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最近読んだ本「ガラスの50代」酒井順子 /「ボケ日和」長谷川嘉哉

2024-07-16 | 小説・漫画他
ガラスの50代 酒井順子

酒井さんのこういうエッセイは、以前よく読んでいた雑誌で毎号コラムが掲載されていたので、解るーって事もあったり、これはないなってのもあったり・・・でもおおむね楽しく読んできました。
暫くご無沙汰していましたが、先日図書館で目にとまり、久しぶりに酒井さんの本を読んでみました。

相変わらず、その時代の世論とか様子とかを含め、自分ら世代(酒井さんは1966年産まれだったかな? 私より少し年下)の生きざま?や今感じる事等を書くのがとてもうまい人ですね。
中でも印象に強く残ったのはこれ。

「母を嫌いになりたくないのに」という章
すごい共感したなあ。似た様な風に思う人がいっぱいいるんだと思うと元気が出た。

あと、ユーミンのコンサートに行って来た人のところ、コンサートに行かなくても、かつて誰か好きだった歌手がいる人なら、この心理解るーって思うだろうな。

バブル期に若い時代を過ごした人の中にも当然色々な人がいて、酒井さんの様に浮かれて楽しく過ごした人や、私みたいに特に恩恵をもらった覚えもなく普通に地味に暮らしていた人もいる。
今、株が最高値で・・って日々やってるけど、全くそういう感じが日々の暮らしに感じない人(私)もいて、それと似た様な感じかな。

私が読んだのは2020年の単行本でしたが、2022年に文庫にもなってるみたい。
2020年に出された本に収められてる章は、それより前2019年前後に書かれたものが多いだろうから、実際にリアルタイムで彼女が書いたのは今から既に5年以上前になるんですよね。5年で随分世相は変わるから、この後の本や、60代の本も読んでみたいです。

ガラスの50代 2020/11/18
酒井順子

・・・・・・・・

ボケ日和―わが家に認知症がやって来た! どうする?どうなる?
認知症専門医 長谷川 嘉哉 (著)


家族が認知になったら・・・
お先真っ暗、どうしよう・・・って思う人が多いと思うけど
これを読んでおくと、どういう経過をたどって、どういう風に最後はいきつくのか?
途中の様子、こんな風になりますよ・・・というのも書かれているので、知識として知っておくのって凄く良いなと思った本でした。

物を盗まれた!と必ず言い出すようになる、しかも一番側にいて世話をしている人が犯人と思ってしまう事とか、
家を出てったり行方不明になったり色々手間がかかって一番辛い時期は長くは続かず2年位とか、
「家に帰りたいー」とか言い出した時に、こういう風に切り返すと良い等のコツや、なだめる方法、先伸ばししていく会話術とか。

イラストは、『大家さんと僕』の矢部太郎さん。
ふんわりした絵が、ほっとします。

【目次】
はじめに
第一章 ちょっと変な春(認知症予備軍)
はじまりは「ちょっと変」
待つことが難しくなってくる
モンスタークレーマーと呼ばれることも
「知らん」「聞いとらん」と言うことが増える
親子断絶、高齢者離婚の原因にも
気づけば車はキズだらけに
オレオレ詐欺に騙される!
「お母さんが、万引きしました」
実の子は、目が曇りがち
「ボケても大丈夫」で、あとあとラクになる
今まで通りを求めない
MCIと診断されたら、やってほしいこと

第二章 かなり不安な夏(初期・軽度)
進行はゆっくりです
薬の管理ができなくなる
服を着るのが難しくなる
通帳をしょっちゅう失くす
料理は「作らない」のではなく「作れなくなる」
冷蔵庫は認知症診断機
家電の買い替えには気をつけて
何度も同じ話……怒ってもいいんです
わからないことを、試さないで
時間軸がズレてくると……
認知症患者の家族は忙しい
「デイサービス」が人気なワケ
親の「プライド」を、子どもが判断しない
仲良くケンカするために

第三章 困惑の秋(中期・中等度)
もっともつらい時期は、2年で終わります
幻覚への対処は「聞いてみる」
「お金盗った」は介護の勲章
嫉妬妄想でやぶ蛇に
周辺症状は、薬で抑えられる
異常性欲は退所の原因に
「帰宅願望」は家へ帰りたいわけではない
「帰宅願望」では視点をずらす
グループホームの効用
早いうちから周りを巻き込んで
「夫婦で認知症」がうまくいくことも
気づけば実家がゴミ屋敷に……
お風呂に入らなくても、寝なくてもいいんです
周りを困らせる人、好かれる人
妻は夫を忘れ、夫は妻を忘れない
これからは内縁関係の時代?

