのでしょうが、幸たち親子が名前の通り、幸せになっていることを願わずにはいられません。


ババア

2007-01-22 16:55:45 | cinema
ゼミの発表明日なのに準備があまり進んでないや・・・
しかも2限はテストだったような・・・?




そんなことはさておき
よしもとばななの『アルゼンチンババア』が映画化するらしいです!
よしもとばななが好きなのでうれしいですが
なんとババア役が鈴木京香!!!!!
前はいわゆるきれいどころな役のイメージでしたが
今やってる華麗なる一族ではものすごい悪女っぷりだし
ついには老婆役ですか
ちょっとびっくりだけど鈴木京香は好きなので
いろんな顔が見られるのはうれしいです

で、老婆メイクを施した姿がコレ↓


なんていうか・・・
でももともと美人だからこういう格好をしていてもやっぱりきれいだし
ちょっとミステリアスでなかなか良いと思います
実は鈴木京香はこの役をするに当たって
アルゼンチンまで取材に行ったのだとか・・・
この姿には実在のモデルがいるそうです



いや~、これはおもしろそうだ
3月24日全国一斉ロードショー!!
・・・でもフォーラムではやらないっぽい
MOVIX遠いし交通費かかるからなあ・・・

オッフィシャルサイトはこちらデス↓
http://www.arubaba.com/


パプリカ

2007-01-19 00:38:46 | cinema

フォントがかわいかったのでそのまま貼り付けてみました。
公式サイトへのリンクになっていますが、音が出るので注意!デス。




精神医療研究所に勤務しているサイコ・セラピストの千葉敦子は、所長からの依頼で極秘の治療を行っていた。それは機器を使ってクライアントの夢の中に入り込んで行うもので彼女はその時、“パプリカ”として、全く別の人格を持つ。夢の中でクライアントは、彼女と行動することにより、問題の解決法を見出していく。ある日、同僚が開発した最新にして危険も孕むサイコ・セラピー機器が盗まれ、敦子らの目の前で所長に異変が起きる。
 
 最初は観ても観なくても、どっちでもいいやという認識でしたが、ラストの週になってどうしても観たくなり、ちょっと無理して行きました。

 どこまでが夢で、どこからが現実なのか?パプリカという映画の中で別の映画が映っていたり(しかもどこかで観たような・・・)、夢の中で夢を見ていたり、目が覚めたと思ったら実はまだ夢の中だったり、現実にまで夢が浸食してきたり・・・寝ている間に見る夢だけでなく、将来の希望、展望というような夢も混じっていたり。

 時代設定はよく分からないけど、SFだからなんとなく近未来のような感じもしつつ、全体的にレトロな雰囲気で、新と古、そういう堆肥もおもしろかったです。光と影、夢と現、男と女・・・という最後に全部つながっているんじゃないかと思います。あのシーン、せりふにはなかったけど、老と若、生と死でもありましたね。(あ、ネタバレか?)そういう対比みたいなのが他にもところどころにあって、例えば所長と刑事さんが研究所の中庭(?)で歩きながら喋るシーンとか。上の渡り廊下の影が、下を歩くと光、影、光、影・・・となっていて、そういう細かい部分までよくできているのに感心しました。

 この映画はストーリー云々よりもとにかく映像重視で作られたらしいのですが、確かにあの映像はすごかったです。人形の行進とかが何となく、もののけと、千と千尋を合わせたような雰囲気でした。どどーっと、どろどろーっと、映画館の夢に行進の夢が雪崩れ込んでくるシーンなんか、いま自分が観ているスクリーンさえ突き破って出てくるんじゃないかと思うほど迫力があり、ちょっと怖かったです。なんかぐちょぐちょしたやつも。あと、パプリカの七変化。どれもかわいかったですが、妖精になって飛び立つシーンでスカートの中のパンツまでしっかり描かれていて、ちょっとびっくりしましたしかもセクシーなやつじゃなくて魔女の宅急便っぽいやつ(笑)

