真新しいズックの靴を履き、奈美江と腕を組んだ。
「これのほうが見つかりませんから。」
誰に見つかるというのか、ヒロムには理解できなかった。奈美江は繁華街のはずれのテルホに向かった。ヒロムの身体から、やはり、臭いがしていた。部屋の案内のボードから一番広い部屋を選んで奈美江がボタンを押すと、ボードの下の取り出し口から鍵が出てきた。このシステムなら、くさいヒロムでもテルホに入れた。奈美江は嬉しそうに微笑んで振り返ると、また、腕を組んだ。それから、部屋に入ると風呂に湯を張り、ヒロムの服を脱がした。
ヒロムが姿を消してから、もうどれくらいになるのだろう。名古屋支部の事務所で見たときのヒロムとは別人だった。プクプクとした身体から油が削ぎ落とされていた。けして筋肉質ではないけれど、痩せ型ではないけれど、一回りくらい身体が小さくなったような感じがした。そして、その生活を物語るように服の外に出ている部分、手首から先、首から上とそうでない部分の色が違っていた。
やはり、あの臭いはした。
奈美江はその臭いをこらえながら、ヒロムの服を脱がし、自分も全裸になった。恭しく頭を下げ、右手を差し出した。ヒロムが手を添えると、バスルームに向かった。ヒロムは、何の違和感も感じなった。
新居に移り住んでから、若い新生がヒロムの身体を洗った。ヒロムはヒトミが身体を洗うようになってから、それ自体になれていた。
奈美江は、まず、シャワーの温度を確認して、丁寧に、ヒロムの身体にあてがい、石鹸を泡立てて、優しく洗った。白い石鹸の泡が黒くにごるほど、ヒロムは汚れていた。粉末の石鹸をバスタブにいれ、泡立て、ヒロムを沈めた。そのお湯も直ぐに濁った。
奈美江はなんども、何度も、石鹸を泡立てた。何度も、何度も、洗った。
ヒロムはその行為の中で新居の生活と今の生活を比べることができた。奈美江は自分の手でヒロムをきれいにできることが嬉しかった。
「ねえ、ねえ。」
集中している奈美江にはヒロムの声が聞こえなかった。ヒロムは奈美江の腕の間に腕を伸ばし、乳首つまんだ。
「ウワウオー。」
突然の刺激に奈美江は声をあげ、仰け反った。
「何をなさるんですか。」
「これのほうが見つかりませんから。」
誰に見つかるというのか、ヒロムには理解できなかった。奈美江は繁華街のはずれのテルホに向かった。ヒロムの身体から、やはり、臭いがしていた。部屋の案内のボードから一番広い部屋を選んで奈美江がボタンを押すと、ボードの下の取り出し口から鍵が出てきた。このシステムなら、くさいヒロムでもテルホに入れた。奈美江は嬉しそうに微笑んで振り返ると、また、腕を組んだ。それから、部屋に入ると風呂に湯を張り、ヒロムの服を脱がした。
ヒロムが姿を消してから、もうどれくらいになるのだろう。名古屋支部の事務所で見たときのヒロムとは別人だった。プクプクとした身体から油が削ぎ落とされていた。けして筋肉質ではないけれど、痩せ型ではないけれど、一回りくらい身体が小さくなったような感じがした。そして、その生活を物語るように服の外に出ている部分、手首から先、首から上とそうでない部分の色が違っていた。
やはり、あの臭いはした。
奈美江はその臭いをこらえながら、ヒロムの服を脱がし、自分も全裸になった。恭しく頭を下げ、右手を差し出した。ヒロムが手を添えると、バスルームに向かった。ヒロムは、何の違和感も感じなった。
新居に移り住んでから、若い新生がヒロムの身体を洗った。ヒロムはヒトミが身体を洗うようになってから、それ自体になれていた。
奈美江は、まず、シャワーの温度を確認して、丁寧に、ヒロムの身体にあてがい、石鹸を泡立てて、優しく洗った。白い石鹸の泡が黒くにごるほど、ヒロムは汚れていた。粉末の石鹸をバスタブにいれ、泡立て、ヒロムを沈めた。そのお湯も直ぐに濁った。
奈美江はなんども、何度も、石鹸を泡立てた。何度も、何度も、洗った。
ヒロムはその行為の中で新居の生活と今の生活を比べることができた。奈美江は自分の手でヒロムをきれいにできることが嬉しかった。
「ねえ、ねえ。」
集中している奈美江にはヒロムの声が聞こえなかった。ヒロムは奈美江の腕の間に腕を伸ばし、乳首つまんだ。
「ウワウオー。」
突然の刺激に奈美江は声をあげ、仰け反った。
「何をなさるんですか。」