Sue's Blog

クリスチャンでセクシャルマイノリティのSueのひとりごとやGay Lesbian human rightsリンク集

Safe Zone program2:私ってトランスジェンダー?

2006-03-08 | ひとりごと
私は自分をレズビアンだと思っていたし、今でも自分のSexual orientationはレズビアンだと思う。

これまで自分のジェンダーアイデンティティについては、あまり深く考えてこなかった。
なぜならジェンダーは男と女の2つの選択肢しかないと思っていたから。
だから私は女であり、女性に対して性的志向をもつレズビアンなのだと思ってきた。
しかしこれまでずっと女性であるということに違和感がなかったわけではない。
どちらかというと中性という枠があればいいのにな~って思ってきた。
”女らしさ”とか”女らしく”ということがとても苦手だったし、今でもユニセックスな服装が好きだし、髪はショートだし・・・。
子どもの頃は男の子としか遊ばなかったし、男の子になりたいって思っていた。

約40年、あえて男か女かどちらかしかないのならば女性の方がしっくりくると思って生きてきた。そしてそれは変えようがないことだし、どうしようもないことだと思ってきた。
だからトランスセクシャルであるとは思っていないしこれからもないだろう。
トランスジェンダーという枠組みが、FTM,MTFというトランスセクシャルしか頭になかった私には、私はトランスジェンダーではなく、レズビアンだと思うことで、なんとか自分の気持ちをある枠組みの中におさめてきた。
そして自分のジェンダーアイデンティティは違和感を感じながらも女性だと思ってきた。

しかし・・・・

月曜日のワークショップでトランスジェンダーという枠組みはとても大きくて、その大きな傘の中にトランスセクシャルも、クロスドレッサーも、インターセックスもあり、そしてマルチジェンダーやら、ノージェンダーというカテゴリーもあることを知った。さらには私自身がもっともしっくりくるジェンダークイアというのもある。

つまりジェンダーという概念がただ単に男か女というふたつの選択肢しかないとおもっていた私にとって、トランスジェンダーの枠組みがもう目からウロコ、頭をガ~ンと叩かれて、今までの自分のアイデンティティがガラガラと崩れて、私はトランスジェンダーかもしれないと思ったのだ。

ジェンダーアイデンティティは社会や文化の枠組みの中で形成されるもので、限られた情報しかなければ、その中で自分自身をそこに存在する枠のどこかに入れて理解しようとする。
その枠組みが多様でいろんなカテゴリーがあれば、ジェンダーアイデンティティを見つけ出すのにたくさんの選択肢の中から考えることが出来る。
わずかな選択肢しかなければ、そこに自分を無理やり押し込めるか、あるいは自分でつくりだすしかない。

ワークショップでファシリテーターをしたMTFのTammyさんが、自分はこのトランスジェンダーやセクシャルオリエンテーションの枠組みの中でゲイ、MTFなどいろんな呼び方をされる。
それはそれで相手がTammyさんをどういう人か理解するために必要ならばそれでいいと思っている。でも自分はそのどれにもあてはまらない。
私は「Tammy」なのだからと言っていた。TammyさんはTammyさんなのだ。あえてラベルをつけるとすれば、MTFで、性的志向は男性で・・・・などといえるかもしれないが。そんなことになんの意味があるのだろう。

セクシャルオリエンテーションやジェンダーアイデンティティは、人によってほんとに様々。
それを男か女か、トランスセクシャルかと考える必要はまったくないし、一番自分がしっくりくるジェンダーアイデンティティを見つければいい。

だから私はレズビアンであり、ジェンダーは女性と男性の真ん中の、でもちょっぴり女性寄りに位置するトランスジェンダー。
あえてラベルをつけるとすればジェンダークイアというのがいいかななどと今は思っている。

男か女かというたった2つのジェンダーではなく、男と女の両極のジェンダーの間に多様なジェンダーアイデンティティがあるんだということ。
それがわかっただけで私は今回のワークショップに参加してよかったと思う。
そしてこれまで自分自身が一番、自分のアイデンティティをある規制の枠組みの中にあてはめておきたかっただけなのかもしれない。
でもそんな必要はまったくないし、そんなことはまるで意味がない。私は私なのだ。

ワークショップに参加していた人の多様性も、その理解に大いに役立った。
ゲイ、レズビアン、トランスセクシャル・・・・。クリスチャン、ユダヤ人・・・・
アジア人(私)、ラティーノ、アフリカンアメリカン・・・・
10代、20代、30代、40代・・・・
16人の参加者の多様さにも驚いた。

この続きは次回に