 あのテクノの音楽も雰囲気とよくあっていて、おもちゃ箱をひっくり返したような、混沌としためまぐるしさをよりいっそう引き立ててくれていました。観ているときはすごく耳に残っていたのに、観終わってしまうとあれ、どんな曲だったっけ?という感じでした。あんな雰囲気だったとか、あんな音があったとか、なんとなくは思い出せるけれど、具体的には全然思い出せない・・・メロディがないせいなのかな・・・?とにかく、その感じが目が覚めたときに見ていた夢を思い出せないのとよく似ていて、もしそこまで意図して作ったんならすごいです。

 このお話はもちろんフィクションなわけです。"夢の中に侵入し、精神を破壊する"なんて、昔のSFによくありそうな話です。しかし、最近の脳科学の発達を見ていると、あながちありえない話でもないと思えてくるのです。脳の働きだって結局は電気信号なわけですから、もっと解明されれば脳に電極をつけてその人の見ている夢をモニターに映したり、悪夢を見させることだって可能なんじゃないでしょうか・・・実際、夢とはちょっと違うけど、事故とか病気(例えばASL)とかで体が動かせず、意思表示ができない人のために、その人の考えを読み取るような装置の研究も進んでいるようですし。

 最後に、セリフがところどころ聞き取りにくかった(私の耳が悪いのか?)のと、一目で悪役が誰か分かってしまうキャラの顔が難点といえば難点でしたが、物語の世界に一瞬で引きずり込まれ、ハラハラしながらも楽しめました。ただ、疲れていないときに観ることをおすすめします。結構長編らしいですが、原作も読んでみたいです。


2007年の一本目は!?

2007-01-18 00:07:18 | cinema
レポートとかで忙しくても
空いた時間にちょくちょく観てます
その90分とか120分の間に取り組んでいたとしても
その分作業が進むとは限らないしね

敬愛なるベートーヴェン

“第九”の初演を4日後に控えた1824年のウィーン。楽譜が完成しない中、ベートーヴェンのもとに写譜師としてアンナが派遣されてくる。ベートーヴェンはアンナを冷たくあしらうが、彼女の才能を知り、仕事を任せることに。尊大で傲慢なベートーヴェンだが、ただ一人の肉親である甥のカールだけは溺愛していた。しかしカールがその一方的な愛を疎ましく感じていることに気づかない。やがて初演の日がきた。難聴から指揮を怖れるベートーヴェンを助けたのはアンナだった。

 まず、オープニングが好きです。馬車に乗っているシーン。何?これはどういうシチュエーションなの?と思わされますが、その答えは終盤で分かります。まさに、内臓から湧き上がるような感じで、とてつもなく不安が掻き立てられ、でもどこか神々しさを感じます。ぐるぐるとめまぐるしく回る映像と合っていて、後になってからそれが師の死を前にしたアンナの心境だったのだと分かるのです。あまりにもぐるぐるするので乗り物酔い(?)しそうになりましたが(ただこのシーン、アンナはベートーヴェンについて行く決心をしたはずなのに、遠方から馬車に乗ってくるというのはちょっと?です。それとも単に、住んでいる場所が結構遠かったのかな・・・)

 第9がフィナーレで、初演が大成功して映画が終わると思っていたので、展開が速くてびっくりしました。ベートーヴェンがアンナを認めるまでにいろいろあると思っていたのに、割とあっさり認めちゃったし。まあ、続きがあったんですが・・・それにしても、あの演奏のシーンは本当に素晴らしかったです。特にコーラスが始まるところ!!!うまく指揮のタイミングを合わせられるかっていう緊張感とか。演奏が終わったところで、思わずスタンディングオベーションを送りそうになったくらいです。映画のこういうシーンというのは要注意デス(笑)

 大フーガもよかったです。湧き上がる音楽、抑えきれない衝動、この曲が、ベートーヴェンの人生だったのかな・・・と思います。一人、また一人と、次々退席してしまうのが悲しかったです。最後のパトロン(?)の「ここまで耳が悪くなっているとは思わなかったな」という意味の(正確に何て言ったかは忘れました)セリフも。

 ベートーヴェンの傲慢で、頑固で、人間臭い部分がよく描かれてましたが、実際のベートーヴェンはどういう人だったんでしょうね・・・あと、裸のシーンがよく出てきましたが、なんだか美しいと思いました。特に、アンナが体を拭くシーン。しわしわで、たるんでいて、一般的に言ったら決して美しいとはいえない(むしろ醜い)老体ですが、苦悩や、苦労、人生で見てきたあらゆることがにじみ出ているような気がしました。

