ポコアポコヤ

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「水の柩」感想 道尾秀介

2012-03-14 | 小説・漫画他

「月と蟹」で直木賞受賞した後の作品。
う~~ん、、、期待したよりは、なんというか・・・普通な小説でした・・3つ★(すいません)
それにしても、いつも道尾作品の主人公の少年は、本当に優しいなぁ~!
おばあさん思いだし、敦子にも優しいしね・・・。

タイムカプセルに入れた20年後の自分への手紙を、掘り起こして、別の手紙にすりかえたい・・・という設定には、とても惹かれたのですが・・・。

★以下ネタバレです 白文字で書いています★
冒頭にある文から、さも誰かが自殺してしまっている・・という風に読み進んでしまったら、あら~!生きてたのね?なんだぁ~(なんだーっていうのは、どうかと思うけど・・)という、肩すかし感が・・・(^^ゞ
それと、ここまでひどいイジメを受けてるのに、学校に無理して行くこともないのに・・・。自殺する位なら行かなくても良いよー。
それと、イジメをしていたのは、友人の彼女で美少女っていう設定なんですね・・。
その子の心の闇みたいのも読みたかったな。そんなに壮絶なイジメをするってことは、彼女にも何かうっぷんが溜まっているんだろうから・・・。
それと、お金持ちのお嬢様だと言っていた、おばあさんは、実は貧民だったんですね。子供時代、回りからのけ者扱いされていた事と、現代に生きる学校で、イジメを受けている敦子と、時代は違っているけれども、淋しく孤独な処などは似ている部分がありますね・・。
ラストは、日照りが続いたため、ダムの底から、かつておばあさんが過ごした村、友達のたづちゃんと遊んだ梅の木が現れるのを、みんなで見る。
以上

心理描写はいつもながら、とても上手いのですが、道尾作品の10歳前後の淋しい子供・・って設定は、既に「月と蟹」で読ませてもらったので、何か今までとは違った味わいの小説も読んでみたいです。
また、過去の作品の様に、あっと驚くどんでん返し!みたいな小説も、たまに読みたいので、書いてもらいたいです。なんだかんだ言っても、道尾さんのファンなので、これからも楽しみにしています。

あ、、よみうり新聞に、連続掲載されている道尾さんの小説・・・すいません、、どうもハマれなくて挫折してしまいました・・・。まとめて読むと面白いのかもしれません。

「水の柩」道尾秀介 / 2011-10-27

道尾秀介
カササギたちの四季
月と蟹
「プロムナード」「背の目」
「片眼の猿」「シャドウ」
「月の恋人」「ラットマン」
「カラスの親指」「ソロモンの犬」
「光媒の花」
「鬼の跫音」
「龍神の雨」「向日葵の咲かない夏」感想
「球体の蛇」「花と流れ星」

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6 コメント

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みみこさん☆ (latifa)
2012-05-16 10:54:22
こんにちは~みみこさん
みみこさんも、やっぱり同じ風な感想を持たれたのね~~。
前に、「今後道尾は、直木賞受賞作品よりも、面白い作品しか書きません!」って宣言している姿を何かのテレビ番組で見たけど、実際は簡単じゃないよね・・・
直木賞受賞以前に、もう沢山、面白い小説を書いてしまわれてるし、そんなにバカスカとネタが浮かぶわけないだろうし・・・。

でも、まだ若いし、これから先も、ずっとファン?応援して行きたいなぁ~と思っているよ。

新聞小説、みみこさんも挫折ね?
まとめて読んだら面白いんだろうか・・・?
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同じだよ (みみこ)
2012-05-14 16:05:19
こんにちは♪
私も最近読んだわ。
同じ。月と蟹のイメージと似ているので
おお~~というものが少なかったわ。
いじめられる彼女よりおばあさんの過去の方が興味深かったかも。いじめの作品は他でもいろいろ読んでいるから、この作品での背景が
物足りなく感じちゃった・・・。
そうだよね・・・いじめ側の美人の彼女の
闇を知りたいよね。そういうのに一番興味あるな・・・女としては。
私も新聞小説挫折組~~~笑
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牧場主さん☆ (latifa)
2012-03-16 13:53:46
牧場主さん、こんにちは

>サービス業としての作家という立ち位置と自分の書きたいものを書くっていう(書きたくないものは書かない)っていう立ち位置と迷っているように

なるほどー!確かに、そんな感じがする・・・
道尾さんって、我が強そうに見えて、実は結構回りを気にするタイプ・・(結構気を使う)じゃないかな・・・。

「月の恋人」を読んだ時、クライアント?と自分との狭間で困ってしまったあげく、こんな小説になっちまったーってのを、感じたんです。

まあ、才能がある方だし、まだ若いし、今後も彼の作品を楽しみにしています。
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こんにちわ (牧場主)
2012-03-14 16:41:36
私はコレ、サービス業としての作家という立ち位置と自分の書きたいものを書くっていう(書きたくないものは書かない)っていう立ち位置と迷っているように感じられました。
サスペンスフルだと、作為的過ぎるって読者も道尾さんも思うし、それを避けると、膝かっくんって感じがやはり双方感じる・・・っていうような印象。
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けんさん☆ (latifa)
2012-03-14 16:12:14
こんにちは、けんさん
けんさんも、道尾さんファンなのですねー。
彼のエッセイで、どんでん返しを必ず小説で期待されるのが辛い・・・みたいな事を書かれていたのを読んで、気の毒だなあ・・・と思い、今後は期待しないようにしよう~って思ったものの・・・。
こう・・ずーっと、どんでん返し無しのまっとうな小説が続くと、また驚かせてもらいたい~!って欲求が沸いて来ちゃいます。

本作は、ちょっと肩すかし感がありましたが、でも次回作も楽しみです!
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Unknown (けん)
2012-03-14 15:00:28
俺も道尾秀介大好きです☆
最近はちょっと路線が変わってきた感じもするけど、そうですよね~、俺も昔のミステリー色の濃い作品のが好きかな。
やっぱり悪い人も登場しないと(笑
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