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「誓約」「Aではない君と」薬丸岳 感想

2018-11-28 | 小説・漫画他
薬丸さんの本を読むのは数冊目です。
だいぶ前に読んだ「友罪」が凄く良かったのだけれど、他はそこまでガツンと来るのには当たってなくて・・・
少年犯罪とか、加害者家族の話とかを題材にする作家さんという印象です。

この「誓約」は、とあるネットニュースで「韓国で日本の小説が凄く人気で、中でも特にベストセラーなのが、「誓約」と東野圭吾さんの「ナミヤ書店」」だそうで、「誓約」は読んだ事がなかったので、そこまで人気だなんて、どういう内容なんだろう?と興味が湧いて、読んでみることにしました。
韓国では、こういった犯罪事件の被害者になった子供の親が復讐に燃える、という映画も多いと感じています。

読んだ感想は?というと、うーん、これは、社会問題とか心理描写というよりは、サスペンス・推理作品だったようです。
なので、自分の好みのタイプの内容ではなかったです。
途中までは、ハラハラドキドキして、先はどうなるんだ?って一気読みせざろう得ない状況だったのですが、最後のオチが、あらまあ・・・って感じで、なんだか・・・。3つ★

★以下ネタバレ★
結局、聡をおどしていたのは、一番側にいて15年間彼を引き立ててくれていたオーナーの落合でした。
落合は、かつて聡が整形する前で荒くれものだった高藤文也時代に起こした強盗事件の被害者の佐藤秀美の彼氏だったのでした。
その後、秀美は自殺してしまうので、落合はてっきり聡が暴行したと思い込んでいたのですが、聡は押入れの中に息子の公平と隠れていて、実際に暴行したのは、秀美の元彼氏でした。
そしてその秀美の子供が、一緒に働いているバイトの公平でした。←オイオイ・・・ここまで来ると、身近に全ての重要人物がいた、っていうのが 笑
聡が整形する資金や別の戸籍を手に入れるためのお金をくれた坂本伸子は、その後やっぱり末期がんで亡くなっており、被害者の会で落合と知り合いになっていたのでした。

あと、チンピラ時代に知り合った真壁。義理堅く、口も堅くて、良い奴じゃないですかー。
拷問受けても口を割らなかったって。

ラスト、主人公の家族は大変な重荷を背負ってこれから生きていかなくちゃいけないわけで・・・
特に娘、父親が逮捕され世間にさらされてしまったわけで、これからの生きて行く人生で、やたら大変であろうことは想像できるしなあ・・・ハッピーエンドではないわな・・・。
以上

誓約 2015/3/26 薬丸岳
内容(「BOOK」データベースより)
家庭も仕事も順風満帆な日々を過ごしていた向井聡の元に、一通の手紙が届く。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、ただそれだけが書かれていた。送り主は誰なのか、その目的とは。ある理由から警察にも家族にも相談できない向井は、姿見せぬ脅迫者に一人立ち向かうが。故郷、家族、犯した罪…。葬ったはずの過去による復讐が、いま始まる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・


そうそう、薬丸作品で、半年くらい前に「Aではない君と」のドラマ化があって、そのドラマがなかなか良かったんですよね。14歳の殺人犯の父親を佐藤浩市が演じていました。

その中で、酷いいじめを受けてボロボロになった末、いじめをしていた同級生を殺してしまった少年が、「体を殺したら罪になるのに、心を殺しても罪にならないのか?」って言うんです。グサーっと刺さる言葉でした。
正直、被害者の少年が酷いイジメをしていたから、こうなってしまったわけで。

内容(「BOOK」データベースより)
あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。親や弁護士の問いに口を閉ざす翼は事件の直前、父親に電話をかけていた。真相は語られないまま、親子は少年審判の日を迎えるが。

あと「友罪」は映画版を最近見たのですが・・・
残念な出来・・・でがっかりしました。
小説は良かったんですけれどもね・・・。


友罪
「天使のナイフ」「悪党」

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