なんだか、思うことはいっぱいあるけれど考えがまとまらず・・・
稚拙な文章ですみません

最後に、第9といえば・・・ということで
第9といえば、年末という人が多いですよね
なぜか毎年末にはあちこちで、テレビでも演奏されています

でも私の中でのイメージは・・・
長野オリンピックカヲル君(笑)
小5か6のとき一番仲良かった友達が、カヲル君が大好きで
彼女のうちに遊びに行くと毎週必ず
エヴァンゲリオン(かガンダムW)のビデオを見せられました
ガンダムは全然わけ分かんなかったけど・・・
長野オリンピックは確か小6のとき
土曜日のちょうど帰りのHRの時間に開会式をやっていて
(当時は第2,4土曜日しか休みじゃなかった)
教室のテレビでみんなで観ていました
そのとき使われた曲が第9だったんですね

映画が始まるのを待つ間そんなことをいろいろ思い出して
なんだか懐かしかったです
もう12年も前なのか


2006年映画総まとめ

2007-01-03 22:23:02 | cinema
もうとっくに年明けてるのに・・・
本当は年内に書きたかったんですが
何しろギリギリだったもんで

というわけで、去年1年間で見た映画の総まとめ
SAYURIに始まりALWAYS三丁目の夕日に終わった2006年・・・
ビデオ・DVDなども含め、邦題のアイウエオ順で挙げていきます

<ア行>
あの子を探して
蟻の兵隊
硫黄島からの手紙
一票のラブレター
イブラヒムおじさんとコーランの花たち
インストール
ヴェニスの商人
海を飛ぶ夢
オリバー・ツイスト
ALWAYS三丁目の夕日

<カ行>
かもめ食堂
薬指の標本
グッドナイト&グッドラック
GOAL!

<サ行>
サイダー・ハウス・ルール
佐賀のがばいばあちゃん
SAYURI
サンキュー・スモーキング
幸福のスイッチ
シカゴ
死ぬまでにしたい10のこと
シムソンズ
少女の髪どめ
ショコラ
スタンドアップ
スパングリッシュ

<タ行>
タイヨウのうた
手紙
鉄コン筋クリート

<ナ行>
ナイロビの蜂
ナニー・マクフィーの魔法のステッキ
ニュー・ワールド

<ハ行>
8月のメモワール
初恋のきた道 (記事にはしなかったようです・・・)
バティニョールおじさん
ハリーポッターと炎のゴブレット
胡同のひまわり
プラダを着た悪魔
ブラック・ダリア
プラハ!
ブレイブストーリー
プロデューサーズ
ボーイズ・ドント・クライ
星になった少年
ホワイト・プラネット

<マ行>
マッチポイント
ミリオンダラー・ベイビー
ムーラン・ルージュ
メゾン・ド・ヒミコ
モンドヴィーノ

<ヤ行>
ゆれる

<ラ行>
力道山
玲玲の電影日記
RENT
連理の枝
ローズ・イン・タイドランド

数えてみると、なんと55本!!!
テレビでなんとなく観て書き忘れたのも入れると60本くらい?
100本には遠く及びませんがずいぶんと観たものです
すっかり忘れていた作品もいくつかありましたが・・・
そして、今までは邦画ってあまり観ませんでしたが
去年はずいぶん観たし
よい映画もたくさんありました
そういえば"邦画の当たり年"って言われてましたよね・・・
私の中では中国映画も結構きてました
台湾に行った影響もちょっとはあるのかな・・・?

ここで、去年1年で見た作品ベスト3を発表します!
順位はつけ難いので3個作品名を挙げるという形で
劇場で観た邦画、洋画、劇場以外(ビデオやDVDなど)の3部門に分けて
まずは邦画編から!
かもめ食堂
鉄コン筋クリート
ゆれる

続いて洋画編
サンキュー・スモーキング
ナイロビの蜂
マッチポイント

最後に劇場以外編
どうしても3つに絞りかねたので
こちらはベスト5!!!
イブラヒムおじさんとコーランの花たち
死ぬまでにしたい10のこと
ショコラ
初恋のきた道
メゾン・ド・ヒミコ

今年もいっぱい試写会当たりますように
そしていっぱいいい映画に出会えますように・・・


今年最後・・・かな?