第四章 決断の冬(末期・重度)
物事への関心が薄れ、生活のすべてに介助が必要になる
いつまで家で生活できる?
デイサービスに行かないと、入所が早くなる
体重40㎏の壁
失禁が、緊張の糸を切る
入所の決断をするのは誰?
入所しても介護負担がゼロになるわけではない
入所するとお互いの笑顔が戻ってくることも
手を出せないなら、口を出してはいけない(でもお金は出して)
終の住処を求めない
若い頃の写真を飾ろう
人間は必ず食事が摂れなくなる
生命に与えられた最期の安らぎ
人生のホスピスはない
人間の最後の務め
おわりに

ボケ日和―わが家に認知症がやって来た! どうする?どうなる?
2021/4/21 長谷川嘉哉 (著), 矢部 太郎 (イラスト)
認知症の進行具合を、春・夏・秋・冬の4段階に分けて、そのとき何が起こるのか?どうすれば良いのか?を多数の患者さんのエピソードを交えて描いた、心温まるエッセイ。

人生100年時代、誰もが避けられない道
知っていれば、だいたいのことは何とかなるもんです。
認知症専門医が教える、ボケ方上手と介護上手
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6 コメント

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Unknown (わぐま)
2024-07-18 14:48:03
ちは~~~^^
私、73年生まれで今50代です。
読んだら楽しそう♪ 
認知症のはね、、、読みました。
これはさ、理想だよ。と思った
あと、それまでの親子関係、よね
私は、若い頃に義母にイヤミを言われたり、嫌がらせをされたので・・・正直介護もしたくないです。
昔の仕返しをしようとは思わないけど、優しく接する気にはなれません。
だから、本書は理想!介護される側の性格も影響しますよね。
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わぐまさん☆ (latifa)
2024-07-19 06:48:06
わぐまさん、こんにちは!
そっか、ちょうど50代に突入したばかりなのね。
この前までは40代だったわけで、私(10個上)から見ると、まだまだ若いーって思うよ。

で、認知症の本
わぐまさんなら、既にこの手の本は一杯読んでるだろうなーと思う。

理想と現実は違うよね・・・。
そうそう、現在に至る前の相手との関係も重要。
やっぱりお世話になった人とか、義理人情とかで気持ちも違って当然。

私も同じ経験していますよー。
若い頃色々あった。
私も昔の仕返ししようと思ったことはないけど、やっぱりされた事って何十年経っても忘れませんよね・・・
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Unknown (セレンディピティ)
2024-07-28 22:59:45
latifaさん こちらにも...
幣ブログの「サラ・ムーン」の記事にいただいたコメントへのお返事に書きましたが
酒井順子さんのお名前久しぶりに拝見して懐かくなりました。

ちょうど80年代頃、私はOliveという雑誌が大好きで...
フランス好きもこの雑誌の影響が多大にあったと思います。
酒井順子さんは高校生くらいの時からOliveに時々イラストつきのコラムみたいなのを書かれていて
同世代なのにすごいなーと思っていました。
他愛のない内容ではあるのですが、結構読ませるし、おもしろかった。

でも「負け犬」ブームの頃(この本は読んでいないのですが)
ちょっとめんどうくさい人になっちゃったな、と感じるようになって、最近はすっかりご無沙汰です。
でも今読んだら、また違った感想を持つかもしれません。
よくも悪くも、その時代、その年代の空気をうまく切り取ってきた方ですね。
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セレンディピティさん☆ (latifa)
2024-07-29 09:17:16
セレンディピティさん、こんにちは!
私もオリーブ読者でしたよ!
あの頃はファッション雑誌もティーン雑誌も色々読んでました。mcシスター、anan、so-enとかetc...

残念なことに酒井順子さんのオリーブ時代の事、思い出せないのです。検索したら彼女高校時代からコラムを掲載し続けていたのですね。

>「負け犬」ブームの頃(この本は読んでいないので)ちょっとめんどうくさい人になっちゃったな、と感じるようになって

同じです! 

それと、私も香りというよりも、まずは香水瓶が大好きだったんですよ!
小さな5つセット!私も好きで持ってました。
まずボトルとタイトルに惹かれたら次に実際に香りを・・って流れです。

子供が匂いに敏感で、コロンとか歓迎されてない気配があったので、ご無沙汰になっていましたが、もうお家にいないし、今度復活させてみようかな!

貴重なお休みに、お時間をあれやこれやと使う様にさせてしまって申し訳ないです。
でも色々お話出来て、とても楽しかったです。
ありがとうございました
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Unknown (セレンディピティ)
2024-07-30 22:43:29
latifaさん 再び、こんばんは。
>貴重なお休みに、お時間をあれやこれやと使う様にさせてしまって

いえいえ、latifaさんとは同じ音楽、映画、雑誌...をたどってきたみたいで、思い出を共有できてとってもうれしいんです。
同世代でも、なかなかここまで好みが合う友人っていなかったので。
また懐かし話ができたらうれしいです。あ、現在の話もね。(^_-)-☆
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セレンディピティさん☆ (latifa)
2024-07-31 13:27:03
セレンディピティさん、再度コメントありがとうございました!

私もですよ!
不思議なくらい、映画だけじゃなくて、本とか音楽とか色々な事に共感出来て、ものすごーーーく嬉しいです。

私は中高生とかの頃、大人になってからもかな・・・仲良い友達ができても、何故か音楽とか本とか・・好みがかぶる人がいなかったんですよ。

この年になって、そんな貴重なお友達が出来るなんて、本当に嬉しいです。

セレンディピティさん、これからも宜しくお願いしますね 
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