ランチのアッコちゃんの続編ですが、4編の中、アッコちゃんシリーズは2つだけ。
あとの2つは、大阪を舞台にした、独立した短編でした。3つ★~3つ★半
「ランチのアッコちゃん」
澤田三智子は、高潮物産の契約社員として、働いていたが、久しぶりに会ったアッコさんに、お茶くみの仕事ですから・・と、ぼやくのだったが、アッコさんは、お茶くみこそ!という切り替えしをしてくる。
シャンパンのキャンペーン企画を、1週間練ることになり、その会議のおやつとお茶に、アッコさんがやってくる!
毎日とても美味しそうな紅茶と、お茶菓子(時にサンドイッチだったり、スコーンだったり・・)が、とてもソソられます。
まあ、こういうところに、いきなりアッコさんがやってくるというのは、唐突ではありますが(^^ゞ
でも、面白く読みました。
シャンパンの販促キャンペーンでの新しいアイディアとか、なるほどーと思う処も色々あったし。
「メトロのアッコちゃん」
こんな職場でボロボロになるまで働いているのは辛い・・。
でも、他を探すといっても、この就職難だと、なかなか思い切って辞める決断もつかなくて、今の職場で我慢している、という人も結構多いと思います。私もかつて、なかなか仕事がみつからなくて、やっと雇用が決まり、でも働いてみたら、問題ある職場だった。でもそこを辞めたら、また何十社と面接に行っては落ちて、という繰り返しになるだろうことが想像ついたし、あらたな会社が見つかるかどうか解らないから、しぶしぶイヤでもその会社に勤務し続けたという経験があるだけに、感情移入する処があったりしました。
ただ、アッコさんが、ジューススタンドをそっちのけで、たかが通りすがりの元気のない女性を気にかけて、会社まで追って来るとか、ただでスムージーを何度もくれるとか、ありえんなぁーと思ったりもしましたが、、、でも、ギリギリの精神状態や落ち込んでいる時に、こんな神様みたいな存在のアッコさんみたいな人が声をかけてくれたらなあ・・・なんて、夢物語とは解っていても、面白く読みました。
「シュシュと猪」
神戸を舞台にした短編ですが、果たして、イノシシって・・・。良く知らないんですが、獣ですよね・・?
そんな流暢な扱いで大丈夫なんだろうか?って心配になりました・・。
シュシュ店を経営している、お気楽お嬢さん3人に、主人公がアドバイスしたりしていくお話なんだけれど、なんだろうか、やっぱり、イノシシっていうのが唐突で、あまり入り込んで読めなかったかも。
「梅田駅アンダーワールド」
就職試験を受けに来た女の子のお話です。
凄く早くに来ていたのに、迷路のような駅に迷ってしまいます。
このお話も、そしてシュシュの神戸のお話も、関西の人が読んだら、???って思ったりはしないだろうか?と思いました。
確かに気軽に話かけてくれる人とか、陽気なノリの人も多いかもしれないけれども・・・。
この小説を書いたのが、関西出身とか、関西に長く住んでいる人だったら、私の受ける印象が違ったかもしれません。
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
結局面接に1分遅れてしまい、面接を受けられませんでした。
その後喫茶店で、自分と同じような女性を店の外で目撃、親切に会社まで送り届けてあげる・・(優しすぎるだろ? 落ちろーと願うのは、嫌だけど、パフェをそのまま残して、ってのは、どうかな。食べ終わって、まったりしてる時ならアリだけど)
その後、隣にいて何度も声をかけてきた男性に、お笑い芸能人としてスカウトってー 思ってもいない展開でしたわ。でも、それを受けるってわけじゃないストーリーでしたけれども。以上
今度は、アッコさんだけのお話が詰まった小説が読みたいなー。
というか、アッコさんのお店が、知らないうちに、東京では人気店になっていたり、全国チェーン化していたりと、なんだか、ちょっと、そういう感じなのか・・?と、予想外な方に進んでいて、びっくりしました。
こじんまりと、1店舗で活躍していくと思い込んでいたので。
ランチのアッコちゃん wiki ドラマキャストなど
春先にやっていたドラマ版を1話だけ保存しておいたのを、ちょこっと見ました。
丁度その回が、本作の3時のアッコちゃんだったので。結構キャスティングが合っていました。
3時のアッコちゃん 2014/10/15 柚木麻子
(内容・あらすじ)
澤田三智子は高潮物産の契約社員として、シャンパンのキャンペーン企画チームに入っているが、会議は停滞してうまくいかない。
そこに現れたのが黒川敦子女史、懐かしのアッコさんであった。
イギリスでティーについて学んできたというアッコさんが、お茶とお菓子で会議の進行を激変させていく。
またもやアッコさんの底知れぬ力をまざまざと見せつけられる三智子であった
「ランチのアッコちゃん」
またアッコさんに会えてうれしいです。
私の傍にもアッコさんのような方がいればいいな~と思わずにはいられなかったです^^;
ありえない展開もありましたけどアッコさんって実際にいそうな人っていうよりはなんでもできる神レベルな存在のでこれはこれでありかななんて思って読んでました^m^
続編も楽しみです。
確かにね、アッコさんは神レベルというか、神みたいな存在なので、現実的にあまり考えずに、楽しんじゃった方が良いですね。
大阪の梅田駅の地下街や駅が大変な事はインプットされました。
いつか行く事があったら、覚悟せねば。
1話目のお菓子とお茶が美味しそうでしたよね~。そして、私もアッコさんだけのお話が詰まった1冊が読みたいです!次作では是非、お願いしたいですね。
アッコさんは、常人じゃなくて、なんというか・・神的な存在になってますね(^^ゞ
作家さんも、お菓子やお茶、はたまた料理に関して色々知識を蓄えないと、こういう小説を書けないでしょうし、大変ですよね。
次回作は、多くの読者さんが望んでいる、アッコさんシリーズだけのが発売されそうな予感も