2006-12-31 23:59:44 | cinema
怒涛の投稿ラッシュ・・・
果たして2006年中に書き終えられるか!?

シムソンズ

“氷上のチェス”とも呼ばれ、98年の長野冬季オリンピックで正式種目となったカーリングをテーマにした青春スポーツ・ドラマ。2002年のソルトレークオリンピックに女子日本代表として挑んだチーム“シムソンズ”の4人の少女たちを感動の実話を基に映画化。北海道常呂町。地元の高校に通う平凡な女子高生・伊藤和子はある日、長野オリンピックに出場した憧れのカーリング選手、加賀真人に触発されてカーリング・チーム結成を決意する。こうして親友の史江、農場の娘・菜摘、そして唯一の経験者・美希の4人による即席チーム“シムソンズ”が誕生するのだが…。
台湾の帰りの飛行機の中で観たのですが、映画の残り30分くらいのところで着陸準備のため、切れてしまい・・・いいとこだったのにそんなわけでずっと気になっていたのをついに観られました!
よくできた話だけど・・・これって実話なんですね!!映画の最後の"これは実話です"ってのを見てびっくりしました。テンポよく、何も考えずに終始楽しめて、最後はさわやかな気分になります。そして何と言っても、JUDY AND MARY最高小さな頃からも、BLUE TEARSも、永遠の名曲デス

星になった少年

片田舎で動物プロダクションを営む小川家。息子の哲夢も毎日動物たちと楽しく触れ合っていた。そんなある日、母・佐緒里がタイからゾウの“ミッキー”を購入。哲夢はその天性の才能から、すぐにミッキーと心を通わせていくのだった。そしてまた一頭、CM出演のための子ゾウ“ランディ”もやって来る。だが、訓練を受けていないランディは、なかなか哲夢の言うことを聞かなかった。そこである時タイのゾウ使いの話を聞いた哲夢は、タイのゾウ訓練センターへの留学を決意。ゾウ使いになることを夢見て、いざ現地へ旅立つのだが…。
これも実話でした。タイに行って苦難を乗り越えながら象使いの修行をして日本に戻ってきて・・・という成長ストーリーですが、家族のストーリーでもありました。"気持ちはつながる"なんていうけれど、言葉や態度にあらわさなければなかなか伝わらないし、そうやってあらわすのはなかなか(特に身近であればあるほど)難しいことなのです。これを書いたのは主人公のお母さんらしいのですが、ある意味息子に対する懺悔のような気持ちがこもっているように感じました。

ムーラン・ルージュ

1899年、夜のパリに瞬く魅惑のナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”。その華麗なショーは人々を魅了したが、実のところセットにカネをかけすぎ経営は火の車。オーナーのジドラーは、資産家の公爵に新しいショーの主役サティーンをあてがうことで投資を引き出そうと考えていた。本格的な女優を目指していたサティーンもパトロンを必要としておりジドラーの申し出に不満はない。しかしサティーンは青年舞台作家クリスチャンをパトロンと勘違いしてしまい、それがきっかけで二人は愛し合うようになってしまう……。
ストーリーはRENTっぽい感じ?ボヘミアンだし・・・いろんなミュージカルのパロデイーが織り交ぜられていて、とても楽しめました。豪華絢爛で派手な雰囲気はシカゴとも似ているけど、あれは欲望渦巻く世界でこちらは純愛デスさっきフィギュアスケートを見ていて気付いたんですが、高橋大輔が踊っていたカルメンの曲って、ムーランルージュの音源じゃないですか?歌っている人の声がそんな感じでした。

