沢村凛さんの本を読むのは、そういえば久しぶり。
以前「カタブツ」「さざなみ」「あやまち」などを、凄く面白く読んだ事がありました。
今、自分の過去の感想を、ちらっと見てみたら、ほとんど忘れてしまっていることに衝撃・・。また再読したいな。
本作「タソガレ」は、人の顔が覚えられないという、障害というか、個性を持った人ならではの事件などを描いたお話でした。
私も、これほど重症ではありませんが、結構人の顔と名前が覚えられない方なので、少しだけ、この大変さは解るつもりです。
まずは冒頭のお話で、仲が良かったカップルが、パリ旅行で、喧嘩になるお話は、価値観の違い?で、男の子側が、彼女に不信感を持つのですが、そこらへんが、沢村さんらしく、こういう小さな亀裂が、どんどん大きくなっていって、別れにつながってしまうことがあるんですよね。さすがに沢村節というか、細やかな視点と表現が冴えています。
その後は、思いもよらない展開に。
殺人未遂で終わる事件が(パリで、ホームで、女子中学生誘拐、)幾つかあったり、詐欺があったり、結構物騒というか、推理モノな小説だったのには、びっくりしました。
なかなか意外性のあるお話で、面白かったです。3つ★半~4つ★
この4つ文字シリーズが大好きなので、また新作も楽しみです。
「カタブツ」 (2010/11/25)内容(「BOOK」データベースより)
パリ旅行中に明かされた里美の“特別な感覚”とは!?彼女の無意識の所作が呼ぶストーカーと誘拐殺人の行方は!?何でも屋の祐児の愛は障碍だらけ。大胆な展開を支える繊細な文章!注目の女性作家が『あやまち』『カタブツ』『さざなみ』に続いて贈る好評4文字シリーズ。
沢村凛
脇役スタンド・バイー・ミー
あやまち
「カタブツ」「さざなみ」沢村凛 感想
笑うヤシュ・クック・モ」
真っ当な作家さんですね。
φ(..)メモメモです。
沢村さんは、長編のアドベンチャー小説が、評判が高くて人気があるようなのですが、私は日常を扱った、普通のお話が好きなんです。
この小説は、日常なんだけど、殺人事件みたいのも含まれているし・・・。
こにさんの沢村作品のおすすめあったら、教えてください。