ALWAYS三丁目の夕日

昭和33年の東京。短気だが情の厚い則文が営む鈴木オートに、集団就職で六子がやってきた。小さな町工場にがっかりした六子を、一家のやんちゃ坊主・一平は、「もうすぐテレビがくる」と慰める。鈴木オートの向かいで駄菓子屋をする茶川は、芥川賞の選考に残った経験がありながら、今は少年誌に冒険小説を投稿する日々。ある日茶川は、淡い思いを抱く飲み屋のおかみ、ヒロミに頼まれ、身寄りのない少年、淳之介を預かることに。
前評判がよかったのでそこそこ期待はしていたんですが、正直そんなに好きな感じではない映画でした。でも男の子の演技がよかった結末は、女の人がいなくなって、次に男の子もいなくなって、「幸せは必ずしも長続きしないし、世の中思い通りにならないことも辛いこともあるけど、夕日だけはいつも変わらず美しい姿でそこにある」見たいなのを予想していたのですが・・・あまりにもありふれたような結末で、半分がっかりしましたが、半分は安心しましたやっぱりああいう映画はハッピーエンドがいいですね

薬指の標本

2006-12-31 23:00:02 | cinema
薬指の標本

工場で働く20歳のイリスは、作業中に誤って薬指の先端を切り落としてしまう。それを機に工場を辞め、知り合いのいない港町に出て、新しい仕事を探し始める。見つけたのは“標本作製助手”の求人。早速、白衣を着た中年男と面接し採用される。そこは依頼を受けて標本を作製し保存する特殊なラボで、男は標本技術士だった。数日後、イリスは標本技術士から誂えたかのようにぴったりと足に合った革靴をプレゼントされる…。
私の大好きな、小川洋子さんの『薬指の標本』が映画になったということで、興味津々、観に行きました。日本の小説なのに、何とフランス映画!ということで最初に知ったときはちょっとびっくりしました。でもあの感じはフランス映画の雰囲気と合うかもと思ったし、実際観たら全く違和感なく、小説を読んでなんとなく頭の中で思い描いていたイメージがそのままスクリーンに映し出されたようでした。それでも、和文タイプをぶちまけるシーンなんか、さすがにフランスで和文タイプは不自然だし、どうするんだろう?とちょっとドキドキしながら観ていたら・・・なるほど、そう来たか!!これはバラしてしまってはつまらないと思いますが・・・それでもいいという方だけ続きを読んでくだサイ




正解は、マージャンパイです。まあパイの数なんて高々数百枚だし、得点棒とサイコロをあわせてもせいぜい20分もあれば拾えてしまう気がしますが・・・でもフランス人にとってはエキゾチックで不思議な感じなんでしょうし、このシーンとてもきれいで見入ってしまったし、これはこれで納得できたのでよかったです。

小川洋子さんというとたぶん一番有名なのは『博士の愛した数式』でしょうが、私の中ではこっちの作風のほうが小川洋子さんのイメージです。というわけで、読んだことない人、ぜひ読んでみてくださいね

幸福のスイッチ

2006-12-29 22:43:38 | cinema
幸福のスイッチ 

予告編
和歌山県田辺市で、電器店を営む父。儲けは二の次だと言ってお客様のために働き続ける頑固オヤジの背中を見てきた怜は、反発し、東京へと出てきていた。イラストレーターとして、デザイン会社に入ったものの、新人の怜に現実は厳しかった。イラストのダメ出しにキレて、上司と衝突してしまった矢先、田舎から姉が入院したとの知らせが入る。急いで帰省する怜。が、実は入院したのは、父だった。姉からの生活費カンパの条件に、怜はしぶしぶ実家の手伝いを引き受けるのだが……。
 朝ドラのときから好きだったけど、のだめ以来ますます大好きな上野樹里デスコメディーのイメージが強かったけど今回は終始むっつり不機嫌、ニコリともしない役らしいので気になって観に行きました。上野樹里の不機嫌な演技は天才的でした。のだめのときもこれは素(す)なのでは?と思うほどの変態ぶりに驚きましたが、今回も、この不機嫌が実は素顔なのではないかと思ってしまいました。どんな役でも自然に演じてしまう彼女は本当にすごいです
 怜の態度(きっと親の世代の人がみれば"最近の若者"らしいと思うのでしょう)やセリフにイライラっときつつ、その反面ものすごく共感も覚えましたお父さんに母親を、怜に自分をつい重ねてみてしまいました。感情移入だけじゃなくて、隣に座っていたおじさんの貧乏ゆすりが、更にイライラを増長させたことは言うまでもありません
 確かにストーリーは単純で単調だけど、どこにでもいそうな家族の日常におこる些細な出来事にクスリときたり、少しじーんときたり、最後まで飽きさせなかったし、観終わった後はほんわかした気持ちになりました。それによそから見れば些細な出来事でも、当の家族にとっては大事件で、ドラマチックなことだと思います。そんないろいろを乗り越えながら家族や近所の人たちの絆を深め、仕事に対するプロ意識なんかも学んでいく、主人公のそんな姿に自分も一緒に成長したような気分になりました。

鉄コン筋クリート

2006-12-28 17:36:54 | cinema
鉄コン筋クリート

義理と人情とヤクザの町、宝町には2人の少年、クロとシロが住みついていた。親を知らない2人は、かつあげやかっぱらいで、毎日を過ごしていた。ある日、昔なじみのヤクザ、ねずみが町に戻って来る。何かが起ころうとしていると察したクロは、刑事の藤村、沢田に近づくが、確かな情報は得られなかった。が、実はレジャーランドの建設と、町の開発の話が水面下で進んでいた。町を守りたいクロは、狂気の行動に出るのだった…。
先日書いたとおり、久々に試写会が当たりました結構楽しみにしていたのですが、期待以上に良かったです!!!これがアニメか?っておもうほどクオリティーが高かったです。もちろんストーリーもよかったです。最後までぐいぐいひきつけられました。二人が離れ離れになるところではこっちまで胸が張り裂けそうな気持ちになるくらい・・・アニメーションは背景がものすごく細かく書き込まれていて、あの町並みの、アジアのいろんな要素がごちゃ混ぜになって、でもやはりどこか日本ぽい感じが不思議で魅力的でした。『千と千尋~』の町並みにちょっと似てるような?それから声優陣。いろいろ見てみると賛否両論あるようですが、私は蒼井優も二ノ宮(嵐の)もぴったりだったと思います。シロのイメージはちょっと高い声のほうが合ってそうだし(原作は知らないけど)蒼井優の演技は自然で普通に無邪気な男の子という感じだったし、二ノ宮も、スタッフロールを見るまで二役やってると気付かないくらいうまく演じ分けていました。アイドルより俳優のほうがいいって

ソコカラ ナニガ ミエル?
ココカラ ミンナガ ミエルヨ。

観終わってから、こんな試写会が当たって本当にラッキーだったと思いましたそしてもう一回みたいデス

悪魔を着た悪魔

2006-12-28 16:00:45 | cinema
プラダを着た悪魔

大学を卒業したばかりのアンディの夢は、ジャーナリストだ。しかしそんな彼女が、ひょんなことから就いたのは、NYの一流ファッション誌の編集長アシスタント。多くの女性が憧れる職業かもしれない。でも当のアンディには興味ゼロの世界。果てはジャーナリストになるため!と職場に向かったのは良いけれど、彼女が手にしたアシスタント職は、生易しいモノではなかった。超カリスマ的な存在として君臨する編集長のミランダは、まさに「プラダを着た悪魔」だったのだ。
アンハサウェイがかわいいし、音楽がかっこいいし、テンポよく展開するストーリー(まあ単純だけど)もよかったです。最初のほうで"あんたは太ってる"みたいなことを言われていたけど、それでも十分細いしかわいいし・・・あれはおなかに綿かなんかを詰めている感じでした。ストーリーは分かりやすかったけど、予想外だったのがハリーポッターの辺り。鬼上司とは言っても仕事はしっかりやってちゃんと尊敬できる人なのかと思っていたら、公私混同ししたり理不尽な八つ当たりをするあたり、さすが悪魔というか・・・アンディのほうも。世の中には不可能なことだってあるし、子供を甘やかすのもいい加減にしろとキレて、編集長が心を入れ替えたりするのかと思っていたのに
ここ数日バイト地獄(本屋)でいろいろあったんですが、こうやってこの映画を思い出したらちょっと元気になりましたあの男の上司(名前忘れた)が言っていた「努力しないと。愚痴を言っているだけじゃだめ。」というのは、仕事に限らず、何にでも当てはまることですね。

最近観た映画 ~家で観た編②~

2006-12-23 00:28:25 | cinema
こないだの書きかけの続きです~

RENT

ミュージシャンとしての成功を夢見るロジャーだったが、恋人を失い、そのショックから立ち直れないでいた。そんな彼が、同じアパートの階下に住むダンサーのミミと出会い彼女に心ひかれていくが、思いをなかなか告げられない。そんなふたりを囲む仲間たちの中には男女それぞれの同性愛のカップルがいた。そのうちのひとりはエイズに感染しており、余命いくばくもない運命に…。
見逃して悔しかった映画・・・ついに観ました!ビデオじゃなくてDVDしかなかったのでPCの小さい画面でしか見られなかったのが残念ですが・・・まず、曲がよかったです!わりと最近の作品なだけあって、ミュージカルっぽい曲だけじゃなくロックやゴスペルやいろんなジャンルを網羅していました。あれを全部一人で作曲したなんて!!ウィキペディアを見たら伝説とかいろいろあるようです・・・キャストも、ほとんどがオリジナルだった様です。特に印象に残っているのがエンジェル。めちゃめちゃ声がいいしい、ドラムのスティック捌きやダンスなんかも、見ていて惚れ惚れしました。ただ、後半のほうが展開がはやくて、ちょっと分かりにくかったのが残念・・・ロジャーが出て行ってから帰ってくるまでの辺りをもうちょっとじっくり見たかったです。この作品のもとになったオペラ、ラ・ボエームも気になります。図書館ならビデオがありますかね・・・
"一年を何の数で数える?"何一つ不自由なく暮らし、明日の家賃や生活費を気にする必要もなければ人生の残りの時間なんて考えたこともなかった私には、深く胸に刺さりました。2006年ももうすぐ終わりですが、さて、私の2007年は何で数えようか・・・

シカゴ

1920年代のシカゴ。舞台スターを夢見るロキシー・ハート(レニー・ゼルウィガー)は「有名にさせてやる」と言った男に騙されたことを知り、怒りのあまり男を殺してしまう。留置場へ送られた彼女はそこで憧れのスター、ヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と遭遇。実はヴェルマはコンビを組んでいた実の妹を殺して捕まり、伝説のヤリ手弁護士ビリー・フリン(リチャード・ギア)を雇って弁護して貰っていたのだ。それを知ったロキシーもさっそくビリーに弁護を頼むのだが…。
前にテレビでちらっと後半部分だけ観て、ストーリーは分かったけど全部観たかったので借りてきました。DVDが途中でしょっちゅう止まるのでとにかくイライラしました映画館で観られなかったのが残念・・・
とにかくロキシーが超キュート欲望と様々な思惑の渦巻く世界の話ですが、この派手さと、歌と踊りの迫力に魅了されました。冒頭のAll that jazz~♪って曲と牢獄の中で6人の女の人が歌っていた曲が一番好きです。すごくセクシーだし!やっぱりこういうのって欧米人の体型じゃないとちょっと無理ですね

ヴェニスの小児

16世紀のヴェニス。ゲットーに隔離されたユダヤ人たちは、金貸し業を営み、キリスト教徒から蔑まれて暮らしていた。ある日、若きバッサーニオは、美しい遺産相続人のポーシャに求婚するため、親友のアントーニオに借金を頼む。全財産を船で輸送中のアントーニオは、ユダヤ人のシャイロックを紹介するが、シャイロックは、無利子で金を貸す代わりに、3ヶ月以内に返済できなければアントーニオの肉を1ポンドもらう、と申し出る…。
かの有名なシェイクスピアの喜劇です。あらすじも大体は知っていました。しかしこれを観て思ったこと・・・これは本当に喜劇なのか?確かに商人側から見れば、"悪徳"の高利貸しにぎゃふんと言わせ、更にキリスト教に改宗させてめでたしめでたし・・・なのでしょう。しかし元はと言えばこのような事態は自分の態度(散々悪態をつき、唾を吐きかけるような態度)が原因で、いわば"身から出たさび"だし、財産を奪い、更に信仰まで奪うというのはやりすぎじゃないかと思いました。大体、あんなことを言っておきながら困ったときにだけ頼るというのは筋違いなのでは?まあ、金貸しのほうも、あそこまで財産に執着しなくても・・・とは思いましたがシャイロックの、「ユダヤ人には目がないか?手がないか?目や鼻や口はないか?」というセリフが印象に残り、そんなわけでかなりムカムカしたのであまり楽しめませんでした。